今日の風景
プロトタイプとプロダクトの違いを視覚化したものです
雑談
今現在、プログラミングのリハビリもかねて、自分のできる範囲で知人のプロダクトを手伝っている。進捗的にはそこそこ理想的な進捗になっている。これはVue.jsのおかげであるのが殆どで、たぶん、普通にjQueryでスクラッチで書いたら、今の工数の5倍はかかっていたと思う。それだけ、UI周りの挙動をライブラリに丸投げできることは、とてもいいことである。そのあたりについては、過去のエントリに書いたので参考にしてもらえれば、と思う。
「日報」という題名が付いているときは、大抵は証拠の無いことを、自分が思ったままに書くエントリということになるんだけど、今回もそういったエントリになる。最近ちょっと思ったのは、いわゆるWeb系エンジニアと呼ばれる人達には、プロトタイプを作るのが得意な人と、プロダクトとしてリリースするのに品質を上げていくのに向いている人がいるのではないか、ということだった。
この話をするのは何故かというと、ここで自慢したいのだけれど、だいたい自分が書くコードは、いわゆる「こういう機能を実装したい」という場合には、一般的なプログラマよりも早く書けている、と褒められることが多々ある。もしかしたら社交辞令かもしれないけれど、そう言ってくれるのはありがたい。ただ、自分がコードを早く書けているのは、最初に「それを使って何ができればいいのか」だけを考えていて、「それが想定以外の使われ方をした場合はどうするのか」をあんまり考えないせいもある。
さて、ここでなんでプロトタイプとプロダクトを分けて考えるかというのを説明しないといけない。クライアントにとって、まず「こういうものが欲しいんですけど」という漠然としたアイデアがある。それを形にしてお金を貰うというのが、いわばプログラマの仕事の一部であるのだけれども、そのような漠然としたアイデアというのは漠然としているが故に、まだ形となっていない。
現代的な開発だと、ペーパープロトタイピングとか、ワイヤーフレームとかあるけれど、それは良しとしよう。まず必要なのは、クライアントにとって、「その漠然としたアイデア」というものを具体的な形に落しこむ作業だ。もうちょっと言えば、「これこれ、こういうのが欲しかったんだよ」という風にしていくというものである。
だいぶプログラマ界隈では一般的になってきたけれど、見積はプロジェクトが進むに従って誤差が少なくなっていく。つまり、見積が完成するのはプロジェクトが終わってからということになるので、だからこそ見積は頻繁に修正していく必要があったりするのだけれど、詳しい話は、下の本を読んだほうが早いと思う。
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~
- 作者: Mike Cohn,マイクコーン,安井力,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2009/01/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 74人 クリック: 764回
- この商品を含むブログ (226件) を見る
で、もしかしたら同様のことというのはプロトタイプにも言えるかもしれない。「漠然と、このようなアプリが欲しい」とした場合、まず最低限動くプロトタイプを作って提出する。それを元にして「こういう機能があったほうが便利」「最初に要求していた、こういう機能はこの場合だといらないね」といったような議論ができるようになるのではないかと思う。つまり、プロトタイプができあがっているときには既に完成している!!……とは言わないか。
もちろん、プロトタイプの工数は別途かかるわけだけれども、しかしお互いの認識がズレていたり、本当は必要無いのに作るみたいなことが無くなるので、中期的にはコストの削減になる気がするとは思うのだがわからない。あと、ガワのエコシステムが整えば、そのようなプロトタイプ的なコストの削減もだんだん減っていくはずなので、あったほうがいいよなあとは漠然と思っている。
で、そういうプロトタイプの話をしたいわけではなくて、俺自身はそういうプロトタイプを雑に作って「こういうの良さそう」というのはできるのだけれども、何しろ飽きっぽく、また一つの問題にずっと付きあっているとイライラしはじめて、ディスプレイを破壊したくなるという衝動が抑えきれなくなる。
当然ながら、プロトタイプはプロトタイプであって、例えていうならば「50点」の段階で、クライアントとクリエイト側が「このあたりを妥協点に作っていきましょう」という同意を結ぶものであって、とすると当然ながら「50点から100点に限りなく近づかせていく作業」が必要になってくる。
たぶん、このあたりのプロダクトにする部分については、自分はそれほど得意なのではないのではないか、という気がしている。いわゆる白紙のプロジェクトが段々要素とか増えていって形になっていくのはいいのだけれど、それが細かい修正に入りはじめると、持ち前の飽きっぽさが出てきて、段々と苦痛になっていったりするのであった。苦痛であるけれども、それが仕事であるからには仕方ない。
しかし、同様にプロトタイプは苦手だけれども、プロダクトに詰めていくのは得意な人はいるんじゃないんだろうか、というのは同様に思ったりした。つまり、仕様書だったり、あるいはあるていど固まったものを作るのは向いているのだけれども、「形のもやっとしたもの」を「こういうものはどうかな、ああいうのはどうかな」みたいな形で提案していくのは苦手なタイプ。
もちろん、どっちが凄いとかそういうのはない。プロトタイプができたとしても、プロダクトでリリースできなければ意味がないわけだし、プロトタイプですりあわせることのなかったプロダクトの開発でしっちゃかめっちゃかになったりする場合もあると思う。
現在無職で適当に暮している人間が、こういうことを言うのもアレですが、自分が「0点から50点にするのに向いている人間」か、あるいは「50点から限りなく100点に近づけていくのに向いている人間か」を意識することで、大分、仕事への向きあいかたというか、あるいは仕事のミスマッチみたいなものを避けられるよなあ、というお話でした。
今回の乞食アフィリエイト
SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン
- 作者: Nathan Shedroff,Christopher Noessel,安藤幸央,赤羽太郎,飯塚重善,飯尾淳
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2014/07/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (7件) を見る
デザイニング・インターフェース 第2版 ―パターンによる実践的インタラクションデザイン
- 作者: Jenifer Tidwell,ソシオメディア株式会社,浅野紀予
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2011/12/24
- メディア: 大型本
- 購入: 5人 クリック: 65回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
Lean UX ―リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン (THE LEAN SERIES)
- 作者: ジェフ・ゴーセルフ,坂田一倫,ジョシュ・セイデン,エリック・リース,児島修
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2014/01/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (2件) を見る