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【北海道が危ない 第3部(下)】
永住権狙い不動産物色 危機感なく「買ってくれるなら中国でも…」
札幌市中心街にある札幌市資料館近くのビルの合間に、中国人専用のゲストハウスの建設工事が進んでいる。
土地を買ったのは上海出身の中国人男性。約3千万円で購入したとされる。
札幌市内の不動産会社関係者によると、この中国人男性は、北海道への移住の下準備のため観光ビザで来日。滞在中に札幌市内の大手中国系不動産会社を通して、同市内の雑居ビルの一室に資本金約1千万円で法人を設立した。同時に、法人名義で土地を購入しゲストハウスの建設手続きを済ませたという。
「契約書は本人が交わしたようだが、売買手続きなどは不動産会社のトップが代わって署名した。銀行口座も、実力がある中国人が仲介すると簡単に開設できる」と関係者は話す。このように不動産を購入する中国人は多いという。
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道内の中国系不動産会社で働いたことがあるという札幌市内の男性は、「不動産を購入する中国人の多くは、日本での永住権を得るのが目的。不動産を持っていると永住権を得られやすいということが半ば常識化している」と明かす。
どういうことか-。
中国人観光客が日本を訪れる際、「相当の高所得を有する者とその家族」には、特定の訪問地要件をもうけない数次ビザ(有効期間5年、1回の滞在期間90日以内)が発給される。