周りの女の子がやったことないようなことがしてみたい。
時間をたっぷり使える学生の今しかできないことがしたい。
発展途上国、貧困国で暮らす子どもたちの現実に触れたい。
バックパッカーの彼が見た景色を私も見てみたい。
自分を変えたい。
純粋に、旅→冒険→めっちゃわくわくする!
そうして決意した「世界一周」。
世界一周のために、バイトして貯めた費用は160万円。
そのうち1/3以上を、日本女子大学のせいで手放すことになるとは思ってもみませんでした。
「休学費」って知ってる?
※現在は第5章67条みたいです
そうなんです。
休学するにはお金がかかるのです。
私の通っていた日本女子大学では、
1年間休学するのに、施設設備費及び学生図書費の全額+学費の半額
=約66万円の納付を求められました。
はいストップ。
66万円?(笑)←理解不能すぎてこみ上げる笑い
大学を休むだけで、なぜそんな高額な費用を請求されるのか理解できませんでした。
彼に「休学費高いよね」って愚痴ったら、
「え?俺んとこ(早稲田)15万円だよ」って。
えええぇぇぇぇぇぇ
不公平だ。不平等だ。
私のボンビーガール魂に火がついた。(笑)
そうして、当時大学3年生だった私はこの腐りきったポンジョの制度を変えるべく立ち上がったのです!!!
①経理課の窓口で値切り交渉
→撃沈。まったく取り合ってもらえず。
②他大学の休学費をリサーチした
相手は“大学”。丸腰で闘っても意味がない……!
まずは、「ぽんじょの休学費は高すぎる!」と論証できるデータが欲しかったので、他大学の休学費を調べることにしました。
調べてみてわかったのは「休学費は大学によって異なる」ということ。
一度でも休学を考えたことのある人にとっては周知の事実かもしれませんが、
私立大学の休学費は数万円〜数十万円。
国公立大学は無料です。
なぜ通う大学によってこんなにも差が出るのか。
大学はどうして平気な顔でこんな大金を巻き上げられるのか。
さらに、50校近くの大学の休学費を調べてみて、
女子大は他の大学に比べて休学費が高いところが多いように感じた。
当時、私が調べた中で最も高額だったのは大妻女子大学の82万2000円。
私の通う日本女子大学も含め、多くの女子大学というものは、
4年間の学業に傷をつけることなく、品行方正で、良妻賢母ともなれるようなバリバリのキャリアウーマンを量産したいのかな、と思った。
つまんない大学。
ますます納得いかない。
③休学費の減額に向けて活動中の大妻女子大学の学生に話を聞いた
リサーチしていく中で、ある一人の学生の存在を知りました。
当時、大妻女子大学を休学していた田村あずささん。
彼女もまた、大妻女子の80万円超という高額な休学費に納得がいかず、大学に直々に嘆願書を提出していた。
あずささんに会ってみたい!といろいろ調べていると、
日本を面白くする若者応援マガジン『GAPYEAR.JP』と、海外で働く日本人女性のインタビューサイト『なでしこVoice』共催のイベント「休学したい学生のための交流会@東京」で、あずささんがプレゼンテーターとして参加されることを知った!
これは運命の出会いとなるかも!?と思い参加してみることに。
交流会当日。
あずささんは私の想像以上にバイタリティ溢れる素敵な方でした。
大妻女子大学は、あずささんが提出した嘆願書を受け、
80万円の休学費が翌年度から20万円になることが決まったそう。
でも、あずささん本人が休学する年度には、休学費改正は間に合わなかった。
すごい。
本人の休学には間に合わなかったけど、
この人は学校の制度を変えたんだ……!
あずささんは私の話を真剣に聞いてくれた。
「私は間に合わなかったから、まなかちゃんにリベンジしてほしい!」と言ってくれた。後日、あずささんは休学費改正のためにまとめた資料や実際に提出した嘆願書なども見せてくれた。
ものすごく勇気をもらった。
私みたいなフツーの学生でも、大学を変えられるかもしれない。
④学生総会に殴り込み参加した。
あずささんのお話を聞いて、燃えに燃えた私。
必ずやあずささん、そして大妻女子の学生たちのリベンジを果たす……!
そんな思いで、私は「学生総会」に参加した。
真面目か不真面目かと聞かれると完全に不真面目な学生だった私は、それまで「学生総会」というものがあることをまったく知らなかった。
「学生総会」とは、学生自治会が運営する、学生からの要望を大学側に訴求するかどうかを決定する最高機関の場。数人のクソマジメ熱血いい子ちゃんとその他大勢の“参加しなきゃいけないからジャンケンで負けて仕方なく来てやってる”女子で構成されていた。
ほとんどの子はスマホいじったりお菓子食べたり化粧したり寝てたりしてた。
自治会委員「本日の議題です。1つ目は自動販売機の設置について、2つ目は学生寮に野良猫が入ってきてしまう問題について〜〜〜〜〜」
そんなことはどうでもいい。
私はただただ休学費の値切り交渉がしたいだけなのである。
自治会委員「次の議題です。学則改正の要望がありました。」
きた。
ついにきた。
自治会委員「何か意見、質問のある方はいますか?」
私「はい!」
マイクを渡された。
私「えーっと、実はこの要望を出したのは私です!休学なんて考えたことない人たちが多いと思いますが、みなさんにも考えてみてほしくて、この場をお借りしました!」
場がざわついた。
何アイツ、と小さく笑う声まで聞こえてきた。
くぅ〜、負けてなるものか!
TEDのスピーカーやキング牧師やスティーブ・ジョブズのようにはうまく喋れないけど、自分の思いをマイクを通して訴えた。
「私は、来年度1年間休学しようと考えています。
理由は、バックパッカーとして世界一周の旅をし、世界遺産を巡ったり、ボランティアをしながら、発展途上国の子どもたちの日常や現実をこの目で見てみたいと思ったからです。そして、自分の可能性を広げるきっかけが欲しかったからです。
でも、休学するためには休学費を支払わないといけないことを知りました。
みなさんは休学費がいくらか知っていますか?私は経理課に66万円と言われました。
その内訳は、学費の半額と施設設備費・学生図書費の全額です。籍を残すだけなのに、たったそれだけなのに、1年間受けない講義と使わない施設と読まない図書のために66万円です。
周りの大学と比較しても、早稲田は15万円、慶應は33万円、MARCHの中には5万円や8万円といった大学もありました。国公立大学は無料です。調べれば調べるほど、ポンジョの休学費に納得がいきませんでした。
また、休学する理由も、私のように海外に行きたいという人もいれば、経済的負担という人、精神的に学校に行くのが辛い人など、さまざまだと思います。
そんな人たちから、66万円もの休学費を徴収するのはあまりにも酷だと思います。
大学でも、女性のグローバルな社会進出を理念として掲げているくせに、自発的に世界に飛び出そうとしている学生に対してこの学則は矛盾していると思います。
だから私はこの学則を変えたいです。私の値切り交渉に協力してください!」
拍手が起こった。(涙)
そして、前の方に座っていた地味で真面目そうな一人の女の子が手を挙げた。
「私も、休学を考えたことがあります。留学がしたかったからです。
でも、私が留学したかった大学はポンジョの留学制度で定める認定大学・協定大学じゃなかった。教授や経理課に相談したら、その大学に自主留学するなら休学しなくてはいけないと言われました。
休学費の金額を知り、結局、自主留学はあきらめました。すごくもどかしかった。
だから、この改正は本当に実現してほしいです。」
泣きそうになりました。
私がアメリカ人だったら絶対ハグしてた。
私の要望は、9割以上の賛成票をいただき可決されました。
私がやっていることは決して無駄ではないと確信した。
⑤嘆願書提出
学生総会が終わった後、学生自治会から嘆願書の作成を依頼されました。
やっと、大学に正式に抗議できる。
経理課で門前払いされた日から、すでに半年が経っていた。
この頃には、大学の経理課や自治会の学生や教授たちの間ではちょっとした有名人になっていました。(笑)
私はすぐに嘆願書を作った。
やり切った。
あとは結果を待つのみ。
後日、当時の学長から通知が届きました。
結果は、要望には応えられず、学則は変更することはできない、というものでした。
負けた。
私の闘いは終わった。
私は、世界一周のためにバイトして貯めた費用160万円から、
66万円を日本女子大学に納付し、休学しました。
悔しくてたまらなかったけど、なんだか妙に清々しい気分だった。
大学という巨大な敵に全力でぶつかった経験は、私を変えたような気がする。
きっと、経理課の窓口に文句を言いに行ったあの日から
私の「世界一周」は始まっていたんだと思う。
私は世界一周後に復学し、旅をする女性のライフコースについて卒業論文を書いた。
その卒論は、保管論文に選ばれ、今も日本女子大学に残っています。
卒業式では、私の世界一周や卒論などが評価され、各学科で2人に贈られる賞をいただき、金一封までいただいた。
嬉しかったけど、なんか違うって思ってた。
そうして私は日本女子大学を卒業しました。
総じて、とても楽しくて充実した学生生活だった!
誰か私のリベンジを果たしてほしい
ふと、ポンジョの今の休学費はどうなってるんだろう?と学則を調べたところ、未だに休学費は66万円のままでした。
ちょっぴり悲しくなった。
現在の学長である佐藤和人学長!
ポンジョのお偉い方々!
そして学生諸君!
どうかこの記事を読んで、考え直してほしい。
留学だって素敵。
4年間で沢山良い成績を取って首席で卒業するのも素敵。
でもそれと同じくらい、大学という枠を自ら飛び出して、
バックパッカーで世界を放浪したり、
自主留学したり、
起業したり、
自分の人生を見つめ直すために一時停止するのも素敵じゃあないか。
と私は考えるわけです。
制度や制約なんかに縛られず、
納得いかないものにはとことん反発したっていいじゃん。
お嬢様ぶってないでアクション起こそうよ。
周りの目なんて気にしないでやりたいことやろうよ。
そのほうが学生生活楽しいよ。
ってポンジョの学生に伝えたいです。
この記事が拡散されれば、
一人くらいアクションを起こしてくれるかもしれない。
この思い、学長まで届け〜〜〜〜〜〜〜〜!!!(笑)
おわり。
ー追伸ー
この記事を書くにあたって、実に数年ぶりにあずささんに連絡をしてみた。
あずささんは私のこと覚えててくれました。
当時を振り返り、私たちよく頑張ったよね、お互いお疲れ様でしたって話になって。
今、懐かしさとともにあれは私の青春だったなって思いがこみ上げてきてます。
あずささんは、大妻女子大学を卒業されてから立ち上げた映像制作会社を半年ほど前に退職され、現在はフリーランスで主にブライダル映像制作のお仕事をされているそうです。
フリーランス……なんだかこちらでも妙なご縁を感じてしまいます(笑)
これからホームページなどを作るそうなので、
ここではtwitterアカウントだけ紹介させていただきます。
ブライダルの映像制作をお考えの方、一度ご連絡してみては?
素敵な映像をつくってくれますよ!
そんな田村あずささんのツイッターはこちら!
そして、あずささんが私のブログを読んでくれ、
「これほんとにやってほしい!」と言ってくれたのがこちら。
じわじわ読まれていて嬉しいです。
ブログって抵抗あったけど、自分の気持ちを素直に吐き出せるからいいですね。
これからもマイペースに更新していくぞ〜