クマノミの生態を考慮すると、
かの有名なファインディング・ニモは
母が子を探す物話になってしまうという。
(2012年6月4日公開)
ダンゴムシがもつ交替性転向反応という習性。
-交替性転向反応(こうたいせいてんこうはんのう)-
動物が左右の分岐に遭遇した場合、前回の向きとは反対の方向に曲がる傾向が強く現れるという習性。ワラジムシ目に属する、オカダンゴムシやワラジムシにみられる。
ダンゴムシが生活している地面の上は、石や枝など、移動をさまたげる障害物に遭遇する機会が多い場所。また、ダンゴムシは薄暗い湿った環境を好むため、周辺の見通しはあまりよくありません。この状況下で、障害物に対して左右交互に転向して移動する、つまりジグザグに移動する方法をとることは、一番効率よくその場から離れる方法なのです。
目の前の障害に対して、本能的に回避する。ダンゴムシだけではなく、わたしたち手に入れたいうらやましい能力です。
※実際のダンゴムシの交替性転向反応はこちらの動画でご確認ください。注意:動画はBGMが流れます。
ダンゴムシ迷路で実験した。壁にぶつかるたびに右折と左折をくり返すダンゴムシの習性を「交替性転向反応」という。落ち葉や石の下など障害物が多い場所で暮らすダンゴムシにとって、その場から確実に遠くに離れることができる方法である。
— 父さん がんばる。 (@origuchi_dai) 2016年5月29日
https://t.co/SFMdWV5xyg
※ダンゴムシ迷路のつくり方はこちら。
(2012年8月22日公開)
(2012年8月23日公開)
クマノミの不思議な生態についてご紹介します。
-クマノミ-(隈魚、熊の実)
スズキ目スズメダイ科クマノミ亜科に属する魚の総称。主に熱帯海域のサンゴ礁に分布する。クマノミは、大型イソギンチャクとの共生がよく知られている。一つのイソギンチャクには、複数のクマノミが生息する。この中で最大の個体がメス、2番目に大きい個体がオスで、残りは若いオスである。この若いオスは通常繁殖はしないが、繁殖可能なオス(2番目に大きい個体)が死ぬと、若いオスの中で一番大きな個体がオスに昇格することが知られている。また、メスが死ぬと、オスがメスへ、3番目に大きい個体がオスへと昇格する。このように最初にオス、次にメスへ性転換をおこすことを雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)という。【wikipediaより】
オスがいなくなっても、代わりが次々補充される。イソギンチャクという限られた場所で生活するクマノミにとって、このシステムは非常に合理的です。メス交代のしくみは、それを超越しています。オスがメスに性転換するわけですから…。魚類の性転換は珍しいことではありませんが、あのクマノミが、と考えると驚きです。
生物の生態から私たちも学ぶべきことがある?
多様な地球の自然環境に適応するため、あるいは多様な生物との生存競争の生き抜くため、生物は独自の習性をもっているといえます。中には、うーんと唸ってしまうような合理的な仕組みもあります。過去にご紹介した、サンマには胃がないことやチョウチンアンコウのなかまの矮雄(わいゆう)もその一つです。
こうした、わたしたちの常識ではありえない生物の生態や習性を知った時、私は「へえ~っ」と驚くだけではなく、何か得られることはないかと考えてしまうのが悪い癖。クマノミのなかまは、一つのイソギンチャクを共有する個体のコミュニティーの中で、オスがメスの代わりになる体制を常にもっているわけですから。。。
わたしたち人類も、一つの家庭の中で家事や育児を夫婦が協力して行う。奥さんが普段していることを、夫がいつでも代わってあげられるような体制は、これからの時代求めらるじゃないかな、なんて思うのです。
クマノミ夫婦にあやかりたいとは思うけど、
父さん、女装の趣味はない。たぶん。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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