阿蘇山噴石でロープウェー駅屋根に複数の穴
引き続き大きな噴石に要警戒
8日未明の噴火に伴う噴石で、屋根に穴が開いたとみられる阿蘇山ロープウェーの火口西駅の駅舎(9日午後3時18分、読売ヘリから)=浦上太介撮影
8日の爆発的噴火で噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた熊本県の阿蘇山中岳(1506メートル)の第1火口では9日、噴煙が300メートルほど上がるなど、活発な火山活動が続いた。
気象庁は、火口から約2キロの範囲では大きな噴石が飛ぶ危険があるとして引き続き警戒を呼びかけている。
9日に本紙がヘリコプターで上空から見たところ、火口の南西約350メートルにある阿蘇山ロープウェー火口西駅の屋根に複数の穴が開いていた。同駅は現在使われておらず無人。火口周辺を定期的に調査している熊本大の宮縁(みやぶち)育夫(やすお)准教授(火山地質学)は「今回の噴火で飛散した噴石が屋根にぶつかったのだろう」と語った。
同庁によると、9日の火山性地震は午後8時現在、41回を数えた。8日は62回だった。同庁の9日までの調査では、直径50センチ以上の大きな噴石が火口から南東1・2キロ地点に飛んだことが確認された。