南宏美、川村剛志
2016年10月4日11時07分
ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)は4日早朝、東京都目黒区の同大で報道陣の取材に応じた。受賞の実感を問われ、「まだ昨日の延長のよう。のんびり家に帰った時に心境の変化があるかな」と話した。午前11時からは、妻万里子さん(69)と記者会見に臨んだ。
3日の受賞発表後は神奈川県内の自宅には帰らず、東京都内のホテルに宿泊。睡眠は3時間半ほどしかとれず、新聞やテレビもゆっくり見る時間がなかったという。自身の受賞を伝えるテレビのニュース番組で研究室のメンバーがビールで乾杯しているのを見て、「加わりたいなと思った」という。
受賞でギリシャ語で自食作用を意味する「オートファジー」という言葉が一般の人にも広く知られるようになった。研究を始めたころは「必ず(オートファジーとは)何ですかと聞かれ、説明をしないといけなかった」と苦笑いした。
日本の学術雑誌に書いた原稿について、ちょうど洗濯機のCMであいまいさを意味するファジーがはやっていた頃で、編集者から「紛らわしいのでオートファジーという言葉を使わないように言われた」と振り返った。
オートファジーの仕組みの理解…
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