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【プロ野球】

ラミ監督感激 DeNAが第1ステージ突破

2016年10月11日 紙面から

巨人に勝利しCS第2S進出を決め「ヒップアタック」で喜ぶ筒香(奥中央)らDeNAナイン=東京ドームで(北田美和子撮影)

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 クライマックスシリーズ(CS)のファーストステージ(3試合制)は10日、東京ドームでセ・リーグの第3戦が行われ、レギュラーシーズン3位のDeNAが、2位の巨人を延長11回、4−3で破って2勝1敗とし、ファイナルステージ(6試合制)進出を決めた。ファイナルステージはセ・パともに12日に開幕。DeNAは25年ぶりにリーグ制覇を果たした広島とマツダスタジアムで戦う。

◇セ・リーグ クライマックスシリーズ<第3戦> DeNA4−3巨人

 DeNAが延長戦の末に競り勝った。3−3の11回に倉本の内野安打と送りバントで1死二塁とし、嶺井が左越えに勝ち越し打を放った。6回途中から得点を許さなかった救援陣の力投が勝機をつないだ。

 巨人は2度リードされながら阿部と村田の本塁打で追い付いたが、決め手を欠いた。11回は沢村が打球を受けて降板し、田原誠が痛打された。

    ◇

 しびれる戦いを制したDeNAのラミレス監督が、選手たちを左翼フェンス前へと導いた。左翼席から三塁側、バックネット裏まで、敵地のスタンドを青に染めてくれたファンに全員で一礼。「この3試合、素晴らしい応援でサポートしてもらった。感謝を示したかった」。まるで高校野球の試合後のように、ファンと勝利を喜び合った。

 一投一打が重くのしかかる緊迫した試合を決めたのは、伏兵だった。延長11回1死二塁。途中出場の嶺井が、田原誠の初球を振り抜いた。左翼フェンス直撃の決勝打。真ん中の甘いスライダーをとらえたが、「何を打ったっけ?」と覚えていないほど無我夢中の一撃だった。

 昨季74試合でマスクをかぶった3年目。正捕手候補は一転、辛酸をなめた。今季は新人戸柱の台頭で、2軍暮らしが続いた。シーズン最終盤の9月28日にようやく2度目の昇格を果たしたが、出場はわずか11試合。それでもこの日の試合前、指揮官はこんな言葉を嶺井にかけていた。

 「代打で良い場面で使うから用意しておいて」。同点の8回、2死一、二塁。言葉通りに代打で起用されたが、二飛に倒れた。そのままマスクをかぶり、訪れた2度目のチャンス。ラミレス監督が買った打撃が大きな1点をもぎ取った。

 「前の打席のことは割り切って、必死にくらいついた。2軍でも腐らずにやってきた結果かな」とヒーローは素直に喜んだ。初めてCSに出場した勢いを、そのまま広島に持ち込み挑む。指揮官は「最後まで戦い抜いて、ファンのためになんとかホームに戻ってこられるように、日本シリーズにいけるようにしたい」と宣言した。ファンは横浜で待っている。戻ろう、勝ってハマスタへ−。 (小林孝一郎)

 

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