白昼渋谷のど真ん中で爆弾騒ぎ 銀行にバッグを放置した英国籍の男逮捕
「ボム(爆弾)」と言って、東京・みずほ銀行渋谷支店にバッグを放置し、客や従業員を避難させたとして、警視庁渋谷署は7日、威力業務妨害容疑で英国籍のフンジャン・ジャスプリート容疑者(27)を逮捕した。同署は爆発物処理班を出動させ、JR渋谷駅前の「スクランブル交差点」の一部を封鎖するなどしたため周囲は一時騒然となったが、バッグの中身はおもに衣類だった。ジャスプリート容疑者は調べに対し「アベ、ナンバー2」などと連呼しているという。
白昼の渋谷が騒然となった。国内屈指の繁華街のど真ん中で爆弾騒ぎが起き、世界的にも有名なスクランブル交差点の一部も封鎖に追い込まれる騒動が巻き起こった。
警視庁渋谷署によると、7日午後0時45分頃、みずほ銀行渋谷支店の警備員から「不審な男が銀行内にキャリーバッグを放置しようとしている」との通報があった。署員が駆け付け、男を問いつめたところ「ボム、ボム(爆弾、爆弾)」などと繰り返したため、同1時20分頃、身柄を確保。男は素直に応じ、逃走の意思などは示さなかったという。
同署からは爆発物処理班も緊急出動した。スクランブル交差点の東側からJRの高架をくぐって宮益坂下交差点西側に至る道路約100メートル区間を封鎖し、歩行者と車両の通行をシャットアウトした。避難誘導なども行われたため、現場一帯は一時騒然となり「銀行強盗!?」「立てこもりらしいよ!」などといった誤情報も乱れ飛んだ。
処理班が紺色のバッグ(縦約100センチ、幅約60センチ、奥行き約30センチ)ににじり寄り、開けてみると、爆発物らしき物はなく、パンツや靴下といった衣類に、携帯電話、ノートパソコン、ゲーム機などの電子機器だけだった。その後、少しずつ縮小された通行規制区間は、数時間後には完全に解除され、街は平穏を取り戻した。
ジャスプリート容疑者は午前9時頃から同銀行内のATM(現金自動預け払い機)付近などをウロウロし、ソファに寝そべるなどの行為を繰り返していた。駆け付けた署員には「アベ、ナンバー2!」という謎のワードを連呼していたとされる。調べによると、「安倍晋三首相のナンバー2にあたる人物からの指示でバッグを放置した」という趣旨の話をしているというが、具体名は挙げていない模様だ。
ジャスプリート容疑者は英国籍で、パスポートや運転免許証を携帯していた。身長約170センチで、ワイシャツにスラックスという服装だった。渋谷署は動機などについても捜査を継続する。