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二兎を追う者マツタケ発見

そんな結末があってもいい

バックトゥザフューチャーにも予想できなかった未来

たろきちの駄文 エッセイ

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 あなたは『バックトゥザフューチャー2』を観たことがあるか。観たことのない人のために簡単に説明すると、タイムマシンに乗って過去や未来を旅するSF映画(3部作)、それが『バックトゥザフューチャー』である。

 2作目で描かれた未来では、自動車が空を飛んだり、ゴミを燃料にして走ったり、靴ひもが自動で締まったり、超正確な天気予報が見られたりと、それはそれはわくわくする世界であった。「こんな未来がくるのかな」そう期待していた。

 しかし、『バックトゥザフューチャー2』の予想した未来は外れたようだ。ザンネンなことに車は空を飛ばない。その代わり、自動運転に向かっている。映画の世界では飛んでこそいたものの、人間の手によって運転されていた。

 話は変わって『バックトゥザフューチャー3』では、過去(西部開拓時代)へタイムスリップする。そこでは、いくら「未来から来た」と話したところで、信じてくれる人などいない。それでもなんとか証明するために、20世紀の生活を話す。「車が発明され、人々は歩く必要がないのだ」と。それを聞いたひとりの男が訊ねる。「ではいつ歩くんだ?」

 「レクリエーションのために歩くのさ」という回答に、そんなことがあるもんかと相手は大笑い。結局信じてもらえなかったのである。

 2020年代後半には、完全な自動運転が可能になっているとの見方が強い。22世紀にもなれば、人が運転することはなくなっているだろう。もしもいま、タイムマシンに乗った人間が未来からやって来たとしたら、「レクリエーションのために運転するのさ」と言うのだろうか。

 このように、いまのぼくらの常識はおそらく未来では通用しない。そこで、運転のほかにどんなものが自動化できそうか考えてみた。ドアはすでに自動化している。江戸時代の人からしたら心霊現象以外のなにものでもないだろうけど。

 ぼくが熱望するのはお風呂の自動化だ。頭を洗う、体を洗う。これら一連の動作がめんどくさいから。できればスッポンポンの状態でカプセルのようなものに入って、プシュー!という蒸気的なものを浴びるだけで終了。というのが理想。わずか30秒で入浴完了。(ヒゲも同時にレーザー処理!)お風呂が好きな人だけ、それこそレクリエーションとして入ればいい。

 これから先、なにがレクリエーションと化していくのだろう。寝るのもレクリエーション。食べるのもレクリエーション。そんな時代が来るのだろうか。すべてが娯楽の世界。じつに楽しそうだ。

 中学校の修学旅行。ぼくはレク係として一生懸命準備し、移動中のバス車内を盛り上げた。クイズ大会、カラオケ大会など。

 しかし、未来の修学旅行はどうだろう。「これから寝ましょう」「えぇー!わざわざ寝るんだってよ!面白そう!初めて寝る!」とか、「続いてのレクは…食事です!」「うそ!口に物を入れるの?平成かよ!楽しそうだけどなんか怖いー。」という車内になるのだろうか。もちろんバスも自動運転で。恐ろしい時代だ。

 蹴鞠くらいしかレクがなかった平安時代の貴族が見たら、どう思うのだろう。やっぱり、いとをかし?