蹴球探訪
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【首都スポ】箱根駅伝本戦出場へ燃える専大&明大 2校の担当記者がチーム紹介2016年10月4日 紙面から 今回の大学スポーツ新聞競演は、専大スポーツと明大スポーツです。テーマは、15日開催の第93回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の予選会(参加50校、陸上自衛隊立川駐屯地〜立川市街地〜国営昭和記念公園)。専大は3大会ぶり69回目、明大は9大会連続59回目の本大会出場を目指します。予選会からの出場枠は10。両紙の駅伝担当記者が、選手・チームを紹介します。
◆専大スポーツ 安定感抜群の絶対的エース・丸山竜也昨年の箱根駅伝、関東学生連合チームとして“花の2区”を力走した丸山竜也(商4・専大松戸高)。今季、丸山は抜群の安定感を見せ、専大の“絶対的”エースへと登りつめた。4月の記録会では5000メートルで13分58秒02の自己ベストを更新、1万メートルでもセカンドベストとなる28分52秒65をマークし勢いに乗った。関東インカレ5000メートル2部では入賞まであと一歩の9位となり、全日本大学駅伝予選会やホクレンディスタンス深川大会でも他大のエース、実績ある実業団選手に一切引けを取らない走りを見せた。 その強さの秘密は「公式戦と記録会で気持ちに差をつけないこと」。すべてのレースに対し同じ緊張感で臨むことで、ここ一番の舞台でもコンスタントに結果を残せるようになった。丸山にとって課題であったメンタル強化がなされた今、予選会の目標に掲げるのは「日本人トップ」。「最後の箱根への挑戦、あとはやるだけ」と自らを奮い立たせる。 今年の専大は丸山に加え、1万メートル28分台の走力を誇る主将の小沢勇斗(商4・相洋高)、経験値が高く信頼の厚い渡辺瑠偉(経済4・成田高)、勝負レースに強い濱野優太(経営4・荏田高)など4年生を中心に戦力が整っている。それに続くように下級生も力を伸ばし、学年の垣根を越えて刺激を与え合える理想的なチームへと成長した。 トラックシーズン、5000メートルで多くの選手が自己ベストを更新し、記録会は大盛況だった。全日本予選会、1万メートルの持ちタイムでは専大は十分予選通過圏内だったが、結果は13位。本戦出場権を巡るボーダー争いに絡むことさえできず、「本番で力を発揮できない」という課題が明確となった。 長野県伊那市で行った夏合宿では、後半アップダウンが続く箱根駅伝予選会のコースに対応したロードコースやクロスカントリーコースで練習を重ねた。いつもは優しく選手の背中を押す伊藤国光監督が、予選通過に対しては「危機感を持て」とハッパを掛けた。選手だけでなく、監督からも今年に懸ける思いの強さがうかがえる。 専大にとって大きなチャンスとなる今年の予選会。課題を克服した先にはどんな強さを発揮するのか。3年ぶりの箱根駅伝出場に期待したい。 (温井結) ◆筆者のひと言<温井結(ぬくい・ゆい、商学部2年)> 「私は6月の全日本予選会に取材に行った際、勝ち抜ける力を持っていただけに応援している身としてもどかしさを感じました。箱根駅伝予選会では実力を発揮し、ぜひとも本戦出場権を勝ち取ってほしいです。今年こそ箱根路で専大の襷(たすき)がつながれる光景を見たいと、専大生や専大OBの皆さんをはじめ多くの方々が待ち望んでいます」 ◇専大の学生三大駅伝成績(出場回数は昨季まで) 箱根=68回(優勝1回)、出雲=6回(最高成績・96年3位)、全日本=17回(最高成績・83年2位)
◆明大スポーツ ラストイヤーに急成長・籔下響大逆襲への第一歩だ。8年ぶりにシードを逃した屈辱の箱根から9カ月。明大は射場雄太朗主将(政経4=大阪府私立明星)の下、チーム力で新春の箱根路をつかみ取る。 「エース不足」と言われている。大六野秀畝選手(平27政経卒=現旭化成)、横手健選手(平28政経卒=現富士通)と大学陸上界を代表した選手が卒業し、戦力が低下。トップランナーの証しとされる1万メートル28分台を持つ部員は現在1人もいない。その中で、西弘美駅伝監督は「トップ集団で稼ぐという選手はいないので、全体的に上位に入ってもらいたい」と総合力での突破をもくろむ。それに応えるように各選手は力をつけてきている。 主力として期待される籔下響大(営4=須磨学園)は関東インカレのハーフマラソンで3位に入ると、6月には5000メートルで自己ベストを20秒近く更新し13分台に突入。9月の日体大記録会では1万メートルでも自己ベストを更新し、最終学年でこれまで以上の進化を見せている。ケガで調整の遅れていた坂口裕之(政経2=諫早)も7月に5000メートルのチーム最高記録をマークし、復調を印象づけた。これまで三大駅伝の出場がなかった射場や磯口晋平(商3=西脇工)も1万メートルで自己ベストを出し、層に厚みも出てきた。目標であるトップ通過に着実に近づいてきている。 夏を越え、またひとつ大きくなった。約40日に及んだ夏合宿で西駅伝監督は安定性が出てきたと手応えを口にした。昨年度の箱根は主要二区間で区間最下位に沈んだことが影響し、シードを逃した。これまで結果を残せない要因だった安定性の不安を解消できたことは大きな収穫だ。また、標高2000メートルを超える立山に訪れ、初めて高地での練習を決行。新たな経験でさらなる成長を遂げた。 8年ぶりとなる予選会。現役選手に経験者がおらず「間際までどういった形で走るかというのはつかめない」と西駅伝監督。「後ろの選手が61分30秒から40秒でゴールしてほしい」とビジョンを描く。エース不在、予選会からの出場と近年では一番の苦境に立たされた明大。だからこそ、一丸となって戦ってきた。第1回大会にも出場した伝統の紫紺の襷(たすき)は必ず箱根路に舞い戻る。 【加藤真人】 ◆筆者のひと言<加藤真人(かとう・まさと、文学部1年)> 「今年の明大は89回大会(2013年)を制した日体大と同じ雰囲気を感じます。名門校といわれながら、前年にシード落ち。屈辱をバネにチーム一丸となって戦うといった点は、通じるところがあると思いますし、今年の明大も最高の結果を残せるチームだと思います。3年前から予選会も地上波で中継されるようになりました。現場に来られない人もぜひテレビの前で声援を!」 ◇明大の学生三大駅伝成績(全日本は今季の出場回数を含む) 箱根=58回(優勝7回)、出雲=7回(最高成績・11年&13年7位)、全日本=10回(最高成績・14年2位) ※署名は各紙と同じスタイル ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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