広島優勝で景気判断引き上げ 日銀広島支店

広島優勝で景気判断引き上げ 日銀広島支店
3日に発表された日銀の短観=企業短期経済観測調査で広島県内の企業の景気判断は前回の調査に比べて悪化しましたが、プロ野球の広島が25年ぶりにリーグ優勝し、個人消費にプラスの動きがでているとして、日銀広島支店は景気判断を引き上げる異例の対応を取りました。
広島県内の243社が回答した今回の調査で、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた値は、全ての産業でプラス13ポイントと前回・3か月前の調査から2ポイント悪化しました。
ところが、日銀広島支店は広島がリーグ優勝し、セールに多くの人が訪れるなど個人消費にプラスの動きが見られることから、毎月の景気判断を4か月ぶりに引き上げました。

広島市のデパートでは「25年ぶりの優勝の記念に」とふだんは買わないような数十万円の時計や真珠のネックレスなどを買う人が多く見られ、これまで売り上げの減少に直面してきた中、先月の売り上げは去年より4.5%増えたということです。
また、広島県産の生乳だけを使って作られる「カープ牛乳」は他の製品より割高であるにもかかわらず、この1か月の出荷量が去年に比べて50%も増え、地元産の身近な食料品の消費にもつながっています。

日銀広島支店の松野知之支店長は「街じゅうが非常に盛り上がり、セールの売り上げや来店客は過去にない大きな伸びを示している。全国から広島に注目が集まり経済効果は年明けも続くことが期待できる」と話しています。