【山本一郎】新生「マスターオブオリオン」銀河大ビーム帝国お建立記念！　宇宙にパ・リーグは輝けるか!?

山本一郎 / アルファブロガーにしてゲーマー。その正体は，コンテンツ業界で今日も暗躍（？）する投資家

山本一郎：茹で蛙たちの最後の晩餐 ブログ：http://lineblog.me/yamamotoichiro/

　マスターオブオリオン面白ええええーーーっ!!!

　……勢いよく出てきた割に話が続かない山本一郎です，こんにちは。

実は1993年にリリースされたDOS版「Master of Orion」のリメイク作である本作。DOS版の画面はこのような感じでした

　今回お届けするのは，突然リメイクされた「Master of Orion（マスターオブオリオン）」（PC / Mac），通称「MoO」。かつて「MoO2」では数多のSFスキーやシミュレーションゲーマーを連日の徹夜に追い込んだ名作が，このネット時代ど真ん中にフルリメイクで蘇る！　ついでに（微妙だった）続編の「MoO3」や「初代MoO」もSteamでダウンロードできるというすごい話だったんですが，今回はこの広大な銀河にパ・リーグの魂を蘇らせたいと思います！　最高難度で！

　や，ゲームの名前からして「マスターオブオリオン」ですよ。これは絶対ロッテオリオンズを誘ってますよね。川崎球場時代のオリオンズファン総立ちの展開を期待されているわけじゃないですか。そりゃ南海ホークスファンだった私も，オリオンズが復刻するのであれば四番古川暗黒時代のロッテオリオンズを，そして我らが超リスペクトする初芝 清を，ひいてはパ・リーグの旗を高らかに銀河の中心ではためかせたい。そのように思うわけであります。


　やはり，私の目標としては「まず500ターン，生き残る」ことです。世の中生き残ってナンボですよ奥さん！　パ・リーグの炎を消してはならぬ，全力で宇宙に植民し，世界はパ・リーグが君臨するのだ！

　そんなわけでプレイボール！！！

で，最高難度に立ち向かうわけですが

　ぶっちゃけまだプレイ時間も60時間に満たない私としましては，文字どおり手探りで勝ち目を探しながら全力で取り組むしかないわけです。しかし，オリオンズであるからには派手な打ち合いの果てに，中継ぎが崩れて逆転負けする定番をきちんと踏襲した，パ・リーグの魂を感じさせるリプレイにしたい。

　そうなりますと，このゲーム特有の「オリジナル種族」で特徴づけをしようと思うわけです。なぜならば，このゲームで出てくる種族は相変わらずどれもキモい。シリコンでできたシリコイドとか，生き物ですらない岩でできた物体じゃないですか。ぬるぬるしているのとか，昆虫とかいるし，マジ宇宙ヤバイ。悲しいぐらい気持ち悪いので，早くどうにかしなければなりません。

　いちおう人類もいるんですが，なんか大統領を名乗ってる割に，どっかでみたことのあるような，ただのおっさんです。せめてリック・ショートみたいな高須感のある面構えなら納得するんですが，なんつーかパ・リーグ感が乏しいんですよね。ということで，ベース種族は毛むくじゃらのブルラシ族を選定，そして種族の特徴はパ・リーグの伝統「打ち合い」や「先発中継ぎ大炎上」をイメージしたビーム性能極振りのビーム帝国を建立しようと思います。ブルラシ族のCG，よく見るとビル・マドロックみたいな顔しているけど気にしない。

パ・リーグ勢ビーム帝国，カスタム種族のセッティング画面。リーダーはもちろん我らが初芝 清，ビーム全振り

　なぜ攻撃力重視なのか？　だって，Civライクシミュの最高難度ですよ。おそらく相手には生産性ボーナスがたんまり乗ってます。成長曲線で圧倒的不利な我が方は，じっくりと内政などしていたんじゃ勝てない。戦争ですよ戦争。敵を見つけ次第銃撃だ。戦力差が開く一方になるその前に，ビーム砲を仕立てた艦艇を並べて，敵コロニーに爆弾を落として頑張っていくしか方法はないじゃないですか！　勝ち目のある相手をきちんと選んで，敵の生産量以上の削りができればよいのです。攻撃こそ最大の攻撃だ！　リーだ古川だ初芝だ！　ついでにバナザードでもデイエットでも連れてこい！　そういう気持ちで頑張ってまいります。

　どうせ外交も真面目に取り組んだところでロクなことにならないので，「醜悪」という不細工種族にしてボーナスを稼いで，ポイントは研究と資源に突っ込みます。序盤さえ生き残ればどうにかなるに違いない。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

　なお，現在の「MoO」は新たなバランスパッチが当たり，結構簡単に戦闘艇が沈むようになりましたが，細かいことは気にしない。日本シリーズ目指して頑張るぞ！

プレイ開始！　そしていきなり最大の試練が……！

　両手に夢いっぱい抱えてゲームに臨むわけですが，このゲームは船の大きさがとっても大事であります。中盤に出てくるやたら強いビーム砲が搭載できるまでは，かなり本気で「戦いは数だよ兄貴」という定番の展開になってしまいます。なのに，増やしたコロニーで増設できるスターベースという宇宙ステーションが完成しないと，運用できる艦隊の規模が決まる「コマンドポイント」を増やすことができません。つまり，このゲームは「拡張しないと死」なのであります。コロニー増やすのが大事だ！　また，戦闘艇のクオリティも重要なので，技術と植民両方で合理的になるよう手配していきます。

　まず目指すは技術「高等工学」。これがないと，3番目に大きい戦闘艦「クルーザー級」を建設できません。ただ，一隻作るのにコマンドポイントを4も消費するので，母星一個では最大のコマンドポイントが15で4隻運用することができません。残念。

まず技術。何より技術。どうせ他種族より研究スピードは大きく劣るので，有効な技術を直接取りに行く方針で

　んで，母星「ウルサ」，別名川崎球場は，近くにアステロイド帯の小惑星群しかないクソのような立地です。なんだこれ。なんつーか，平凡。助けて初芝 清。普通にゲームスタートするとだいたいこうなるのです。しょうがないので，まずは偵察艇を，次いで頻発する宇宙海賊に対抗するための小さいフリゲート艦と，宇宙空間の生産性を引き上げたり防衛ポイントを建設できる宇宙工場を，そして少し人口増加がペースに乗ったところで植民のためのスペースコロニーを作ります。生産の仕組みはみんな大好きシヴィライゼーションシリーズを踏襲しているので，Civ好きなら簡単に理解できるでしょう。

パ・リーグ創業の地，惑星「ウルサ」，通称川崎球場。狭いながらも楽しい我が家。ここからパ・リーグ民生き残りを賭け頑張ります！

出オチ感強いGNN（ギャラクティックニュースネットワーク）のニュース報道。基本的にこいつらマジ態度悪い

生産画面。Civ民なら問題なく分かるでしょうと言わんばかりのUIなので，安心してください

　偵察艇ができたので，何も考えずに付近でもLet's捜索。そしたら新たな星系「チバ」キターーーーーーーーッ!!!!　チバチバチバチバチバチバチバチバァァァァ！　まさにロッテ民約束の地!!!　マリサポ総立ち!!　これはQVCマリン（※）移転待ったなし。エスコートのためのフリゲート艦を大事に運用しつつ，スペースコロニー艦の建設を急ぎます。パ・リーグの技術力は宇宙一ィィィィ!!

※QVCマリンフィールド。千葉ロッテマリーンズの本拠地。最寄駅は海浜幕張駅，幕張メッセのご近所

約束の地，チバへ……ちなみにネタで作ったわけではなく，本当に隣の星系が「チバ」でした。面白すぎるやろ

　チバ幕張近辺には大規模な乾燥型惑星があり，居住にはもってこいです。資源もまあまああるし，いま宇宙の風はパ・リーグに向かって吹いていると確信します。なぜかその先にワームホールとかあって，宇宙のもう一つ先にあるワームホールとつながっているという物騒な立地なのが少し不安ですが，ここから変な種族の艦隊が湧いて出てこないことに期待しましょう。

その先になぜかワームホール。そのまま北上して仙台に，と思ってたのに……このワームホールの先はどっかにつながってます

　とか言ってたら，いきなり変なの来た。キモイ。学術タイプの宇宙人なんですけど，心が狭くて結構簡単に戦争吹っかけてくるんでかなり嫌な奴なんですよね，彼ら。教室の片隅でひっそりガリ勉してる割に，テストで満点を取るとそれ片手に煽ってくるタイプです。でもいきなり戦争するほどコロニーも戦闘艇も溜まってないのでグッと我慢。

異種族「メンズ・アギタット」通称「変な宇宙人」。どっかのUFO番組常連ぽいし，研究肌宇宙人なのだが，実は戦争屋。むかつく

　母星ウルサの人口も6に達し，少し軌道に乗り始めたところで，今度は他種族でトリ登場。ナスカの地上絵みたいな奴。偉そうだし，キモすぎる。もーちょっとまともな奴はいないのかよ。

我が母星「ウルサ」も人口が6まで成長，ここから頑張っていきます。ちょっと研究負担が重いけど，クルーザーができるまで我慢

クルーザー級，完成！　ようやく戦力が整えられる状況に。ここからコマンドポイント目いっぱいまで軍備拡張していきます

お隣の種族がトリ。顔がイーグルサム風ですけど，品質に問題はありません

　しかも，GNN（ギャラクティックニュースネットワーク）とかいう宇宙ニュースでは，銀河に怪獣が出ましたとか言われるわけです。何それ。もうね，銀河とか本当にやだ。怖い。可能ならば母星に引きこもっていたい。でもパ・リーグの灯を消すわけにはいかないので，勇気を奮い立たせて植民に打って出ます。いきなりウチの偵察艇がトリの戦闘艇に叩き落されたけど，涙を拭いて前を向きましょう。

毎度どこかにいる宇宙モンスター発見を報じるGNN。宇宙翼竜という割にアイコンが巨大イカで，困惑を隠せない

いきなりトリに偵察艇を沈められて怒り沸騰のワイ。これでも宣戦布告にならないのがMoOシリーズの伝統

　そして，ついにチバへ植民。めざせ幕張。千葉ロッテマリーンズ，圧倒的建設の瞬間であります。ありがとう初芝 清。もちろん，植民したばっかの状態では設備も人口もないゴミですので，それまでちくちく貯めたカネにモノを言わせて工場や食糧基地その他を買い叩き，植民地の成長にブーストをかけます。むしろ，こういうときに金を使わないと死んじゃう。

いざ，チバに植民へ！　頭の中でこだまする「ちーばー　ロッテ♪　ちーばー　ロッテ♪」サウンド，ぴょんぴょんするロッテ民

いつ見てもテンションが上がる植民のムービー。これ見ると，このゲームやってて良かったっていつも思います。未来あるよね

無事チバに入植し，ここから施設を買いながら発展させていきます。生産性のある惑星になるまで30ターンぐらい

　拠点が増えるとほかの種族が秋波を送ってくる。さっきうちの偵察艇を勝手に撃沈しやがったトリから「よう，お互い大使館置こうぜ」とか言われます。やけにくだけた馴れ馴れしい態度に怒りが有頂天になりますが，ここは我慢して大使館ぐらいならいいやと設置します。

トリから「おい，大使館置き合いっこしようぜ」との打診が。断る理由もないので，ありがたく

　さて，さらなるパ・リーグの躍進を……と思ったら，ワームホールの先にキモい宇宙人が先に進出していてショックを隠せません。せっかく仙台にも球場作ろうと思ったのに。しかも，なんか先方はすでにフリゲート艦だけでなく，一個上のデストロイヤー級も艦隊に並べています。これはいかん，我が方も急いで大規模艦であるクルーザー級の建設を急ぐのだ！

さらに北へ……と思ったら，もう変な宇宙人が仙台方面に入植していたでござるの巻。許せん。早めの戦争待ったなし

　とりあえず二隻完成したので，全力でキモい宇宙人のところへ殺到し，宣戦布告！　ワイの進む先にいたお前らが悪い!!　なんか外交でめっちゃ怒ってきました。悲しいけどこれ，戦争なのよね。初戦は大勝利！　これは勝つる！　パ・リーグ万歳!!

強行突破。ぶっちゃけ体制整えてから戦争したくとも，先方のほうが生産性が高い以上，待つ意味がない。戦争戦争

めっちゃ怒られる。ほんとすいません，でもそこはワイの入植予定地にしたいんで，戦争っすわ

　……と思ってたらですね，キモい宇宙人なんかめっちゃ強いんですけど。ちょっとちょっとちょっと。いくら最高難度だからって，こちらもそうヘマしてないはずなのにこの戦力差なんですか，お客さん。日本ハム大谷に先発されて打線沈黙の状況に陥り困惑を隠せないわけであります。さすがに強すぎない？

と思ったら，圧倒的な数の敵が殺到してかなりヤバイことが後から判明。げげっ，ほんとすいませんすいませんすいません

　というわけで，あっという間に我がほう壊滅。覚えてやがれ！　ふと目を転じると，キモい宇宙人がトリとも戦争して互角にやりあってる。これはトリと仲良くしながら反転攻勢を目指すしかないんじゃないでしょうか？　変な宇宙人よりトリのほうがつるめそうだ。

　外交状況の好転に腐心していると，宇宙の向こうから昆虫の女王が！　……やっぱりまともな奴いないのかよ。これってどうやって外交するんです？　向こうは外骨格ですよ？　っていうか，外交の第一声が「我らは沢山」とかいきなり数で押すコンセプトを交渉の前面に打ち出してきて，ヤバさしか感じないんですけど。こんな銀河いやだ。ほんといやだ。

新たな宇宙種族と遭遇！　……と思ったら，昆虫だったという。こんなのと外交するんすかマジっすか本当っすか

　そうこうしているうちに，母星ウルサに容赦なく攻め込まれる我々。キャー。誰か助けて!!　ギリギリのところで退けるも，次々とキモい宇宙人が艦隊を送り込んできます。これはもう駄目かも分からんね。なんかテクや根性でどうにかなる気がしません。

あっという間に変な宇宙人に攻め込まれ，突破してきた艦隊に本星まで侵入されてギリギリのところで追い返す

　泣きながら反転策を考えていると，なぜかトリから「金やるから不可侵条約しようぜ」という温情というには限りなくホットな申し出が！　ありがとう，ありがとうトリ頭。不可侵どころか，そっちに回せる戦闘艇なんか一隻もない私たちに，追い銭までくれる条約を持ってきてくれるなんて。ほんと助かるわ。深く，深く感謝申し上げます。

トリがまさかのお土産付き不可侵条約打診。うちに攻めてく余裕なんてあるわけないじゃないですかー。やだー。でも締結。ありがとう

　その後も，変な宇宙人がたびたび母星ウルサに，チバ幕張にと容赦なく来襲，いずれも際どいところで追い返しますが，防戦に必死で植民など進むはずもなく，もはや力の差は歴然。パ・リーグの生き残りは大変な厳しさのところまで追い詰められます。ヤバイ，マジ滅ぶ。死にたくない。でも何ですか，その変な宇宙人の大量の大艦隊は。

どうみてもうちの主力の戦力10倍の敵艦隊がうろうろしているヤバイ銀河。助けて。ねえ，ちょっと

　加えてチバで超大地震。ヒエーッ。銀河はロッテを見放したのか。なけなしの金を叩いてせっかく建てたチバの施設が全部壊れて大炎上でございます。酷い……やってられん。しかし，この困難，乗り越えてみせる！　歯を食いしばって復興に努力する傍ら，資源を割いてかろうじて完成した艦艇を束ねて，変な宇宙人が戦力分散したところをせこく狩りにいきます。一勝，二勝……少しずつ削り取り，トリとの共同戦線に便乗しながら戦況を何とか互角までもっていったところで，トリからなんと同盟の申し出が!!　それも，先方から技術のお土産つき！　嬉しい……神は頑張っている人を見放さないのでありましょうか。少しでも，わずかでも生き残る余地を探している我々は，トリに全力で土下座であります。これはもう，自力では私たちは助かりません……どうかどうか，パ・リーグの灯を消さないでください……。

非情なまでの厄災イベント勃発。もう泣きそう。後から思うと，このイベントでこのゲームは死にました。間違いない

敵の侵攻隊が分断したところを目ざとく発見して少しずつ，しかし全力で撃破しながら敵の戦力を殺いでいきます。わたし，負けない！

さらにトリからお土産付き同盟申請。ほんと助かる。マジでありがとう。もう地上絵でも遺跡でもたくさん作ってちょうだい

　それでも，細やかな手配で敵の艦隊をゆるゆると撃破し，ついには仙台方面にある敵の星「ラス」を攻略。我が楽天イーグルス（※）のピッチャーでしょうか。敵の攻撃の合間をうまく突き強引に占領して，パ・リーグのビーム帝国国旗がひらめきます。やったぞ母ちゃん，ついに3つ目の星を確保したぜ！　ただ，ここが我らパ・リーグ勢ビーム帝国の攻勢限界点。わずかな兵站の先に咲いた，小さなお花。次に敵が反抗して来たら，そのまま軍靴に踏みにじられるであろう，儚くも悲しいパ・リーグの最先端であります。

※山本一郎氏は，実際に東北楽天ゴールデンイーグルスのデータ担当アドバイザーをしています

変な宇宙人のコロニーを壊滅させたラス星系跡地に，ワイ将満を持して敢然と植民。ぶっちゃけ守り切れるか微妙だけど，やらないわけにはいかない。未来のために

　しかし，我々の地味な抵抗に嫌気がさしたのか，変な宇宙人が和平交渉を申し入れてきた！　やった！　我らはこの戦争を生き抜いたのだ。頑張った甲斐がありました。……どうせ，ほとぼりが冷めたらまた戦争吹っかけてくるとは思うけど。ともあれ束の間の平和が来るだけで良しとせざるを得ないのでしょうか。それがたとえ，さらに力が開いてしまう猶予期間になるのだとしても。

トリとの同盟や地味な反撃が効いたのか，一時的な和平交渉。絶対罠なんだけど，これもう，飲まないわけにいかないのよね

パ・リーグの魂よ永遠なれ！

　ようやく中盤の要，火力の基本となる反物質核分裂の技術を獲得。よっしゃ艦艇の兵装を入れ替えるべくアップグレードしよう……と思ったらカネがない。さっき地震来たんで復興にカネ使っちゃったんだよね。

中盤の重要技術，反物質核分裂ついに達成。ようやくか……イオンビーム技術を手に入れた！　……のだが，搭載する金はあるのか？

　貧乏は辛い……トリと貿易協定でも結ぼうかと悩んでいる矢先に変な宇宙人が宣戦布告してきました。休戦期間20ターン終了直後に宣戦布告とは，実にオツな真似をしやがる。うむ，これはゲームセットは近い。どう見ても惨敗です，本当にありがとうございました。しかし最後まで誇り高く戦い抜く決意をしようじゃありませんか。滅亡は美学ではなく，実践なのですよ。全力で戦い，滅びを受け入れてこそ，生きた智慧を編み出す源流となる。このビーム帝国が崩壊するその日まで，逃げずに頑張るのがパ・リーグの魂であります。九回のスリーアウトがコールされるそのときまで。

ですよねー。宣戦布告してきますよねー。こちらもパ・リーグの威信をかけて，お相手してさしあげよう（虚勢

そして，我が軍の主力，圧倒的敗北。ここで勝てないと終わる戦いで負けて，これはBクラスですわ……クルーザー3隻しかいないけど

　そして迎え撃つ我ら。有利なところで戦っているのに，敵の圧倒的な戦力の前に完全に叩き潰されて我が艦隊は全滅。晴れやかな敗戦を迎えます。うん，これはもう駄目だ。

　駄目でもあがく，それがシミュレーションゲーマー。前線の植民星ラスも敵の容赦ない爆撃を受け壊滅し，陥落。すまん，助けることができなかった……何とか艦艇を建造して繰り出そうとする，その片っ端から変な宇宙人の攻撃に晒されて叩き潰され，必死の抵抗も虚しく敵の大艦隊はチバ幕張に迫ります。

頑張って植民したラス，危機一髪。助けに行きたいが，出せる船もないのだ。見殺しは悲しい。本当に悲しい

*さらに敵の主力はチバに迫る。チバ陥落はパ・リーグの終わりを意味する。全力で抗戦するのだ！

残念なことに，力及ばず圧倒的敗北。つーか勝てる気配もしない。このまま終わってしまうのか……!!

　拙い。これは本格的に拙い。このままではチバもウルサも失って，パ・リーグは歴史の漣（さざなみ）へと消え去ってしまいます。何よりも，いまさらクルーザー一隻や二隻建てたところで相手に引っかき傷すらつけられないでしょう。そして……トリが変な宇宙人とまさかの休戦合意。置き去りにされた……もはや変な宇宙人の巨大艦隊がウルサ殲滅の核ミサイルを撃ち込む日が近づいてきます。

もうこうなってしまうと損害も軽微なんだろうけど，腹の立つイベントが発生。ほっとくとどうせ陥落するからねえ。でも腹立つ

　さらには，昆虫が我らの衰亡を見て宣戦を布告してきました。変な宇宙人を凌ぐ大規模艦隊を差し向けてきます。我々の骸に卵が産み付けられてしまうのでしょうか。劣勢とは，こういうもの。歯噛みしても，泣き叫んでも現実には立ち向かわなければならないのです。っていうか昆虫の艦隊，クルーザー12隻とかヤバ過ぎだろ。

ほんとヤバイ。もう何もできない。圧倒的な敵戦力の前にひねりつぶされ完封されるパ・リーグ勢。乾坤一擲の策はないのか

　しかし。

　私たちは，何としてでも生き延びなければならない。

　チバに光る一つひとつの灯に，パ・リーグ民の生活があります。これを守るために必要なことは，何でしょうか。おお，オリオンの神よ，初芝 清よ，落合博満よ，どうか，どうか智慧をお授けください……。

　そのパ・リーグの最後に行われるひとつの重要な外交。それは「トリにチバ幕張を譲渡」。昆虫と戦争中ではなく，変な宇宙人と休戦したトリの領土へとチバが移れば，チバが戦火に墜ちることはない。少なくとも，いますぐは。名称はト・リーグになるかもしれないが，せめて，せめてチバのパ・リーグ民は守りたい。トリよ，我が偉大な同盟国よ，最後の願いとしてチバを，パ・リーグ民をよろしくお願いします。

ゲームとしては敗色だけど，人として，プレイヤーとして，せめて住民だけは救いたい。変な宇宙人と戦争状態にはないトリにチバを譲渡して，チバに爆弾が落ちないよう手配する私。国は滅んでも，パ・リーグの，それを伝える人の命をどうしても守りたいのだ……

そして破壊の大王はやってくる。途中から参戦してきた昆虫軍の圧倒的な艦艇が本星ウルサに迫る。川崎球場，危うし！

　そして，トリ快諾。我らの願いを聞き届けてくれて，本当に，本当にありがとう。本星ウルサは，ほどなく昆虫の大艦隊に囲まれます。やがて，我々は死ぬでしょう。クルーザー級どころか，わずかなフリゲート艦だけで迎え撃つパ・リーグ勢を，昆虫はわずかな時間で蒸発させ……やがて上陸してきた虫の大群に占領されると，パ・リーグ最後の本拠地川崎球場は破滅することになりました。残念ながら，ゲームオーバーでございます。私の力不足でした，申し訳ございません。

守るは小舟の戦闘艇，フリゲート艦2隻で敵の大艦隊を迎え撃ちます。もちろん即死でございます。本当にありがとうございました

昆虫の大上陸作戦。揚陸艦から大量の昆虫の歩兵がやってきて，必死の抵抗虚しく本星は陥落。さらばだ，パ・リーグ民の諸君……

敗北画面。たった一枚の，ゲーム敗戦を知らせる告知に込められた，万感の意味を噛み締めながら，滅亡を受け入れよう。さらばだ。だが，トリの下で頑張ってパ・リーグの心を伝えていってくれ，諸君

　チバ幕張はトリによって再建され，カモメの聖地，千葉ロッテマリーンズとなって，パ・リーグの炎を絶やすことなく，末永く繁栄したといいます。さらばオリオンよ，さらば川崎球場よ。いつか，日本シリーズで会う日まで。

　……ちくしょう，また滅んだ！　今度こそ，最高難度を攻略するぞ!!

Bクラス。圧倒的なBクラスで最下位を肌で感じるスコアグラフ。これ，最高難度って勝てそうになくないですか？

「Master of Orion」公式サイト