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●陸軍は既に決号作戦−本土決戦の意思を固め、兵力温存に傾きつつあったが、海軍は、この沖縄を最後の決戦場とみなし、まさに全兵力を投入するつもりであった。
●この辺に戦略的な不統一が垣間見えます。戦闘が早く終わっていれば死者の多くは出て
いなかったはずである。
●女子生徒たちが動員されたひめゆり学徒隊の死亡者は136人にのぼるが、６月18日（解散命令が出された日）までの死者は計19人（死者全体の14％）にすぎず、117人（86％）は6月19日以降の死者である。
●もし病院壕に赤十字と白旗を立てていればほとんどの生徒たちは助かったのである。
そのようなことから判断すると、時間稼ぎのための南部撤退がなければ、沖縄県民の
死者約15万人のうち約三分の二、10万人以上は助かっていたと考えてよいだろう。
●沖縄戦は、天皇制を維持するためにずるずると戦争を引き伸ばした結果、おこなわれ
た戦闘だったと言えます。
●沖縄戦の重要な特徴は、多くの沖縄県民が日本軍の手によって虐殺されたことであ
る。その理由の第一はスパイ容疑である。
●本島北部の大宜味村では米軍に保護され食糧などを支給されていた住民が日本軍からスパイだとして海岸に集められ手榴弾をなげられて二〇数名が殺された。
●第二に戦闘の邪魔になるという理由である。本島南部では自然の壕に住民が隠れて
いたがそこに日本軍が入ってきて住民を追い出した。鉄の暴風が荒れ狂う中に放り出
されることは死を意味した。
●日本兵による住民からの食糧強奪が横行した。沖縄戦が始まる前にも駐屯する日本兵による女性への暴行、民家からの食糧や物資の略奪が頻発していた。
●日本軍の体質は現在にもつながっている。自衛隊は「専守防衛」の建前から日本が戦場になったことを想定した訓練をおこなっているが、住民の安全確保、避難などの住民保護策は考えられていないと言うのが本音である。
●沖縄について当時の日本政府軍は、かつては琉球王国であり日本に編入されてから日が浅く愛国心に欠けること、移民が多いので英語を話す者や米本土・ハワイに親類がいる者が多く、スパイになる危険性が高いことなどが理由としてあった。
●また軍司令部の会報では「沖縄語を以て談話しある者は間諜として処分す」と命令を出している。
●沖縄では「一木一草」にいたるまで戦力化することがはかられ「軍官民共生共
死」がうたわれた。
●つまり軍に全面的に協力し、軍が玉砕するときには県民も一緒に死ねということだった。沖縄県民は天皇制を守るための犠牲を強要されたのである。
●このような沖縄差別の考え方は、戦後も長く続くことになりました。基地の固定化と差別政策の多くはそのことを示しています。
●沖縄県民は日本軍の犠牲になってたくさん死亡したのですね。この様な事実は決して許されないことです。・・・・・EK
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