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Spotify、Apple Musicで非公式Remix配信が可能に

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2016.10.10

Written by Jun Fukunaga

今年3月に、Apple Music、SpotifyがアメリカのディストリビューターDubsetと提携し、先述のストリーミングサービス上で、非公式のブートレグRemix、DJ Mixを配信することができるシステムの準備をしているという噂が世界中を駆け巡ったが、なんとついにそれが実現することになったと海外音楽メディアPitchforkが報じている。

それによると、今回は非公式のRemixがApple Music、Spotifyで配信可能となった模様で、DubsetのCEOであるStephen Whiteが、自身のFacebookページで、今回の出来事と、DJ Jazzy JeffによるAnderson .Paakの“Room in Here” のRemixとともにポストしたことで明らかになった。加えて彼は、次はDJ MIXの配信が可能になると発言しているそうだ。



今回のブートレグRemixの配信が可能になったことにより、例え、アマチュアによる音源でもレーベル側やDJおよびリミキサーにとってもこれまでになかった新たな「音楽」に関する収益の道が開かれたと言えよう。

また、この件についてPitchforkがApple Musicにコンタクトをとったところ、Apple Musicはコメントを差し控え、Spotifyは今のところ返答なしとのこと。



なお、Dubsetは独自開発した「MixBank」と呼ばれる技術によって、リミックスやDJ MIXの音源ファイルを解析し、ファイル内で用いられている音楽を識別。その解析されたデータを元にレーベルとパブリッシャーに楽曲使用に関するロイヤリティを支払っており、現在、Dubsetは1万4,000以上のレーベル、パブリッシャーと提携している。

今後、ブートレグRemixだけでなく、非公式のDJ Mixの配信が可能になり、収益化まで実現することが可能になるなら、現在、そういった音源が数多くアップロードされているSoundcloudや、Mixcloudは今後どのようにサービスを展開していくことになるかも注目が集まりそうだ。特にSoundcloudはSpotifyによる買収話もあるだけに、今後の動向が気になるところ。

今のところ、一般ユーザーどのようにしてSpotifyやApple Musicにブートレグ音源をアップロードするかなどの詳細は明らかになっていないが、DTMを趣味で行っている人や、DJ MIXを配信している人にとって今回の件は朗報といってもよいのではないだろうか。

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