時代の正体〈406〉身を削り示した公正 判決(下)

ヘイトスピーチ考 記者の視点

「多様性を祝おう!」の横断幕を掲げて入廷する李信恵さん(左から2人目)ら原告団=9月27日、大阪地裁

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 【時代の正体取材班=石橋 学】人種差別団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と桜井誠前会長(44)を相手取った民事訴訟。勝訴判決を受けた記者会見で原告の女性ライター李(リ)信恵(シネ)さん(45)は胸に抱えてきた不安を明かした。

 「どんな判決が出るのか不安で、きょうはほとんど眠れなかった。在日朝鮮人はヘイトスピーチが行われている路上でも、インターネットでも負けてばかりで、いつも言葉を奪われ、どうすればいいのかと悩んだ末に起こした裁判だった」

 この言葉を聞き、メディアに身を置く者として私は自らに問わずにいられない。眠れぬ夜を強い、言葉を奪い、マイノリティーの立場でもある被害当事者を法廷に立たせたのは一体誰であったのか、と。

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