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2016年10月04日 08時20分 UPDATE

大隅良典さんノーベル医学・生理学賞受賞:「科学が『役に立つ』という言葉が社会を駄目にしている」 ノーベル賞・大隅教授 (1/2)

ノーベル医学・生理学賞の授与が決まった東工大の大隅良典栄誉教授が3日夜に記者会見。「研究者としてこの上もなく名誉」と笑顔で受賞の喜びを語り、家族や仲間への感謝の言葉を繰り返した。

[産経新聞]
産経新聞

 「格別の重さを感じる。少年時代からの夢だった」。ノーベル医学・生理学賞の授与が決まった東京工業大の大隅良典栄誉教授(71)が3日夜、東京都目黒区の同大で記者会見に臨んだ。日本人は3年連続で、単独受賞という快挙も成し遂げた大隅さん。「研究者としてこの上もなく名誉」と笑顔で受賞の喜びを語り、家族や仲間への感謝の言葉を繰り返した。

 「生命の基本単位の細胞に興味を持ち、人がやらないことをやろうという思いから始めた」。午後8時、グレーの背広に身を包んだ大隅さんは、無数のフラッシュにまぶしそうな表情を見せながら会見場へ入り、冒頭で医療への応用などさまざまな成果が期待される研究のきっかけをこう説明した。「あまり競争が好きではない」と苦笑いを浮かべ、「発見が研究者を支える」とも。

 地道な努力で研究を支えたスタッフや学生には「研究は1人でやりおおせるものではない」と感謝し、同じ研究に携わる日本の研究者を「今日の栄誉を分かち合いたい」とたたえた。

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