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    彩島 うた
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    ココ浅井
    ココ浅井
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    きむむ
    きむむ
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    三井 俊介
    三井 俊介
    陸前高田市議会議員

    「わさびテロ」からみえる人種差別

     「わさびテロ」―、日本では馴染みがない言葉ですが、韓国ではインターネット上で注目されています。ポータルサイト「NAVER」の旅行掲示板で、「わさびテロに遭った」という怒りの書き込みが相次ぎ、その内容を見ると日本人としても思わず顔をしかめたくなるほど。
      
     ことの発端は大阪市の難波にある「市場ずし難波店」。外国人観光客にわさびを大量に盛って提供していたことで、「わさびテロ」と非難されたようです。しかし、「わさびテロ」という言葉の中には、わさびを大量に盛ることだけではなく、外国人観光客に対する店員の様々な嫌がらせの内容も含まれていたのです。

    市場ずし難波店での「わさびテロ」

     実際にわさびテロに遭ったという書き込みから、市場ずし難波店の様子がうかがえます。
     
     シャリの上に大量に置かれたわさびの画像と一緒に、『白っぽく写ったので見えませんが、鯛の握りのわさびが見えますか。必ず、必ず、わさびを抜いて食べるのをお勧めします。甘エビはノリで巻いてあるのでわさびを抜くのは不便でしたが、魚の握りからは必ずわさびを抜いて下さい』という書き込み。

     また、シャリから抜いたわさびを皿の隅に置いて撮られた画像の下には、店での状況と共に非難のコメントが並べられていました。

     『大阪に着いて簡単にブログの書き込みを見て行ったら、嫌韓テロに遭ってきました。事前に嫌韓のお店の目録を見て行けば良かったです。(中略)

     表向きは刺し身の状態もいいので期待して、握りを一口で食べたら、吐き出すことも出来ずに涙が流れました。いったん握りから刺し身をはがしてみると、わさびが親指ぐらいの大きさでのっていました。半分ほどわさびをどかして食べたのですが、もっと辛くてまた涙が出ました。(中略)

     私が声も出せず涙を流していたら、彼氏が店員に「ティッシュを下さい」と言ってくれたのですが、「他の人の接客してるので終わってから言ってくれ、それとティッシュはない」と言われました。結局、隣に座っていた日本人のお客さんがカバンからティッシュを出して渡してくれました。全部吐き出してやっと生き返った感じでした。その日本人のお客さんが、「わさび食べれないみたいだから、わさびを少しにしてくれ」と言ってくれました。ウニにはわさびが入っていないというのでウニを頼みました。ウニが出てきて、彼氏が先に食べたけど、やっぱりわさびテロ。

     店員の視線や雰囲気が変な感じで気分が悪く、わさびの量もすごく多くてわざとらしい嫌がらせのように感じました。旅行から帰ってブログ見たのですが、私だけがされたことではないんですね。旅行先でこんなことがあったことにも腹が立ちますが、嫌韓の店にお金を払ってきたという事実に本当に怒りを覚えま』

     また、韓国で関西のPRをしている事務所が、大阪を旅行した人からのクレームが届いているという内容で大阪観光局に充てたメールがアップされていました。

     『クレームの内容は市場ずし難波店で人種差別されたという内容です。

     お店の中に入ったとたんにお寿司作りのお年寄りの男性に「チョンが来た」と言われたが、(お客様は2人で、1人は日本の大学在学中で日本語が可能です)とりあえず、お寿司を頼むと、作っている間にもずっとチョンという単語が聞こえたそうです。

     それを無視し、食べると中には大量のわさびが入っていて食べられるものではなかったそうです。耐えきれなく、日本語でクレームをするとその日本語が分からないふりをして、誤魔化してはまたチョンといい、不愉快な思いをされたそうです』

     「NAVER」だけではなく、Googleマップの口コミでも、市場ずし難波店に非難が浴びせられています。

     『(韓国語)このお店最悪。お寿司がエビのお寿司だったんですけど、皮が8肉が2で、わさびもいっぱい入れられてて食べづらかったし、店員さん僕のこと見てクスクス笑ってバカにしてました。もう日本には2度と来ません。日本最悪でした』

     『今までで最低の店だ! 私は中国人だけど、店に行ったとき、長い醜い顔の店主がぼったくろうとしてたし、寿司に大量のわさびを入れて笑ってた。私たちに「汚い中国人」と言われたことを今でも忘れない。金を無駄にするな! 何の味もしない。わさびの味だけだ』

    「民族的差別の事実はない」、納得できない謝罪文

     ネット上でのこのような非難、クレームを受けて、店を経営する藤井食品は今月2日、店のホームページに謝罪文を掲載しました。

     『すしに多くのわさびを乗せていた件ですが、こちらはそのような事実がありました。海外から来られたお客様からガリやわさびの増量の要望が非常に多いため、事前確認なしにサービスとして提供したことが、わさびなどが苦手なお客様に対して不愉快な思いをさせてしまう結果となってしまいました。今後はこのようなことの無いよう、しっかりと対応させていただく所存です。

     また、従業員による民族差別的な発言に関してはそのような事実は確認できませんでしたが、より多くのお客様に満足していただけるよう社員教育を一層徹底してまいります』

     という内容の謝罪文で、店側としてはわさびを多く入れるのは嫌がらせではなく、サービスとしてだった、人種差別のような発言をしていた事実はないということしか書かれていません。

     事実があろうがあるまいが、外国人観光客が不快な思いをしていたことは事実なので、そこに対しては謝罪すべきではないでしょうか。2020年にはオリンピックが開催される国として、このようなことが起きているということは同じ日本人としても非常に腹立たしいことです。未だに人種差別をするような発言を平気で本人の前でする人がいるとは情けない限りです。

     グローバル化の現代、多くの国の情報が入りますし、様々な国の人々が日本を訪れ、日本で生活をしたりしています。わざわざ自国を離れて観光をしに来たり、学校に通ったり、働いたりしている人が日本には多くいるのですから、国を超えて同じ人間として接するのは当然のことではないでしょうか。ましてやそれが店員と客の立場だとしたら尚更です。個人的に、ある国が嫌いだとか、あの国の人たちが理解できないといったことはあるかもしれませんが、外国人観光客をもてなす側の立場としては、それを超えた上で接客してほしいものです。これから2020年を迎えるまで、様々な企業で徹底したグローバルな接客術を身につけていくことでしょう。例えチェーンの1つであっても、小さな商店であっても、日本に来た外国人からすれば日本の顔になってしまうのです。そこの店員の態度によって日本人全体の印象が決められ、日本が好きになるか、嫌いになるかが決まります。1人ひとりが日本の代表だと思って接客、対応するべきではないでしょうか。

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