お前には我慢に忍耐がたりない。
いつだったか、そう言われたことがあった。
「我慢と忍耐と苦労は買ってでもしろ!」と上の世代の人たちから言われて育ってきているので、それが体に染みついていて当たり前になっているぶん、当時は「あぁそうか、僕には我慢と忍耐がたりないんだ」と、酷く落ち込んだものだった。
だけど40代になり、それなりにいろんな経験をしてきたから言えることがある。
それは、「我慢をしすぎてはいけない」ということ。
ここでの我慢とは、お菓子が欲しいから我慢するとか、車が欲しいからといった、子供の頃に親から教わる物欲に対する我慢ではない。
仕事がツラい、生きていくのがツラいといった、心に酷く負担がかかっているのにも関わらず我慢することを言う。
我慢することが美徳なのか?
仕事がツラい。
生きるのがツラい。
普段生活をしているなかでそう感じている人も多いだろう。
だけど家族がいるから頑張らないと。
マイホームの借金があるから頑張らないと。
頑張る理由は人それぞれにあるから、ツラいことがあっても我慢をして働いている。
毎日残業続きで、家に帰るのも遅くなるのでご飯食べてただ寝るだけの生活。
おまけに残業代もカットされ上司に怒れることが続いてしまえば生きているのが嫌になることさえあるだろうし、仕事や現在のポジション、残業時間をすべて含めても手取りの給料がとても安ければツラいと感じることもあるだろう。
それだけではないが、生きていればツラいと感じることは多々ある。
しかし我慢しなさいと育った僕たちは、いったいどこまで我慢しなければならないのか、わからない人だっているはずだ。
我慢することが美徳とされる風潮って、いったいいつから日本で根付いているのかはよくわからないけど(たぶん戦時中かな?)、ただハッキリと言えるのは我慢することを美徳とするような企業がいつまでも存在するのなら、今後もこういった悲しい現実は続いていくだろう。
「労災認定されても娘は戻ってこない。いのちより大切な仕事はありません。過労死を繰り返さないで」
http://www.asahi.com/articles/ASJB76CXTJB7ULFA033.html
現在ストレスを感じていて、精神的にも肉体的にももう限界。
あなたが少しでもそう感じているのなら、今すぐにでも環境を変えるべきだ。
なぜなら我慢にも限界があるからだ。
我慢にも限度がある
生きていれば、何度も我慢をする場面に出くわすことがある。
我慢せず言いたいことをいい、やりたいことだけをやれるのであれば、それはそれは幸せな人生をすごせるのかもしれない。
だけど現実にはそんな人は少ない。
少ないというより、ほとんどいないのかもしれない。
どんな大金持ちでも、自由気ままな生活をしていてもどこかで我慢はついて回る。
僕だってそれは同じだ。
ただ日常生活のなかで一度は言葉にしたことがあると思うが、我慢にも限度がある。
我慢をして限界点に達し、それを怒りとしてファイヤーさせる人であればまだいいかもしれないが、我慢というコインを体内の貯金箱に溜めこんでしまった場合、それが膨れ上がり心の病気になってしまう人がいるのも事実だ。
我慢と心の病気
仕事や対人関係での我慢にフォーカスを当ててみると、そのことが原因で心の病気になってしまう人がいる。
心の病気になってしまう人は、基本頑張り屋さんが多い。
頑張り屋さんは我慢強いから、ストレスを体内に溜めこんでしまう。
あれもこれもと、自分でやってしまうから周りが期待してしまい、その期待に応えるべくさらに労働時間を増やしてしまうことから、知らず知らずのうちに心にも身体にも負担がかかってしまう。
またその逆のパターンもあるだろう。
この仕事が終わらなければ、みんなをがっかりさせてしまう。
だからみんなの期待に応えないと!
期待に応えることは悪いことではない。
だけど、心に負担をかけてまでする必要はない。
人間って多少なりともプライドや保身が責任感といった感情があるから、我慢してでも続けてしまう。
続けてしまった結果、心が病んでしまえば自分も周りも不幸になってしまう。
だからこそ、心に負担をかけてまで頑張る必要はないのだ。
心の病気。
そのことで悩みを抱えている人は全体の約47%。
年齢でみると、30代~40代が多い傾向にある。
厚生労働省HPより
働き盛りの30代~40代に一番多いのが人間関係や仕事でのストレス。
そこからくる悩み、心の病気。
ではそういった悩みやストレスから解放される術はあるのか?
あるとすれば、ストレスを解消させる趣味や、身体を動かす運動など、調べればたくさん出てくるだろう。
しかし、そればかりでは解消されることなく、立ち上がれない人だっている。
そういった人たちは、どうすればいいのだろうか?
僕はこう思う。
ツラければ逃げてもいい
ツラいと感じたら、逃げてもいい。
逃げるという言葉が嫌なら、勇気ある撤退でもいい。
生きていれば、いくつもの分かれ道がある。
今回はたまたま自分が通った道が悪かっただけ。
また隣の道を進めば、自分にぴったりな人生があるかもしれないし、その2つ隣が自分の道なのかもしれない。
とにかく、道はほかにもあるのだ。
悩みや失敗のない順風満帆な人生って存在しない。
人は何度も道に迷い、悩み、それでも歩き続ける。
だから今の会社が、仕事が、仲間が、彼女が、彼氏が、自分の心に負担をかける存在になるのであれば、逃げてもいいんだ。
逃げて、また別の道を模索すればいい。
声に出そう
ツラかった声に出して助けを求めよう。
他人は自分のことをみているようで、実はあまり見ていないし気にもしていない。
だからちゃんと助けてと声を出そう。
声を出すことは恥ずかしいことではない。
それを笑うやつなど、ウンコでも食わせておけばいい。
声を出すことで、手を差し伸べてくれる人は必ずいる。
僕も過去に声に出して助けを求めたから、現在もこうして生きている。
生きているから、サンドアートや大切な人と楽しく暮らせているんだ。
人生、本当になにがあるかはわからない。
明日のことさえも、予想はつかない。
だから我慢することに疲れたら、ツラかったら、勇気ある撤退をして他の道を模索するのも人生だと思う。
お知らせ
札幌市が主導するアートイベント「さっぽろアートステージ2016」にて、サンドパフォーマンスを披露することになりました。
場所 : 札幌駅前通地下歩行空間
日時 : 11月5日(土)14時40~15時30
約30分~40分のオンステージ。
新しいサンドアートパフォーマンス作品「Boys.be ambitious」と「Love2016」を披露します。
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