2016-09-25 I can`t stop the lonliness
言葉に出せないほにゃららを
なんだ、これは。
宮内庁長官の風岡典之氏が26日付で退任し、山本信一郎次長が長官に昇格、後任の次長には西村泰彦内閣危機管理監が就任する。天皇陛下のお気持ち表明に至る過程で、宮内庁の対応に不満を持った首相官邸が、人事でてこ入れを図ったようだ。
宮内庁幹部の異動は春が通例で、風岡氏も当初は来年3月末まで務めるとみられていた。政府関係者は、退任が早まった理由について「お気持ち表明に関し、誰かが落とし前をつけないと駄目だ」と語った。
陛下の生前退位のご意向が官邸に伝えられて以降、杉田和博官房副長官らは、退位の自由は憲法上認められていないと判断し、負担軽減策の検討を進めていた。そうした中で陛下のお気持ち表明の動きが表面化した。官邸は宮内庁に対し、「陛下が思いとどまるよう動くべきだった」(関係者)と辛口評価だ。
誰が言ったのか、想像がつく言い方だなw「落とし前」っていつの時代の話やら。ヤクザかなんかより、非合理な上に、どうでもいいところに見栄張ってくるよなぁ。
前にも書いたけれど、さっさと大御心を慮って、動けや。と思う立場なので。というか、数年前からそういう意向が伝えられていたら、なぜ、真剣に検討をしなかったのかねぇ。
この間、夏の終わりに、また、行幸に遭遇してしまったのだが。警備の様子が以前と変わっていて、アラッと思った。詳しくは書かないが、陛下のおっしゃっていた以下の下りを感じさせるものだったな。
私はこれまで天皇の務めとして,何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが,同時に事にあたっては,時として人々の傍らに立ち,その声に耳を傾け,思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。天皇が象徴であると共に,国民統合の象徴としての役割を果たすためには,天皇が国民に,天皇という象徴の立場への理解を求めると共に,天皇もまた,自らのありように深く心し,国民に対する理解を深め,常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。こうした意味において,日本の各地,とりわけ遠隔の地や島々への旅も,私は天皇の象徴的行為として,大切なものと感じて来ました。
なんだろう、市井の人たちとの交流を大事にしているってのは、いろいろと報道されたエピソードから知ってはいたんだが、また遭遇して思ったのは、本当にホントに、大切にしているんだなってこった。昭和天皇の行幸とは、意味合いも、ご自身の覚悟も違うってことなんだろうな。
子どものころから、天皇家を見ていて思ったのは、今の皇太子の世代はだいぶ違っているが、昭和天皇の世代の方々は自分の言葉で語るということがほとんどなかった。プライベートな、人間味あるれるエピソードみたいなものは、滅多に漏れ聞こえることはなかった。一方で、今上天皇は、かなり情報公開をしているし、プライベートも披露している。それでも「自分の言葉で語る」ことがこんなに大変なのかと思ったよ。
どんだけ中世だよ、日本は。
追記
昔、昭和天皇のお姿が見えると、群衆からは万歳の声が上がったもんだった。それをテレビで見ると、“現人神”であった歴史はぬぐえないし、複雑な気持ちがしたんだが。
今回、陛下と皇后陛下を見送っていたとき、
「退位をなされるよう願っております」
「退位をなされるよう願っております」
と叫んでいる人がいて、あ〜あと。
ここへいらっしゃるのはプライベートな目的で、できる限り仰々しくならないように行動しているらしい。それを受けて、ホテルの人もそうだが、宿泊客も、地元の人も、騒いでは申し訳ないなと見守っている。それをわかっていて、見送りの際にわざわざふれあえる時間を設けるみたいな、お互いがなんとなくわかりあっている心地よさがあったんだが。そういうのじゃない人が現れてしまったので、次回はないかもしれないなぁと思った。あ〜あと。
今回、マイクロバスで移動をなさっていたので、先に陛下が手を振ってからバスへ乗り込んだ。階段を一歩一歩しっかりと踏んで、のぼり終ると、振り返って、皇后陛下に手を伸ばした。皇后陛下は、その手をさっと握った。それを見て、あぁ、このふたりは好きで夫婦になったんだなと思った。なんていうか、あんな風に自然とお互いをいたわるようにして、年を取れたら、幸せだよね。感動した。