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『ニセコイ』、バイバイニセコイワールド

ニセコイ 25 (ジャンプコミックスDIGITAL)

『ニセコイ』25巻を読了。

これが最終巻です。色んな意味で感慨深い。

まずは『ニセコイ』に古味直志先生に感謝を述べたい。『ニセコイ』のおかげで小野寺さんのおかげで暗黒の月曜日に光が射した。生きる喜びをありがとう。小野寺さんは生きる栄養補給でした。小野寺さんの可愛さは濁った心が浄化されるようでした。そんな小野寺を生み出してくれて古味直志先生ありがとうございます!

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んじゃ、ぶっ叩くね。

25巻の表紙は1巻と同じ構造。さらに1話「ヤクソク」ではじまり最終話「ヤクソク」で締める。これぞゴールって感じではある。25巻は初期の『ニセコイ』そのものともいえる。どういうことかって?初期『ニセコイ』つったら名物オフサイドトラップだからね。

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ニセコイ名物オフサイドトラップ

25巻は楽と小野寺さんと千棘の三角関係の決着でした。12年前の「ヤクソク」を思い出したわけです。約束の子は小野寺さんでした。やったね小野寺さん大勝利!からの暗転!これぞ初期ニセコイだよ。小野寺さんかと思った?残念!千棘ちゃんでした!ですよ。

小野寺さん回かと思ったら千棘。最後に美味しいところを持っていくのも千棘。

上げて上げて最後に落とされるのが小野寺さん。ぬか喜びさせてどん底に落とす。あーこれこれ。これがニセコイだな。最終巻はこれぞニセコイってものがギュッギュッって濃縮していましたわ(褒めてません)。

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小野寺さん勝利と思った?

残念!千棘ちゃん勝利でした!

てか、最初から決まってました!

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小野寺さんは何だったのだろうか?

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まあ何だったのかと言えば「約束された敗者の2号ちゃん」なのだが。

両想いで告白さえ通れば結ばれたのに、神が何度もいてつく波動で無かったことにしてしまい最後は逆転ゴールを叩き込まれた。終始リードしてたのにラスト一問で逆転されるクイズ番組みたいだった。惨すぎる…。

それにしても意味が分からない。途中から千棘の好感度がどんどん上がって、ずっと好きだった小野寺さんと並んで最後のデットヒートする過程でもあれば納得できるんだが。最近までマジ恋とすら気づかなかったのに、ずっと好きだった娘への想いを超えていく…。なんだそれは?唖然である。

また楽が千棘を選んだ理由も意味不明である。

何が「なんとなく…としか言えねぇかも」だ。何となく選ぶな!

千棘を好きだという理由がまったく理解できん。

こいつとならオレが想像もしなかった世界に

一人だけじゃたどりつけないような世界にも

二人でなら行けるような気がする

だから――…

なんだよ!その抽象的でふわっとした説得力ゼロの理由はよ。

一緒にいるの楽しい一点張りで「だから…きっともうどうしようもねぇんだ」じゃねーよ!

もうどうしようもねぇのは小野寺さんの方だっつーの!

全25巻で恋を頑張った小野寺さんが神の見えない天災でフラグを全て弾かれ続け、ただ逃走した千棘が自動的勝利を収めたのだ。千棘は戦わずして勝ってしまった。なんという無慈悲。「努力」「友情」「勝利」を真っ向から否定するその姿勢。とても斬新です。同時にとても残酷です。

コサキニストへの死体蹴り

特に真顔になってしまうのは死んだ小野寺さんへの死体蹴りだろう。

結婚の約束したペンダントを相合傘が書かれた岩のところに目の前で埋め、ウェディングケーキまで作らせる。もう死んだ小野寺さんに死体蹴りをするような真似はやめるんだ!小野寺さんと一緒に我々コサキニストの無念を残しつつも眠っていた。

真にドン引きしたのは25巻の「おまけ」である。

完全に「これはないわー」だった。

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おまけ

なにこれ…?

まさかと思ったら小野寺さんの娘さんで楽と千棘の息子が出会っていた。うわっ…。これはドン引きしたわ。どうもこの作者、九州編でなんか感覚がズレてんなーって気がしてたけど、終盤の畳み方で顕著になり、25巻の「おまけ」で完全に断裂してしまった。マジでないわー(真顔)。なんでこんん描いたのか本気で理解できん…。

この手のハーレムラブコメでは、ヒロインが読者の分身である主人公以外の男に取られると胸クソなんですよ。誰にも取られたくわけです。ビアンカのように山奥の村で隠居がベスト。よかれと思ったファンサービスでも悪手も悪手…最悪の胸糞になってしまった。何でわざわざ小野寺さんがどこぞの馬の骨に取られたなんて描いたのだろうか?弥柳って誰だよ…。

「おまけ」は本当に酷い…。

既に死んでいたコサキニストをわざわざ墓から掘り起こしてさらなる死体蹴りを入れるようなものである。なに?コサキニストは安らかに眠ることも許されないの?さらなるトドメかよ!

あーもう!「おまけ」が酷過ぎる。そして胸クソすぎる。

大好きだった『ニセコイ』がなぜこんなことになってしまったのだ!

ただただ悲惨そのものである。最悪と断言するのに些かの躊躇もないわ!

(続くぞい)

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