トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

西武・辻監督が就任会見 守り勝つ野球でV奪回

2016年10月4日 紙面から

就任会見に臨む西武・辻監督=西武プリンスドームで(大泉謙也撮影)

写真

 西武は3日、今季中日で作戦兼守備コーチを務めた、球団OBの辻発彦新監督(57)の就任を発表した。埼玉県所沢市内の球団事務所で記者会見した辻監督は来季9年ぶりのV奪回を宣言。二塁手として8度のゴールデングラブ賞に輝いた「守備の名手」は覇権奪回へ、まずは投手力を中心とした守りの野球を推し進める方針を掲げた。契約は2年。背番号は85。

◆戻れてうれしい

 無数のフラッシュを浴びた辻監督が、力強い言葉で決意を表明した。1980年から90年代の黄金時代を主力として支えた西武に21年ぶり復帰。「12年間過ごし、自分をつくってくれたチーム。監督の要請は驚いたが、戻ることができてうれしい。感謝の気持ちで恩返しをしたい」。3年連続Bクラスに低迷する古巣の再建に意欲を示した。

 今季の打線はリーグ最多の128本塁打、同2位タイの619得点。日本ハムとソフトバンクの2強をしのぐ破壊力がありながら、失点は得点とほぼ同じ618で、失策数は12球団最多の101と守備の課題が顕著だった。1点差試合は15勝23敗で負け越し8はリーグ最多。明白な課題は辻監督の得意分野でもある。

 「野球は投手を中心とした守りが大事。1点をいかに取るか、守るかを考えたい」。二塁手で8度のゴールデングラブ賞を受賞した堅守の象徴が、失われた緻密さをチームに植え付ける。

 西武では広岡達朗、森祇晶という知将から、接戦を制する勝負強さを学んだ。2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、内野守備走塁コーチとして王貞治監督とともに世界一を経験。「名将と呼ばれた方に指導を仰ぎ、素晴らしい経験ができた」。3球団でコーチを務めた自らの経験も加え、監督として初めてタクトを振る。

 主力選手との初顔合わせは6日にスタートする秋季練習。その後はみやざきフェニックス・リーグ視察も検討中だ。「野球人の集大成として、どこまでできるか楽しみも不安もあるが、やってやろうという気持ち」。常勝軍団復活へ、覚悟を決めて新たな戦いに挑む。 (松田達也)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ