【ファームビル=川合智之】米アルバート・アインシュタイン医科大学の研究グループは、各国の死亡年齢などの統計データをもとに、人間の寿命には限界があるとの研究結果を発表した。世界最高齢の人が125歳を超える確率は1万分の1未満で、それを超えて生きられる可能性は低いとしている。英科学誌ネイチャー(電子版)に5日掲載された。
日米英仏の死亡統計などを分析した。これまで世界最高齢の人の年齢は伸び続けており、人間の寿命に上限はないとの見方もあったが、1997年にフランス人のジャンヌ・カルマンさんが122歳で死亡してから記録は更新されていない。
100歳を超えるような超高齢者の生存率も、1980年以降は伸びが止まったという。こうしたデータをもとに研究グループは「人間の寿命に上限があることを強く示唆している」と結論づけた。