介護の担い手求め 大阪の施設関係者がベトナムへ

介護の担い手求め 大阪の施設関係者がベトナムへ
人手不足が深刻な介護現場の新たな担い手を探そうと、大阪の介護施設の関係者がベトナムを訪れ、人材獲得の可能性を探りました。
ベトナムを訪れたのは、大阪府内の各地で介護施設を運営している人たちで、3日、首都ハノイにある医療短期大学で看護学科の学生たちと面会しました。

ベトナムでは医療行為に当たらない介護を専門に学ぶことはなく、施設側はお年寄りの食事の世話など日常生活の補助が、介護現場での主な仕事になると説明しました。
これに対し、学生たちは日本で介護福祉士の資格を取得して働くためには、どのくらい費用がかかるのかや、実際に働く場合の待遇などについて、次々と質問していました。

日本ではいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年には、およそ30万人の介護職員が不足するという推計もあります。
政府はEPA=経済連携協定に基づいて、介護福祉士の資格取得を目指す人の受け入れを東南アジアの一部の国から行っていて、ベトナムからもおととし受け入れを始めました。また、日本で働きながら技術を学んでもらう「外国人技能実習制度」に、介護の分野を追加することも検討しています。

介護施設を運営している光山誠さんは「ここ数年、人材獲得は非常に難しく、足元で採用したくてもなかなか見つからない。ベトナムは若い人が多いので介護の労働力を借りたい」と話していました。