【政策】箱モノ丸のみ？3兆円　『補正』衆院通過　『初めて要望』の施設もOKに [05/14]

1 ：ライトスタッフ◎φ ★：2009/05/14(木) 23:35:00 ID:???

総額十四兆円と、追加予算としては異例の大盤振る舞いとなった二〇〇九年度補正
予算案が十三日、衆院を通過した。麻生政権は「経済危機対策」とＰＲするが、
個別の中身をみると、“危機克服効果”に首をかしげたくなるものも目立つ。
箱モノの多さや官僚天下り先への巨額の支出…。野党議員や識者は「危機にかこつけ、
選挙を意識したばらまきや天下り先温存の狙いが見え隠れする」と批判する。　

◆施設整備費２割

施設の建設や増築、備品整備などに充てられる「施設整備費」は二兆九千億円と
全体の二割にも達した。省庁関連施設だけでなく、官僚の天下り先の独立行政法人や
公益法人の箱モノも多数あり、本紙の集計で四千二十八億円に上った。

六百九十五億円が支出される文部科学省所管の独立行政法人「科学技術振興機構」は、
各都道府県で研究施設の新設・増築を計画するが、これまで予算要求したことはなく、
本年度の当初予算でも要望していなかった。文科省の担当者は「別の予算を要求して
いたから。夏までに各自治体から具体的に提案してもらう」と話し、中身の詰めは
今後になることを認める。

農林水産省も「農業生物資源研究所」など三つの独立行政法人の関連施設建設費
六十八億円を初めて要望し、認められた。担当課は「今まで必要と考えていなかった
のではないが、優先順位もあった…」。ある財務省ＯＢは「今回の補正は、以前なら
認められなかったような予算までついている」と嘆く。

「アニメの殿堂」と話題を呼んだ「国立メディア芸術総合センター（仮称）」は
文化庁が百十七億円で計画。担当者は「未来への投資。世界的に評価されている映画、
アニメ、漫画、ゲームに力を入れ、関連産業の振興につながっていけば」と期待するが、
漫画原作者でもある神戸芸術工科大の大塚英志教授は「国立の『漫画喫茶』がなぜ
未来への投資になるのか。国家の庇護（ひご）下に入ること自体、表現の自由などの
観点からリスクでしかない」と批判する。

◆巨額予算に潤う

独立行政法人や公益法人への支出は総額二兆八千五百億円。昨年四月時点で、国家
公務員ＯＢ五百五十九人が天下る。整理合理化計画の対象の独立行政法人「都市再生
機構」（一千億円）や「雇用・能力開発機構」（百五十億円）にも巨額予算がついて
おり、民主党の細野豪志衆院議員は「天下り先の事業拡大や復活の狙いがある」と
指摘する。

◆富裕層だけの話

住宅取得資金を父母や祖父母から贈与された場合の非課税枠を、現在の百十万円から
六百十万円に広げる。元静岡大教授で税理士の湖東（ことう）京至（きょうじ）さんは
「そんな家庭がどれだけありますか。対象は資産家だけで、九割以上の人は無縁で
しょう。補正予算は衆院解散前にどさくさ紛れに票を稼ごうという魂胆が見える。
何兆円も出すより、消費税の一時凍結や所得税減税をしたほうがいい」と話す。

●表/独立行政法人に対する施設整備費の上位
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/images/PK2009051402100027_size0.gif

◎ソース
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009051402000053.html