こんにちは、NAEです。
スマホやパソコンなど、あらゆるITを使うさいに避けて通れないのが本人確認(ユーザ認証)。
より強固なユーザ認証技術が求められている中、NECからナニコレ珍認証と呼ぶべきものが飛び出しました。
それが・・・耳認証です。
今回はそんなお話。
- 耳認証とは
- 耳認証の具体的な利用シーンは?
- 技術提供によるロイヤリティモデルが現実的か?
- なぜNECは認証技術を開発しているのか
- 耳認証によってぼくたちの生活はどう変わるのか
- まとめ:耳認証の今後に期待
耳認証とは
画像出典:eetimes.jp
NECがCEATEC 2016で発表した耳認証技術というのがこちら。
NECが「CEATEC」で展示:耳の形状で個人認証、ウェアラブルの本命なるか - EE Times Japan
耳穴の形状を音で識別する生体認証技術を展示する。99%以上の精度で1秒以内に認識できるという。
専用のマイクつきイヤホンを装着し、反響音から耳穴の中の形状を把握するとのこと。
耳穴の中の形状が一人ひとり異なることを利用した生体認証だそうです。
耳認証の具体的な利用シーンは?
この耳認証技術はCEATEC展示のためまだ商品として本格的に販売されているわけではなく、当記事には
- 具体的な利用シーンは模索中
- 専用イヤホンの利用が必須
- 提携できる企業を募集中
という担当者コメントがありました。
どうやら、技術は確立しつつあるが使いみちに困っている、というのが実情であるようです。
(良いものは作れるが売るのが下手くそ、という日本の縮図が見て取れますね・・・)
さて、ぼく個人的にはビジネスユース、個人利用いずれにも活用機会があると感じています。
というのも、イヤホンはメガネ型のウェアラブル端末をとても相性がいいからです。
ビジネスユースはメガネ型ウェアラブル端末普及とともに成長する可能性
メガネ型ウェアラブル端末の雄といえばGoogle Glass。個人向け販売は終了しているものの、ビジネス向けの開発はまだ継続しているようです。
参考:Google Glassの販売を終了。ビジネス向けなどで開発継続 - AV Watch
そんなGoogle Glassですが、業務効率化や顧客サービスの向上のために活用している事例は数多く存在します。
- ボーイングはウェアラブルデバイス「Google Glass」を導入して航空機の生産効率アップとミス削減を実現 - GIGAZINE
- JAL、グーグルグラスで航空機整備 | Flight Linerニュース
- 宇宙開発から臓器移植まで!GoogleGlass活用事例5選 | O2O イノベーションラボ
さて、Google Glassに限らず何らかのコンピュータを使う際は必ずユーザ認証が必要ですよね。
Google Glassが顔認証や虹彩認証などの生体認証を搭載するのでは、というウワサもあったそうですが、結局たち消えてしまっています。
そこに耳認証を入れているのは面白いのではないか?と思うんです。
Google Glassをかけ、イヤホンを装着した瞬間にユーザ認証が完了する。Googls Glassへの指示は音声で行い、フィードバックは画面と音声の両方で。
こういう使い方、できませんかね。
Google Glassにこだわることはないかもしれません。インカムに仕込んでもおもしろいと思います。
ハンズフリーが絶対条件な現場作業系の人は、わざわざログインとかしていられません。インカムをつけた瞬間にログインが完了しているのはとてもステキな状態だと思うんですけど、いかがでしょうか。
個人向け耳認証はVRの普及の波に乗れるかがキモ
次に個人向けはメガネ型ウェアラブル+VRコンテンツの波に乗れる可能性もあるものと思います。
VRといえば先日GoogleがGoogle Pixel / XLとともに発表したDaydreamが話題です。スマホをヘッドマウントディスプレイのように使うもの。これもいわゆるウェアラブルのひとつですよね。
VRコンテンツですから、音声もセットで楽しむことになると思います。つまりそこにはイヤホンがあるはず。
そこで、イヤホンでログインや認証が簡単にできたらちょっと便利な気がするんですけど、いかがでしょうか。
技術提供によるロイヤリティモデルが現実的か?
しかし、これらのユースケースのネックは専用イヤホンが必要という部分ですよね。
ハードウェアの制約は使う側からするとうっとおしいことこの上ないもの。特に個人利用の場合、機能性より音質重視でイヤホンを選ぶことも多く、ハードウェアとセットで売るアプローチには限界があるように思います。
となると、
- イヤホンに仕込む認証用ハードウェアモジュールを販売する
- ソフトウェア面の技術提供からロイヤリティを得る
というアプローチの方が広まりやすいかも?
もちろん、専用イヤホンを売ったほうがその後の保守ビジネスに繋がったりでチャリンチャリンできるとは思います。
しかし、いちユーザからするとモジュラー化された機能を売ってくれるほうが嬉しいんですよね・・・
ハードウェアは好きなものを使いたい。
なぜNECは認証技術を開発しているのか
ここで閑話休題。
そもそもなぜNECが認証技術を開発しているのか、その理由に触れてみたいと思います。
NECは顔認証の世界では有名
実をいうと、NECは顔認証の世界的に有名な企業です。
NECの「NeoFace」シリーズは、世界No.1の精度・速度を誇るNECの顔認証技術を使用した顔認証製品です。
世界最高峰とされる米国立標準技術研究所の顔認証技術テストで、NECは直近までの3回連続で、精度の高さで首位を獲得し、「世界一」を標榜(ひょうぼう)できるまでになった。現在、エラー率は0・1%程度にまで下がっているという。
【走り出す日本力】NEC 高精度の認証システム コンサート“顔パス”入場 - 産経ニュース for mobile
2つ目の記事は2014年の話なので若干古いですが、ももクロのコンサートやUSJの顔パスで使われているのもNECの認証技術です。
認証技術、特に生体認証を得意としているNECが、別の生体認証である耳認証にチャレンジしたのは自然な流れと言えます。
手軽で強固なユーザ認証はこれからより求められていく
また、昨今のテクノロジートレンドからしても手軽で強固な認証技術が求められています。
以前、Googleが新しいユーザ認証技術へ出資しているという話題をご紹介しました。
その中で、これからはより強固な個人認証が求められていくという流れについて解説しました。
- プラットフォームビジネスの興隆
- 脱ファイヤーウォールの流れ
- セキュリティの主流は2極化
- ユーザのアイデンティティ
- プラットフォームの要塞化
このユーザのアイデンティティ(本人確認)の部分で生体認証が注目されています。
耳認証は生体認証のひとつ。この時代の流れに乗って、耳認証という手段に可能性を見出している、というのがNECが耳認証を開発した背景だと思われます。
耳認証によってぼくたちの生活はどう変わるのか
最後に、もし耳認証が広く使われるようになたっとして、ぼくたちの生活はどう変わっていくのでしょうか。
単純に起こることだけ考えるとイヤホンをつけた瞬間にログイン完了ですよね。
これがどういう使い方になるかというと
- 音楽を聴いている間はスマホのアンロックが不要
- 誰かが勝手にイヤホンで音楽を聴くのを防げる
- インカムが盗まれても認証エラーで使えなくなる
- インカム利用者を個人識別できるので、個人への遠隔指示が簡単に
などなど。考えていくといろいろ出てきそうですね。
まとめ:耳認証の今後に期待
というわけで、耳認証についてのあれこれでした。
関連情報を調べている中で、頭蓋骨で認証する技術とやらも見つかりました。
「頭蓋骨」をパスワードとして使用する生体認証技術「SkullConduct」 - GIGAZINE
メガネ型ウェアラブルデバイスを睨んだ生体認証系のユーザ認証技術は開発競争が激しいんですね。
今後の動向にも注目していきたいと思います。
Googleの投資する新たな認証技術とその背景についての解説記事はこちらをどうぞ。