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2016年10月03日 18時55分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2016:“印刷して貼るメイク”登場 パナソニックが開発 鏡台で肌状態を分析

肌に貼ってシミなどを隠せる「メイクアップシート」を、パナソニックがCEATEC JAPAN 2016に参考出展。同社の印刷技術を使い、医療用のナノシートに化粧顔料を塗布した。

[片渕陽平,ITmedia]

 肌に直接貼るだけでシミを隠せる「メイクアップシート」を、パナソニックが「CEATEC JAPAN 2016」(10月4〜7日、千葉・幕張メッセ)に出展する。ユーザーごとに肌の状態を分析した結果をもとにメイクシートを作成するもので、「“塗る”から“貼る”に、メイクの常識を覆す」(同社)という。

photo メイクアップシートを貼る様子
photo 医療用のナノシートに化粧顔料をプリント
photo 一目見ても、説明員が貼っていることに気付かないほど。よく見ると、肌とシートの薄い境界線が分かる

 ユーザーが鏡台に座ると、ハーフミラーの向こう側に設置されたカメラが、肌の光の反射度合いなどからシミや毛穴の位置、濃さを検知。それらを隠すためのメイクアップシートを専用のプリンタが印刷し、ほおに貼り付けるだけ――という仕組みだ。シートの印刷には、有機ELテレビの表面にフィルムなどを印刷する同社の技術を転用したという。

 メイクアップシートは、外科手術などで内臓の癒着を防ぐために用いる「ナノシート」に、ファンデーションのような化粧顔料を塗布したもの。水を付けて直接肌に貼ればメイクが終わるため、化粧に時間がかからなくなるほか、肌への悪影響もないという。市販のファンデーションと同じく、雨に降られたり、手で引っかいたりするとはがれることもあるが、「貼っても違和感がなく、およそ5〜6時間は使える」(説明員)という。

photo プリンタ(左)と肌の状態を分析する鏡台(右)
photo 肌の状態を調べる様子
photo 専用のカップの内側にシートを置き、水を吹き付けて肌に貼り付ける

 パナソニックの技術戦略部 事業創出推進2課 川口さち子課長は「自分たちの欲しいものを……と考え、スタートしたプロジェクト」と話す。「商業化は考えているが、シートだけを販売するか、プリンタごと販売するか、ビジネス展開を含めて検討中」(川口課長)としている。

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