東京都議会で「美術館・博物館での写真撮影解禁」が提案され、話題となっている。
「写真撮影解禁」を提案
5日に開催された東京都議会の一般質問で、自民党の早坂義弘議員が次のように意見。
2020年東京オリンピック・パラリンピックのレガシー(遺産)として、ぜひ都立美術館・博物館の写真撮影解禁を提案したい
都立美術館での写真撮影解禁を提案した。
美術館での写真撮影は世界的な潮流?
早坂議員は、仏ルーブル美術館、伊バチカン美術館、米ニューヨーク美術館やメトロポリタン美術館など名だたる美術館の常設展では写真撮影が許可されていると説明。
フランスのオルセー美術館でも昨年、フランスの文化大臣が美術館で撮った写真をSNSにアップしたことをきっかけに、写真撮影が解禁になったという。
東京都美術館は撮影禁止
一方、東京都美術館では展示室内での写真・ビデオ撮影は禁止されていることを挙げ、「原則解禁、事情ある作品のみ一部禁止という方向に大きく舵をきっていただきたい」と提案。
これに対して小池都知事は「私は全然OKだと思っております」と答えた。
ネット上には賛否両論の声
東京都美術館・博物館での写真撮影解禁が提案されたことを受けて、ネット上には反響が殺到している。
賛成する声がよせられているが。
- やっとか…
- 文化を身近に感じるのには大切
- 実現したら嬉しすぎるニュース
- この流れが早急に広まる事を願う
一方で、こんな意見も。
- 鑑賞の邪魔になる
- ゆっくり見る空間でシャッター音が鳴るのは不愉快
- 自撮りする奴が出たりすることを考えると凄まじく反対
- 混雑を考えると、企画展では写真撮影不可にした方がいい
- 本当に人が動かなくなるだろう
- 撮り方のマナー悪い人を減らしてほしい
賛成する声がある一方で、フラッシュや撮影音、会場の混雑などを懸念して反対する声も寄せられている。
なぜ撮影禁止に?
そもそも、なぜ撮影を禁止している美術館・博物館があるのだろうか?
撮影を禁止する理由には「美術品の保護」や「館内の静かな環境を保つ」という目的、「著作権」の問題などがある。
契約上「撮影禁止」の作品も
個人や他の美術館から作品を借りて開催する企画展では、貸主の同意を得て初めて撮影するという不文律のようなものがあることや、著作権保護や借用の際の契約上、無断撮影が禁止されることが多い。
今回議題に上がった東京都立美術館が写真撮影を禁止しているのも、同館が常設展のない、特別展や企画展が柱の美術館だからなのだろう。