マーケティング
公開日:2016.10.03

ストーリーマーケティング〜人は物語で感動し、共感する〜

最近ではモノが売れない、なんてよく聞きます。確かに数多ある類似商品の中から、自社を選んでもらうのって中々難しい時代になって来たのかも知れません。しかし、どんな商品でもお客様に選んで頂いて、勝ち組みになっている会社もいます。

重要なことはお客様に覚えてもらうってこと。その上で選んで頂ける会社になるってこと。その為には自社や商品のストーリーが重要になってきます。

例えば、数多くいるプロ野球選手は個人事業主であり、商品でもあります。知名度の高い選手もいれば、あまり知られていない選手もいて、あまり知られていない選手が、多くのファンに知られるためには、結果を残す+インパクトを残すのが重要なのは言うまでもありません。

先日、横浜DeNAベイスターズの光山英和バッテリーコーチから、小説でも書けないようなグッと心に来るお話しを聞かせてもらいました。それは・・・

先日、各メディアに大々的に取り上げられた、横浜DeNAベイスターズの番長こと三浦大輔投手の引退試合の日。もちろん横浜は最後の試合になる三浦投手を勝ち投手にすべく、チーム一丸となって戦っていました。対戦したのは東京ヤクルトスワローズ。この試合では三浦投手の引退試合の裏に「ある別のストーリー」が生まれていました。

それは2回に起きたプロ野球史上高卒新人6人目となる「初打席初ホームラン」。その打者は智辯学園出身の廣岡大志選手(19)で、相手チームである光山英和コーチの小学校3年生〜中学校3年生の教え子なのです。プロ入りの際は光山コーチの現役時代の背番号44を球団に希望するほど慕っていた人の目の前で、初めて立つ1軍の初打席で打ったホームラン。

光山コーチは泣くのを堪えていたようです。中学生の頃に父を亡くした廣岡選手を「絶対にプロ野球選手にしてやる」と光山コーチは誓ったそうです。そんな背景がある中、教え子が最後のマウンドになる自分のチームの三浦大輔投手から、相手チームで初めて打席に立つ男が打ったホームラン。

この1本のホームランが、天国のお父さんにも、家族や光山コーチ、他の関係者の最高の恩返しになったはずですが、この「ストーリー」に触れた人の中で、廣岡選手のファンになる人、廣岡選手の名前を覚えた人が増えたはずです。しかも大注目された試合ですしね。

参考:サンスポ
http://www.sanspo.com/baseball/news/20160204/swa16020416370007-n1.html

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そしてこのホームランで話題になった廣岡選手のユニフォームは売れるでしょう。プロ野球ファンって、インパクトのあるプレーや、その選手の周辺にあるストーリーに感動し、応援したくなるんですよね。

因みに横浜DeNAベイスターズは、DeNAが買収してから観客動員数は4年間で165%アップ。シートの販売もグッズの販売も絶好調のようです。それもファン作りやマーケティングを徹底しているから。

今年優勝した広島東洋カープは、苦労人・新井選手の2,000本安打達成の前に、カウントダウンTシャツをすぐに発売し、球場を一体化し収益に繋げていました。苦労人である新井貴浩選手の勇姿をひと目見ようと会場は満員続きな上に、グッズも売れる。これは新井選手の背景にファンが共感しているからに他なりません。そして、メジャーの名門ヤンキースからの年俸20億円を断り、広島カープに年俸約4億円で帰ってきた黒田投手。俗に言う「男気」には日米で話題になりました。

そして最も優勝から遠ざかっていた広島カープは、25年ぶりに優勝を決めましたが、25年間負けてばかりで、資金力も無い市民球団が優勝したことに感動し、新たにファンになった方も多いでしょう。

ストーリーは人の心に残り、ファンを作る

プロ野球は歴史が長い分、様々なストーリーがあり、それぞれの年代のファンを感動させます。プロ野球は興行ですので、そのストーリーをビジネスに活用するのもとても理に叶っていると思います。

起業の世界でも、シャネルの創業者ココ・シャネルの孤児院からの物語、Appleのスティーブ・ジョブズのヒッピーから起業→クビになってから復帰してiPhoneを作った物語、Googleの創業者達がガレージから始めた物語、安藤忠雄が大学を出ずに建築家になった物語、本田宗一郎が技術好きでHONDAを作った物語、SONYがウォークマンを開発した物語、松下幸之助が病弱だったのに小5で丁稚奉公に出た物語、孫正義がソフトバンクを起業した物語など、あなたもどれかのストーリーは知っているのでは無いでしょうか?

多くのファンを持つ起業にも様々なストーリーがあり、そのストーリーの数だけファンがいて、その企業活動を支えています。

様々な商品に溢れ、モノでの差別化が難しくなってきた昨今では、モノよりもモノの先にあるコトが重要だと言われています。起業のストーリー、商品開発のストーリー、困難を乗り越えたストーリーなど、人に語ることの出来る志や困難に立ち向かう姿勢など、人の心を打ち抜くストーリー作りも考えてみましょう。

ストーリーマーケティングで共感を集めましょう

ストーリーによって自分をさらけ出すのは勇気も必要ですし、光が当たる分、風評などの様々な影が出来るかも知れません。しかし、活用の仕方によっては、自分の生きざまや様々なストーリーがファンを作り、類似サービスの多い中でも自社を選んで貰えるキッカケになります。

人は感情で物を買います。

なので、その感情をしっかりと掴めるようにしたいものです。もちろん作り話では誰にも響かないので、周囲に語られるほど、日々何かにひたむきに挑戦しなければいけませんね。

 

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執筆者:藤 勝行 (http://xlab.co.jp)

4年間経営した会社を倒産後、再度起業したインターネット広告代理店(エックスラボ社)を3期目で年商約10億円グループにまで成長させる。集客をしたい中小企業の経営者や大手企業の担当者、同業他社までも参加するセミナーを開催する起業家。広告マン兼マーケッター。

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