「ボクシング・日本スーパーフライ級王座決定戦」(6日、後楽園ホール)
同級1位の中川健太(31)=レイスポーツ=が同級2位の木村隼人(27)=ワタナベ=を2-1の判定で下し、タイトル初挑戦で悲願のベルトを獲得した。勝ちの乗りを受けた瞬間、号泣してリングに崩れ落ちた。「本当に夢のようです」と絞り出した。
試合は互いに相手が来るところを待ち構え、探り合う慎重な立ち上がりだった。ほぼ互角の展開ながら、中川は木村のワンツー、左フックを受け、5回終了時の途中採点では47-49、48-47、48-48とジャッジ2者が木村を支持した。
それでも「パンチは見えていたし、相手のペースが後半落ちるのは分かっていたので焦らなかった」と落ち着いていた。6回から積極性に拍車をかけると「(ポイント優勢で)相手が流そうとしているので、これは楽だなと思った。7回、プレッシャーをかけて、落ちてくるのを待った」と冷静に試合を運んだ。
その言葉通り、6回以降はジャッジ2者がフルマークを付ける内容。「後半、向こうのペースが落ちるのは分かっていたので当たるのを信じてコツコツやった」と振り返った。ジムには2月に移籍。一度は諦めたボクシングの道に待っていた栄冠をかみしめた。
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