Gmailでラベルを活用する方法──iPhone・Androidスマホの設定から編集・整理・並び替えまで
2016-10-10 21:34Gmailでは、他のメールソフトにはある「フォルダ」機能が見当たりません。メールを分類して管理できず、一通のメールを探すのに一苦労。これをなんとかしてくれと悲鳴を上げている人もいるかもしれませんが、実はフォルダに相当する機能がGmailには備わっています。それが「ラベル」です。
今回はそのラベルを作成し、編集・整理する方法を解説します。iPhoneでもAndroidでも手順は同じなので、ぜひ参考にしてください。
Gmailの「ラベル」とは
メールソフトのフォルダ機能は、メールを送信者ごとに振り分けて検索性を上げたり、迷惑メールを自動的に選別することで削除の手間を減らしたりと、何かと重宝する機能です。
Gmailでも同様の機能があるのに「ない」と思われがちなのは、Gmailではフォルダの代わりにラベルを使ってメールを分別・整理するようになっているからです。
認知度の低いラベルですが、フォルダと同等の機能が備わっているだけでなく、1通のメールに複数付けられるので、複数のジャンルにまたがるようなメールの管理にとても便利です。
はじめは面倒に思えたり、使いにくさを感じたりするかもしれませんが、一度使ってみると意外と簡単に使いこなせるようになります。ラベルを使うとGmailの使いやすさはぐっと向上するので、活用してみてください。
ラベルを編集する
デスクトップ表示に変更する
スマホからラベルの細かい設定をするには、「デスクトップ表示」を使います。まず、SafariやChromeといったブラウザからGmailを開きます。Gmailアプリからではできないので注意が必要です。
画面左上のメニューボタンをタップ
画面左上のメニューボタンをタップするとメニューが開きます。その画面を一番下までスクロールすると、「Gmailを次のUIで表示」と表示方法の選択肢が出てくるので、[デスクトップ]をタップします。
「デスクトップ」を選択
すると、表示方法がPCで見たときと近いものに切り替わります。これが簡易HTML版の「デスクトップ表示」です。
あくまでWebの簡易版ではありますが、この表示なら、アプリやモバイル版からは実行できなかった多くの機能が使えるようになります。
ラベルを作成する
デスクトップ表示にしたら、ラベルを作成していきます。画面左側のメニューから、[ラベルを編集]をタップします。
次に、ラベルの名前を入力し、[作成]をタップ。
これで、新しく「取引先」というラベルができました。
メールにラベルを付ける
続いて、受信したメールにラベルをつけていきます。受信トレイを開き、ラベルを付けたいメールのチェックボックスをタップし、チェックします。
メール一覧の上部に[その他の動作]があるのでタップし、操作メニューの「ラベルを付ける」から付けたいラベルを選択し、[実行]をタップします。
すると、選択したメールに「取引先」のラベルが付きました。
スマホアプリから確認すると、「取引先」というラベルに「試験」メールが振り分けられています。
また、Gmailアプリからでもラベルを付けられます。ラベルを付けたいメールを開いて、画面右上の[「v」マーク(Androidでは3点マーク)]をタップ。メニューから、[ラベル]を選択します。
ラベル一覧が表示されるので、付けたいラベルにチェックを入れて[適用(AndroidではOK)]をタップすれば完了です。
ラベルを削除する
一度付けたラベルを外したいときには、ラベルを付けたときと同様にラベルを外したいメールをチェックし、[その他の操作]をタップ。[ラベルを削除]から外したいラベルを選択すればOK。
アプリからなら、ラベルを外したいメールを選択してラベル一覧を開き、外したいラベルのチェックを外して[適用(OK)]とタップすれば完了です。
作成したラベルを完全に削除したい場合は、[ラベルを編集]をタップしてラベル編集ページを開き、削除したいラベル名の右にある[削除]ボタンをタップするだけです。
ここで「削除」を押すとラベルを消去できる
ラベルに色を付ける
ここまでに紹介した基本操作は簡易版のデスクトップ表示で実行できますが、さらに細かい編集は簡易版ではできません。そんなときは、「標準のデスクトップ表示」=Web版と同じ表示に切り替えましょう。
Safariの場合、画面下部の共有アイコンをタップしてメニューを表示させ、[デスクトップ用サイトを表示]をタップ。Chromeの場合、画面右上の3点マークをタップし、[PCサイトを見る]にチェックを付けます。
次に、メール一覧の下にある表示方法の[標準]をタップ。
すると、Web版と同じ表示に切り替わります。多少読み込みや処理が遅いといった問題はありますが、これを使えば、スマホだけですべての機能を活用できるようになります。
標準デスクトップ表示に切り替えたら、ラベルに色を付けます。色分けすることで、メールのジャンルなどが視覚的にわかりやすくなります。
まず、画面左のメニューから、色を付けたいラベルを選んで軽くタップします。すると、ラベル名の横に[▼マーク]が出るのでタップ。
編集メニューが表示されるので、一番上の[ラベルの色]をタップし、好みの色を選択します。
これで、ラベル名の横に色が表示され、受信メールに付けたラベルにも同じ色が付きました。
Gmailアプリで確認してみると、同様に、ラベル名とメールの両方に色が付いています。
ラベルを整理する
続いて、ラベルを整理してより見やすく、管理しやすくする方法を紹介します。ラベルが少ないうちは管理・整理も容易ですが、使いこなしていくうちにラベルの数が増えすぎて、かえって整理がつかなくなるというのもよく耳にします。そんなときに役立つのが、ラベルの並び替えと、表示・非表示の設定です。
ラベルを並び替える
フォルダの中にフォルダを作るように、ラベルも階層的に設定できます。例えば、A社・B社・C社とばらばらにラベルを作成するよりも、「取引先>広告代理店>A社・B社・C社」のように構造化できれば、目的のラベルを探すのがずっと簡単になります。
ラベルの並び替えは、「標準のデスクトップ表示」から行います。まずは、既に作ったラベルを他のラベルの下の階層に設定してみましょう。
新しく作った「広告代理店」のラベルを軽くタップし、出てきた [▼マーク]をタップします。次に、メニューの一覧から[編集]を選択。
画面の下のほうに別のウインドウが表示されるので、その中の[次のラベルの下位にネスト]にチェックを付け、親となるラベル(ここでは「取引先」)を選択します。
これで、「広告代理店」のラベルが、「取引先」の下位に整理されました。
既に作成したラベルを並び替えるだけでなく、[新しいラベルを作成]やラベル編集メニューの[サブラベルを追加]から下位層のラベルも作成できます。
階層化したラベルに色を付ける
次に、階層化したラベルに色を付けていきます。ここでは、「広告代理店」の下位にさらに3つのラベルを作成しています。
色の付け方は先ほど紹介した通り、[ラベル名]→[▼]→[ラベルの色]の順でタップし、色を選ぶだけ。
選択したラベルが他のラベルの親になっていると、「選択したラベルのみ色を付ける」か、「選択したラベルとその下位のラベルに色を付ける」か選択できます。
[ラベル「取引先/広告代理店」のみ]を選ぶと、下の左画像のように、[ラベル「取引先/広告代理店」とそのサブラベル]を選ぶと、右画像のように色が付きます。
Gmailアプリでも、同じようにラベルに色が付いています。
リストの表示・非表示を設定する
ラベルを作成すると、ラベルリストに一覧で表示されます。しかし、ラベルが増えてくるとリストはどんどん長くなり、かえってわずらわしくなることもあるでしょう。そんなときには、重要でないラベルを非表示にしてしまいましょう。
ラベルを非表示にするには、「標準のデスクトップ表示」で行います。まず、左側のメニューから[ラベルの管理]をタップ。
すると、ラベルリストやメッセージの表示・非表示の設定画面が開きます。ここで、表示の必要がないラベルを「非表示」にしましょう。黒字が現在選択されている状態で青字をタップすれば、設定を変えることができます。
ここで青字の「非表示」をタップすると表示されなくなる
非表示にしたラベルは、下の画像のように「その他のラベル」内に収納されるようになります。参照したい場合は、[その他のラベル]をタップして開けばOK。これで、余計なラベルがリストに長々と連なることがなくなるので、すっきりと管理できます。
iPhone版のGmailアプリでは、非表示にしたラベルは「ラベル」一覧から「その他」に移動します。Android版のGmailアプリでは「すべてのラベル」が一覧で表示される仕様のようで、リストの非表示は反映されませんが、ブラウザで見た場合は反映されています。
ラベル機能を活用して受信メールを振り分ける方法は、こちらの記事で詳しく解説。