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ココッチィ

なりふり構わず

女湯、脱衣所の風景

徒然コラム

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こんにちは。ricoです。昨日は久しぶりにパートナー、スケさんとスパへ行きました。チラシやホームページではカラフルな鳥やヤシの木が演出されてるんですが、行くと、そ~でもない。いや、立派なスパですよ。綺麗だし。ただ、南国演出はそうでもない。

日曜日でしたから、かなり大混雑してましたよ。何度か来ましたけど、過去最高でしたね。あくまで私の中で。脱衣所で空いてるロッカーを探すのも苦労するくらい。ウロウロ、ウロウロ。やっと見つけましてね。あった!と小さくつぶやいてロッカーを開けて荷物を放り込むと、ロッカーの扉が右どなりの長い髪の綺麗なお姉さんのロッカーにババン!!って。ロッカーの扉がこんなに自由なやつだったなんて、まさかの180度開閉。ここまで混雑したことなかったから気が付かなかった。

 

もうね、ロッカーに対して、どんだけ直角にセットしても、扉君ったら。フラフラとまたしてもお姉さんの方へ。そのたびに、すみません。すみません。すみません。ストッパーがついてないんだもん。当然っちゃ、当然だよね。湯上りで頬を染めたお姉さんが自分のロッカーに手を伸ばして・・・私のロッカーの扉がすかさず左側からフタをする。みたいな。これが数回、繰り返された。このロッカーの扉、超ストレス!よそ様に迷惑かけてんじゃねぇよ。おい。

 

扉の首根っこを鷲掴みにして、持ったまま脱衣することにした。右手で扉を捕まえ左手でブラウスのボタンを外す。肩を揺らしながら左袖をぬいて、扉の動きをスローで捉えて、今だ!光の速さで右袖をぬく。しめしめ扉は身動きが取れない。隣のお姉さんは妖艶な濡れ髪で肩にバスタオルをひっかけてスマホをいじっている。「もうすぐ出るね」なんて彼氏にLINEでもしてるのか。優雅なもんだ。

 

次はブラジャー。げ。朝からジムに行ってきたのでピッチピチのピタピタのスポーツブラ。さすがにこれは片手は無理でしょ。お姉さんはバスタオルを頭に覆い少しうつむいて髪を乾かしていた。よし、今だ。扉を捕えた手を離して、両手でブラの裾を掴み上へ持ち上げた瞬間・・・・・やっほ~、という扉君の陽気な声が聞こえた気がした。

 

やんちゃな扉君は、1番強い攻撃力の「角」で、あの綺麗なお姉さんの左のオデコにクリティカルヒットォォォォォォォ!痛っ。バスタオルの中から声がした。なんなら、そのバスタオルから顏が出せないようにハシとハシを全力で結んでしまいたかった。ちょっ、何すんのよ、って綺麗なお姉さんがもがいてる間に荷物をまとめて退散したかった。

 

私はぬぎかけのスポーツブラから片チチを出したまま小さく震えた。お姉さんの左のオデコはみるみる紫色になって、それが目のあたりまで広がって・・・想像に限界がなかった。髪の長い綺麗なお姉さんはもういない。お姉さんはバスタオルの中で恐ろしい姿に変貌していた。

 

変貌姉さんはバスタオルから顔を出さなかった。そのまま、痛っと一言、言っただけで、淡々と髪をもみほぐす作業を続けた。え?扉君の渾身の一撃が効いてない?1P減っただけ?完全にスルーしてくれた。懐が広い。海のように広い。事なきを終え、私はゆっくり湯船に浸りストレスを溶かしたのでした。

 

読んでくださってありがとうございました。