有害大気汚染物質
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問い合わせ先: | 東京都環境局環境改善部化学物質対策課 |
有害化学物質調査担当03-5388-3580 |
公害が大きな社会問題となった昭和40年代に、硫黄酸化物、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、一酸化炭素、光化学オキシダントといった大気汚染物質に対して環境基準値が定められました。その後、これらの大気汚染物質に加え、それ以外の化学物質についても注目されるようになりました。人為的に作られた化学物質は1千万種以上あり、さらに毎年5千から1万種ほどの物質が新しく作られているといわれています。その中には、医学的に有益な薬品などの化学物質がある一方、健康に大きな影響を及ぼす有害な化学物質も数多くあります。 これらの物質について、国は、1996年(平成8年)に大気環境中に存在していると思われる有害性のある化学物質を234種選定しました。これらの化学物質は、大気汚染防止法の「有害大気汚染物質」に該当する可能性のある物質として、発ガン性、使用状況、大気中の検出例等を考慮し、選定されました。さらに、その中でも健康に対するリスクが高いと考えられる化学物質22種を「優先取組物質」としました。 その後、「有害大気汚染物質に該当する可能性のある物質」及び「優先取組物質」が見直され、2010年(平成22年)10月5日の中央環境審議会第9次答申により、「有害大気汚染物質に該当する可能性のある物質」として248種、「優先取組物質」として23種が新たに選定されました。 東京都は、都民の健康を守るため、平成9年度から有害大気汚染物質の実態調査を開始し、平成11年度からは、「優先取組物質」のほかにトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、1,1-ジクロロエタン及び四塩化炭素を加えました。これらの結果は、健康に対するリスク評価や有害大気汚染物質の防止対策の推進に活用されています。 |
1.有害大気汚染物質のモニタリング調査(東京都及び八王子市)
本調査は、大気汚染防止法第18条の24第1項及び第22条第1項の規定に基づき、東京都内における有害大気汚染物質について、優先取組物質を中心に汚染の状況を把握・評価し、大気汚染防止対策の推進に資することを目的としています。
測定項目(27項目)
優先取組物質 | 左記以外の物質 | |
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揮発性有機化合物 (18項目) * 塩化メチル、トルエンは、 |
ベンゼン |
m,p-キシレン |
アルデヒド類 |
アセトアルデヒド |
- |
重金属類 (6項目) |
ニッケル化合物 |
- |
多環芳香族炭化水素 (1項目) |
ベンゾ[a]ピレン |
- |
測定地点 | 地点数 | 区部 | 多摩部 |
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住宅地域等に設置している 一般環境大気測定局 (一般局) |
12 |
中央区晴海局 ※平成28年度より 板橋区氷川町局 |
八王子市片倉町局
八王子市大楽寺町局 |
道路沿道に設置している 自動車排出ガス測定局 (自排局) |
2 | 京葉道路亀戸局 環八通り八幡山局 |
- |
バックグラウンド | 1 | - | 西多摩郡檜原大気測定所 |
測定結果の概要(環境基準のある物質のみ) |
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都内における大気中のベンゼン濃度の推移は、図に示すように増減はあるものの調査開始時より大幅に低下し、近年は下げ止まり傾向にあります。 |
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大気中濃度の経年変化は図に示すように、若干の増減はあるものの、長期的には低下傾向にあり、事業所からの排出量が低減してきていることと一致しています。平成27年度の調査結果によると、都内の一般環境の平均濃度は1.6μg/m3、沿道(自排局)の平均濃度は1.5μg/m3で、いずれも環境基準(200μg/m3)を大幅に下回っていました。 |
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大気中濃度の経年変化は図に示すように、若干の増減はあるものの、長期的には低下傾向にあり、事業所からの排出量が低減してきていることと一致しています。平成27年度の調査結果によると、都内の一般局の平均濃度は0.29μg/m3、沿道(自排局)の平均濃度は0.38μg/m3で、いずれも環境基準(200μg/m3)を大幅に下回っていました。 |
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大気中濃度の経年変化は図に示すように、若干の増減はあるものの、長期的には低下傾向にあり、事業所からの排出量が低減してきていることと一致しています。平成27年度の調査結果によると、都内一般環境の平均濃度は1.7μg/m3、沿道(自排局)の平均濃度は1.7μg/m3で、環境基準(150μg/m3)を大幅に下回っていました。 |
測定結果(Excel形式)
結果概要(地点別・年平均値) | 詳細結果(物質別・月別) | |
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平成27年度 |
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平成26年度 |
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平成25年度 |
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平成24年度 |
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平成23年度 |
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平成22年度 |
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平成21年度 |
H21年度平均 | H21年度詳細 |
平成20年度 |
H20年度平均 | H20年度詳細 |
平成19年度 |
H19年度平均 | H19年度詳細 |
平成18年度 |
H18年度平均 | H18年度詳細 |
平成17年度 |
H17年度平均 | H17年度詳細 |
平成16年度 |
H16年度平均 | H16年度詳細 |
平成15年度 |
H15年度平均 | H15年度詳細 |
平成14年度 |
H14年度平均 | H14年度詳細 |
平成13年度 |
H13年度平均 | H13年度詳細 |
平成12年度 |
H12年度平均 | H12年度詳細 |
平成11年度 |
H11年度平均 | H11年度詳細 |
平成10年度 |
H10年度平均 | H10年度詳細 |
平成9年度 |
H9年度平均 | H9年度詳細 |
2.有害大気汚染物質連続測定結果(揮発性有機化合物)
東京都は、有害大気汚染物質のうち揮発性有機化合物について、公定法であるキャニスター捕集バッチ式が毎月1回の24時間平均値の測定であることから、より詳細な濃度情報(1時間値)と気象計、NOX計、SPM計等のデータを解析し、各種削減対策を有効に進めるため、港区白金一般環境大気測定局及び八幡山自動車排出ガス局に連続測定装置を設置し、測定しました。 上記2地点については、平成16年度で測定を終了しましたが、平成18年度から再び測定を開始し、平成22年度までに計6地点での測定体制を整備しました。平成28年度からは、引き続き4地点で測定を実施しています。 |
測定物質(合計16物質) | ||||
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揮発性有機化合物 赤字は優先取組物質 |
ベンゼン |
トリクロロエチレン |
テトラクロロエチレン |
ジクロロメタン |
アクリロニトリル |
塩化ビニルモノマー |
クロロホルム |
1,2-ジクロロエタン |
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1,3-ブタジエン |
トルエン |
m,p-キシレン |
o-キシレン |
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エチルベンゼン |
スチレン |
1,1-ジクロロエタン |
四塩化炭素 |
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測定頻度 |
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毎時 |
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測定地点等 |
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港区白金一般環境大気測定局(平成16年8月で終了) 環八通り八幡山自動車排出ガス局(平成14年7月で終了) 大田区東糀谷一般環境大気測定局(平成18年9月~) 板橋区本町一般環境大気測定局(平成20年9月~) 江東区大島一般環境大気測定局(平成20年9月~) 町田市能ヶ谷町一般環境大気測定局(平成27年11月で終了) 八幡山自動車排出ガス測定局(世田谷区、環八通り沿道)(平成22年10月~) 東大和市奈良橋一般環境大気測定局(平成28年1月で終了) |
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測定結果 |
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平成11~16年度 以降のデータについては |
測定局別年間測定結果(月・年平均値) |