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 1990年代半ばまで同性愛が法律で禁じられていたドイツで、刑事罰を受けて拘束された人々に対して、政府が賠償金の支払いを検討していることが明らかになった。南ドイツ新聞が8日、伝えた。

 ドイツでは19世紀の後半から男性同士の同性愛が禁じられ、ナチスドイツ時代には密告に基づいて強制収容所に送られるなどした。69年の法改正で成人の同性愛は認められたが、未成年者に対する罰則規定は94年まで続いた。この間、数万人の同性愛者が拘束され、去勢を余儀なくされた人々もいたという。

 ハイコ・マース司法相が同紙に語ったところによると、政府は拘束された人々を対象に1人あたり数千ユーロ(数十万円)を補償する方向で検討しているという。(ベルリン=高野弦)

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