今回は「Excelの主要ショートカットを覚えたいけど、一度に全部は覚えきれない」という人向けに、使い勝手の良いショートカットを厳選した上で便利度でランキングにした。ランキング上位は比較的覚えやすく使いやすいモノが多いので、上から覚えられる範囲でチェックしていくと良いだろう。
※あくまでも順位は個人的な経験に基づき、判断したものであることに注意。
1. コピペ
Ctrl + C でコピー、Ctrl + V で貼り付け。書くまでもないかもしれないけど、最も良く使われるであろうショートカットなので1位に。
2. 切り取り・貼付
上の切り取りバージョン。切り取られた元のセルの中身は消える。
3. 元に戻す
Ctrl + Z で1つ前の状態に戻る。入力ミスなどをしたときに、すぐに前の操作を取り消しできるのはとても便利。なお、Ctrl + Zで戻したものの、やっぱり戻す必要がなかった場合はCtrl + Yを実行すれば良い。
4. 入力済みのセルを編集する
セルの値を修正したいとき、セルを選んで入力し始めると文字が上書きされてしまう。F2を押せば、選択中のセルの末尾にカーソルが配置される。これで修正したいセルを、いちいちマウスでカチッと選ぶ必要はなくなる。
5. ブック間の切替
複数のExcelファイルを開いて作業をする人も多いだろう。Ctrl + Tabを使えば、マウスを使わなくとも、ブックを切り替えることができる。
6. ワークシート(タブ)の切替
もし同ファイル内でタブ(ワークシート)を切り替えたいときには、このショートカットを。Ctrl + Fn + ↓ で次のワークシートに移動、Ctrl + Fn + ↑ で前のワークシートに移動。タブを切り替える動作って地味に多い割に、マウスだと時間がかかるので結構便利。Ctrl + Page Up と Ctrl + Page Downでも同じ操作ができる。
7. 左右のセルに移動
▼ Tabで右のセルに移動
▼ Shif + Tabで左のセルに移動
「Enterで下のセルに移動」は使っていても、左右に動くときにTabを使う人はあまりいないようなので。矢印を使わずにTabとEnterを使いこなせば、積み重ねで結構な時間節約になる。
8. 保存
Ctrl + Sで上書き保存ができる(新しいファイルだと「名前をつけて保存」のダイアログが表示)。突然、Excelが落ちてしまっても良いように、逐一保存する癖をつけたい。
9. 端のセルまで動く系ショートカット
▼ Ctrl + 「方向キー」でデータのある先頭行(列)、末尾行(列)に移動
例)たとえばCtrl +「→」でデータのある最右端のセルに移動する
▼ 「Home」で今いる行の中で、値のある一番左のセルに移動
▼「End」で今いる行の中で、値のある一番右のセルに移動
▼ Ctrl + HomeでシートのA1セル (1番左上)に移動
▼ Ctrl + Endでデータのある範囲で一番右下のセルに移動
これらの「端まで移動」系のショートカットをマスターすると、大量のデータを扱うときの作業スピードがかなり上がる。Ctrl +「方向キー」を覚えておけば十分かもしれない。
10. 今のセルから端まで全て選択
たとえば、Ctrl + Shift + 「→」を押すと、「現在のセル」から「データのある右端のセル」までが選択される。
11. 列全体を選択する
現在セルのある列が縦全体に選択されるイメージ。列の挿入をしたい場合に便利(列全体をパッと選び「列を挿入する」を実行できる)
行全体を選択する
現在セルのある行が横全体に選択されるイメージ。ただし、日本語全角入力状態になっていると使えないので注意。その場合は英数入力状態にしてから実行しなければらない。
12. 直前の動作を繰り返す
たとえば、(1行分)行の挿入をした後にF4を押すと、もう1行挿入される。地味に便利。
13. シート内のセル全体を選択
全てのセルを選択してくれるため、フォントやセル色を一挙に変えたいとき等に便利。
14. 1つ上のセルの内容をコピー
Ctrl + D を実行するだけで、1つ上のセルの内容をそのまま現在のセルにコピーできる。いちいちコピー&ペーストする手間が省ける。
15. 1つ左のセルの内容をコピー
先程の横バージョン。1つ左のセルの内容をそのまま現在のセルにコピーできる。
16. スペルチェック
意外にも知られていないが、Excelでも自動で「スペルミスがないか」チェックすることができる。「文字の入力中にF7を押すとカタカナに変換される」が、それ以外の状態でF7を押すとスペルチェックが実行される。現在のワークシートから辞書にない単語を見つけてくれて、「正しくはこうじゃないですか?」と候補まで表示してくれる。英語入りのシートだと特に活躍する。
17. 検索・置換ダイアログ表示
▼検索ダイアログを表示
▼置換ダイアログを表示
18. 選択範囲の値を全て削除
選択範囲の中に値がいくつもある場合、「Back Space」で一度に全て消すことができない。Deleteを使えば、選択範囲の中の文字・値を一気に消すことができる。
19. Ctrl + 「-(マイナス)」で選択中のセルを削除
行全体を選択してから、Ctrl +「-」を実行すると、選択された行全体が削除される
20. Ctrl + Shift +「+」でセルの挿入
列全体を選択していれば、その右隣に新しい列が挿入される
21. タスクマネージャーを開く(強制終了)
Excelのショートカットではないが、重いデータを扱っていると地味に使う機会が多いので紹介。Excelが固まってしまったときに、Ctrl + Shif + Escでタスクマネージャーを開き「タスクの終了」でエクセルを強制終了できる。せっかく作ったデータが消えてしまわないよう、Ctrl + Sで逐一保存する癖をつけておくと良い。
22. 現在表示されているセルだけ選択する
Alt + 「;」で現在の選択範囲のうち、非表示でないセルのみを選択する。Excelをよく使う人なら「コピペしようとたら、非表示行までコピーされてしまった」という経験をしたことがあるかもしれない。もし非表示行・列はコピーしたくなければ、選択した後に、Alt + 「;」を実行するようにしよう。今見えてる部分だけが選択され、コピーができるようになる。
23. 形式を選択して貼付け
形式を選択して貼り付け。意外に使用頻度が高いのが、このショートカット。このショートカットを実行すると「形式を選択して貼り付け」のダイアログが表示される。
例えば、コピーした文字を貼り付け先の書式に合わせたい場合は、「値」貼り付けにする必要があるが、いちいちマウスで選ばなくとも、①Ctrl + Alt + V →②さらにVを押すと「値(V)」貼り付けになる。これだけでも結構な時間の節約になる。
24. アプリケーションキーでマウスの右クリック代わり
マウスを触らなくとも、アプリケーションキーを押せば右クリックと同じ機能を使うことができる。これをスムーズに使いこなせるようになるとかなり作業スピードが上がる。たとえば、セルの書式設定を開きたいときには、「アプリケーションキー」⇒「F」⇒「Enter」と押せば、スムーズにセルの書式設定が開ける。
25. Escで入力中のセルを中断
入力を始める前の状態に戻る。また、ワークシート(タブ)の名前を変更しようとしてエラーが出たときにもEscを押せば、中断されて元の状態に戻る。
26. データの入力されている範囲全体(表全体)を選択
Ctrl + Shift + 「*」(アスタリスク) でデータの入力されている範囲全体(表全体) が選択される
27. 行・列を非表示に
▼Ctrl + 9で選択した行を非表示に
▼Ctrl + 0で選択した列を非表示に
なお、Ctrl + Shift + 9で選択した行を再表示、Ctrl + Shift + 0で選択した列を再表示できる。
28. 今日の日付を自動入力
セミコロン(;)の代わりにコロン(:)にすればで現時刻を自動入力することもできるが、大抵の人にはあまり使う機会はないだろう。
29. Ctrl + Oで「ファイルを開く」が表示
使う頻度は高くないが、一応紹介。
30. Ctrl + Nで新しいブックを作成
使用頻度はそこまで高くないと思うので、覚える必要があるのかは疑問。
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