リンチ版「マルコヴィッチの穴」。
ジョン・マルコヴィッチといえば、数々の悪役をこなし、極めて特徴的な顔ではないにせよ、画面に登場すれば不思議なほど存在感を発揮する名俳優。
そんなマルコヴィッチが、リンチ監督による数々の代表作のキャラクターを演じる映画「Psychogenic Fugue」に出演しました。
今作は、デヴィット・リンチ監督が学校で超越瞑想(ちょうえつめいそう)を教える資金を集めるために設立したデヴィット・リンチ財団のプレイング・リンチ・プロジェクトの一環で作られたもの。メガホンを握ったのはサンドロ・ミラー監督です。
マルコヴィッチの代表作であるスパイク・ジョーンズ監督の映画「マルコヴィッチの穴」を彷彿させる不思議な予告編をどうぞ。
これはVimeoにアップされたプレイング・リンチによる「Psychogenic Fugue」の公式トレイラー。
マルコヴィッチが扮するのは、「ツイン・ピークス」のエージェント・クーパーとログ・レディ、「エレファント・マン 」のジョン・メリック、「ロスト・ハイウェイ」の謎の男、「ブルーベルベット」のフランク・ブース、「イレイザーヘッド」のヘンリー・スペンサーといったリンチ作品の象徴的キャラクターと、リンチ監督本人。
また今作では、オリジナルの作品で使われた楽曲を使うのではなく、それぞれの作品ごとに新たな楽曲が作られました。
リンチ監督と度々仕事をする作曲家のアンジェロ・バダラメンティが「ツイン・ピークス」、アメリカのロックバンド、ザ・フレーミング・リップスが「エレファント・マン」、「ツイン・ピークス」新シリーズのキャストでもあるスカイ・フェレイラが「ブルーベルベット」、エレクトロポップのゾラ・ジーザスが「イレイザーヘッド」、そしてリッキ・リーが「ロスト・ハイウェイ」に楽曲を提供しています。
映画「Psychogenic Fugue」、そして今作の楽曲を収録したアルバムはPlayingLynch.comからダウンロード可能で、売り上げは財団に寄付されます。寄付の値段によっては、コレクター仕様の写真を手に入れることが可能です。
source: Vimeo, PlayingLynch.com
(中川真知子)