過労死対策としては、エリートとノン・エリートを明確にわけ、労働市場を流動化すべし

【ノマド研究所5期会員募集のお知らせ】人生は短いです。あーやりたい事があるのに、何か思い切って一歩を踏み出せない自分にいらいらする、もっと自由に生き見たいのに。ノマド研は、ノマド的な生き方を志向するひと、ノマド的な生き方を実践するひとのネットワークです。400名以上の価値観のちかいメンバーと一緒に語らいましょう。⇒ご案内

こんにちは、こちらに記事を書くのは久しぶりになりました。

さて、今朝は、武蔵野大学の教授のコメントで炎上をしているのをみて、すっかり釣られてしましました。

電通の自殺報道は知らなかったので、一般論としてコメントを解釈したのですが、一般論でいいますと、正しいとおもいます。

何処の国でもエリートは100時間くらいの残業というのは普通で、というより、残業代がつかない働き方が一般的です。教授の話は、エリート向けと考えればおかしくはないでしょう。

問題は、日本の労働制度が、向上心のあるエリートと、1日8時間きっちり働いて賃金貰えれば別にいいという層を区別しておらず、なんだかんだで全員「幹部候補生」とかいって、それを餌に、長時間労働をごまかしていることです。

といっても、こんどは、エリートとノンエリートを明確にわけてしまうと、格差社会だみたいな横ヤリが入ってしまうので、なんとも難しいわけですが、私は、もう分けたほうがいいと思っている考えです。

ノン・エリートにサービス残業を強いる一方、エリートが残業代をもらえて時間管理になっていたりする労働環境は、どちらにとってもよろしくないわけです。ノンエリートは悲惨だし、エリートのほうも生ぬるい環境で国際競争力がつくはずもなく。

といった話をしていると、どうも、電通の新入社員の女性が過労死したという話を読みました。

母子家庭で、親孝行しようと東大に入り、電通に入ったところで自殺というのは、大変痛ましく、心からご冥福をお祈りします。

この女性の事情が実際にどうだったかのかは知る由もないので、以下、一般論としてということを明記しておきますが、やはり、自殺というのは単純な労働時間だけではないようにも思います。

私が新卒で入りましたコンサル会社は当時は激務で、徹夜して仕上げた資料が価値がないとゴミ箱に捨てられる現場や、日付をまたいでから、翌日の朝のミーティングのための資料作りの会議を始めるといったこともあり、ピーク時は睡眠時間数時間に、徹夜も織り交ぜ、なかなかの過酷な環境であったことは確かです(なお、現在は相当に労働環境は改善されていると聞き及んでいます)。そして、このレベルの労働は、コンサルや外銀にかぎらず、そんなに珍しくないと思うんですよね。

それで、体を壊したりする人も居たのですが、知る限り自殺者は出なかったような気がします。

というのも、そういう状況になると、(体を壊して)休職したり、(ついていけないと)辞める人が多かったからです。

コンサルなんていう商売は、体力的にもせいぜい40歳半ばくらいまでしか続かないとみんな思ってましたし、人の入れ替わりも激しい会社でしたので、当然終身雇用なんてありません。また、役員は首になる人も多かったので、そんなもんだと思ってました。

というわけで、駄目だっり、嫌になったら辞めればいいやとみんな思っていたからか、一時的に体を壊す人はいても、死ぬ前に歯止めがかかっていたように思います。

なので、過労死自殺という話の場合、2つの論点があることは見逃されがちです。

①労働時間の長さ、過酷さ
②やめたら後がないみたいな退路の問題

です。とりわけ、自殺に結びつくのは、②の問題が大きいんじゃないかとおもいます。退路がないと鬱にも成りやすいですから。もちろん①があっての話だとおもうのですが。

では、実際に退路がないのかというと、そうではないと思います。新卒で体を壊して1年めで辞めたら、その後どう響くのかというと、私はエグゼクティブ・サーチの仕事をしていたこともあったので断言しますと、なにも響きません。別に普通に第二新卒として他の企業を受ければやり直しがききますし、それこそ、学歴も、経歴もあれば、なんの問題もありません。

ただ、やっぱり、多くの人は、自分が憧れだった企業や、世間として立派とおもう企業に一旦入ったら定年まで勤めたいと考える訳でしょうし、すぐにそこを辞めてしまうのは、どうにも言い訳が立たなくなってしまうというのはあると思います。

日本は自殺が飛び抜けて多い国です。特に30代40代男性の自殺率が、単なる統計誤差とは考えられないほど突出して高く、彼らも、言い訳が立たない状態に追い込まれている可能性があります。(この場合住宅ローンと家庭が影響していると言われています)

なにも自殺しないでも・・とみんな言うでしょうが、退路がなくなるとそうなっちゃいますからね。冒頭の大学教授も皆さんあんまり追い詰めないでくださいね。

さて、過労死対策としては、

①エリートとノン・エリートを明確に分ける、

②ノン・エリートは昇進・昇給が限定されるかわりに残業もなくす、

③労働市場を流動化して、出入りが多い労働環境にする、

といったことなんですが、これらはむしろ(過労で困っている人からの)反対意見が多いとおもわれるのが、面白いところです。どうしたらいんでしょうか?