10月07日 14時19分
著作権の保護期間が終了したとして、大手出版社、KADOKAWAがことし7月に翻訳、出版したアメリカ人作家の本が、別の会社が独占翻訳権を持っている改訂版をもとにしたものと分かり、KADOKAWAはこの本を絶版にして回収しました。
絶版、回収になったのは、ことし7月に角川文庫から発売されたアメリカ人作家デール・カーネギーの「人を動かす」です。
この本は1936年にアメリカで初めて出版され、ことし著作権の保護期間が終了したことを受けて、KADOKAWAは7月に新しい翻訳で出版しました。
しかし、この際に使った電子書籍版は1936年の版ではなく、その後、遺族によって加筆された改訂版で、日本では別の出版社が独占翻訳権を持っていることが分かったということです。
このためKADOKAWAは、先月中旬、この本を絶版にし、回収を進めています。
KADOKAWAは「オリジナルの紙の本にあたらず電子書籍を底本として使ったのが原因で、慎重さを欠いたとしかいいようがない。
今後、このようなことが起きないよう十分に注意する」とコメントしています。
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