台湾版おくりびと 日本に留学し「湯灌」技術習得…葬儀に新たな風

【社会】 2016/10/09 16:35

(新竹 9日 中央社)葬儀に対するマイナスイメージを変えようと、台湾人女性ら4人が日本で3カ月間の訓練を受け、遺体を洗浄する「湯灌(ゆかん)」の技術を学んだ。葬儀の新たなあり方として、台湾での普及を目指す。

葬儀会社の代表を務める黄于珍さんは元看護師。病室で死と向き合う中で湯灌を知り、日本人の死者に対する尊重と親しい人を亡くした悲しみを慰める支援に心打たれ、友人らとともに自費で渡日した。

体、顔、髪を洗い、着衣を整え、化粧を施す。一連の作業は2時間に及ぶ。日本では交代で遺体役を演じ、身をもって体験しながら手順を学んだ。

黄さんと一緒に学んだ梁雅テイさんは、「生きている人と同じように扱う」湯灌の方法に強い感銘を受けたと話す。尊厳をもって亡くなった人を送り出し、家族の心の中に美しい姿を残してもらえればとしている。(テイ=女へんに亭)

(魯鋼駿/編集:齊藤啓介)