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「男はいつまで経っても子ども」
この台詞を初めて聞いたのは20歳の時でした。既知感溢れる名言のごときその響き。ただ発したのは当時16歳のJKなんだから驚きです。まだ男をそこまで知らないであろう弱冠16のJKにそこまで言わしめたのは何なのか。
16歳JKはきゃとらにの従妹で6人兄弟の末っ子です。家には父と3人の兄で合計4人の男がいます。16歳JKと言えば文房具を全部ピンクでそろえてみたり、東京ガールズコレクションにきゃーきゃー言ったりするようなうら若き乙女。女子。それを町はずれにひっそりたたずむスナックのママのような貫禄ある『女』にしてしまったのはどうやらこの男共のようです。
とは言え、きゃとらにはこのいとこ達とほとんど付き合いがないため詳しいことは分かりません。ただ16歳JKの話によると家の男達は揃いも揃って我が強く、我儘で、やることやらない割に自己主張だけは一人前なのだとか。末っ子として生まれ幼き頃より家族間の関係性をつぶさに観察してきた16歳JKは仕方なくそんな兄たちの尻拭いや彼らと他の家族メンバーとの調整役をやらざるを得なかったようです。先にも言ったようにきゃとらに自身はこのいとこ達をよく知りません。ただこのように話す16歳JKの横で彼女より5つ年上の兄が玄関支柱にしがみつきポールダンスのように体をクネクネさせていたので確かに苦労がしのばれるな、と思った覚えはあります。
『男はいつまで経っても子ども』
あれから何年も経ちますが、この言葉はきゃとらに周辺で違う女性の口を通し何度もつぶやかれました。何年かぶりにこの言葉を思い出したのはここ数日夫コーヒーさんが食事を終えた食卓に少なからず食べこぼしを残していたからです。散在する食べかすや不注意に垂れたソース等々。確かに男はいつまで経っても子どもかもしれない。きゃとらには当時16歳JKだった従妹の年齢に似つかわしくないくたびれた顔を思い出しました。そしてコーヒーさんの食べこぼしが連日に及ぶときゃとらにはそれをネタにとうとうコーヒーさんをからかい始めました。身長180cmの大柄な男を「かわいい」とまで称して。きゃとらにはこーひーさんを幼児に見立て始めていたのかもしれません。まるで母親がいくつになっても我が子を子どもとして見てしまように。まったくわたしはあなたのお母さんじゃないのよ!なんて。
ところが今朝いつも自分が座るテーブルにつこうとしてきゃとらには床の異変に気付かされました。妙なざらざら感。椅子の下を見てみると尋常じゃない量の食べこぼし!ピンポン玉サイズのパン屑まである!このサイズ感になると食べカスとすらもはや呼べないレベル。
「うわ、誰これ」
愕然と呟きました。しかもそこが普段きゃとらにの使っている場所と知りながら。「いつまで経っても子ども」当時16歳JKだった従妹の声が聞こえてきます。食後ほとんど食べこぼしのないテーブルを見て、自分だけはこぼさず食べれる大人だと思っていました。自分は成熟したレディーなのだと。しかしテーブルに食べこぼしが見当たらなかった理由が全部床に落ちていたから、だなんて!子どもっていうかこれじゃゴリラじゃないか。
今日をもって「男はいつまで経っても子ども」という認識を改めたい。さもなくば大人、もしくは女の資格を返上することになってしまいそうです。
きゃとらに🐈
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