2016-10-05
DSGEの進むべき道
経済 |
「DSGEモデルに未来はあるか?」という小論を書いて波紋を巻き起こしたブランシャールが、これまでの有名経済学者の反応を基に、DSGEに関する考察を深めている(H/T Economist’s View)。
ブランシャールによれば、以下の3点については広く合意が取れているので、これらについては改めて議論する必要は無いという。
- マクロ経済学は一般均衡を扱う
- 異なる目的については異なる種類の一般均衡モデルが必要となる
- 調査・教育用には、透明性と簡明性が基準となるべきで、トイモデルが適している。
- 予測用には、予測の正確さが基準となるべきで、今のところは純粋に統計的なモデルが最善。
- 条件付き予測、即ち例えば政策変化の効果を見る際には、それよりは構造的なモデルが必要となるが、データの当てはまりが良くなくてはならず、ミクロ的基礎付けにこだわる必要はない。
- 部分均衡モデルとその推計は、マクロ経済学と関連の深い特定のメカニズムを理解する上で重要
一方、次の2点については意見が分かれている、とブランシャールは言う。
もしこの2点のいずれかが受け入れられないというのであれば、DSGEは進むべき道ではなく、話はそこで終わる。しかし(たとえ渋々ながらでも)両者を受け入れるのであれば、DSGEをまるごと捨て去ることはできない、とブランシャールは言う。とは言え、現在のDSGEは基本メカノセットたる要件を備えていないので、研究の優先課題は明らかだ、として彼は以下の2点を挙げている。
- 現代版IS-LMを目指す
- 様々な側面で真剣に改善を追求する
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