大阪大学野田教授「基礎研究の評価に意義」

ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった大隅良典さんが、東京大学で立ち上げた研究室に最初に大学院生として入った1人で、大隅さんと共に研究を行ってきた大阪大学の野田健司教授は「心からうれしく、基礎研究が評価さたことに非常に意義があると思う」と喜びを語りました。
そのうえで、大隅さんが研究室を立ち上げた当時を振り返り、「大隅先生が最初に1人で研究室を立ち上げられたときは本当に地味な研究室で、誰にも見向きもされないなかで細々とやっていた。そのぶん、和気あいあいとやっていたが、このような日が来るとは100%想像できなかった。当時は本当に小さな部屋で、実験で使うビンを買うお金もないぐらいでウイスキーのビンを使ったこともあった」と話していました。野田教授は大隅さんについて、「先生のポリシーは人と同じことをするなということ。科学というのは、新しいことを発見していくことなんだということを身をもって示した。すぐに成果を出さないといけないような昨今の科学に、一石を投じることになったのではないか」と話していました。