ひらめきの月曜日 2016年10月3日
 

台風上陸のあと3連休に秋雨前線が復活? 〜あと出し天気予報

台風18号は今年7個目の上陸になりそう。統計史上2位の多さ。10年後とかに「あの年は…」と語られるレベルになってきてます…。
台風18号は今年7個目の上陸になりそう。統計史上2位の多さ。10年後とかに「あの年は…」と語られるレベルになってきてます…。
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。

(本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。 ツイッターでも気象情報やってます。
> 個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター @MasudaMasaaki

1週間を振り返る(東京都心周辺)

1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜にこちら</a>でやってます。
1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜にこちらでやってます。

先週、雨の予報はちゃんと当てたんですが…

先週は、雨が降るかどうかより、晴れるかどうかに苦戦。

金曜(30日)は、晴れ間は出たが、思ったほどスッキリせず。南へはなれた秋雨前線が、思ったほど遠くへ行かなかった。

この日は、「ひさびさの晴れ!洗濯チャンス!」と期待が高かったので、「晴れなかったねー」という耳の痛い声があちこちから。

2日(日)は、まったくのハズレ。曇ったり晴れ間が出たりくらいと思ったら、スッキリとみごとな快晴に。
秋雨前線が北へはなれても湿気が残るかと思ったが、雲を維持できるほど残らなかった。

「こんなに晴れるのなら日焼け止めをぬったのにー!」という声が多数。

そのうちの1人は、自分。あんなに晴れるとは思いませんでした。。。10月なのに真っ黒です。
晴れの期待感があるときほど予報は慎重に。きわめるには、人の心まで読まないといけないのが天気予報。
晴れの期待感があるときほど予報は慎重に。きわめるには、人の心まで読まないといけないのが天気予報。

台風の上陸、史上2位になりそうです

台風18号は、沖縄付近を進んで、水曜(5日)には九州〜本州のどこかに上陸する可能性が高くなっている。

もし上陸すれば今年7個目になって、統計史上2番目に上陸が多い年となる。

1位は、10個の台風が上陸した2004年。このとき先輩予報士に、「こんなことは一生で、もうないことだから」と言われ納得していたが、いや、ちょっと待った。

たった12年後に、1位に近づく記録が生まれたということは、一生のうちで、上陸10個の記録を更新する年がくる可能性はじゅうぶんにあるぞ。

そんなことを感じた2016年の台風シーズン。

なんか今年の台風の総括みたいになったけど、まだ終わってないんですよね…。

【今週のみこみ】台風18号のあとの主導権争いに注目です

台風18号が、水曜(5日)頃に列島を横断。

台風が雲を持ち去ってくれるので、いったん晴れるが、問題はそのあと。誰が、日本上空で主導権をにぎるか。

有力候補は、秋の高気圧と秋雨前線。まずは高気圧が先手をとりそうだが、週末からの3連休になると、秋雨前線がするするっとスキを見つけて、陣取りをしそうな気配。
9日(日)の雨の予測。秋雨前線vs秋の高気圧。
9日(日)の雨の予測。秋雨前線vs秋の高気圧。
秋雨前線の復活をゆるさないほど高気圧が強ければ、3連休はほぼ雨が降らないが、復活をゆるすと、連休のうち1日〜2日間ほどは雨が降りそうだ。

今年の秋雨前線は、しつこく、強い。その前評判を、秋の高気圧がくつがえせるか?

結果は来週の記事で!
!
今週の格言
『秋の高気圧が秋雨前線に完全勝利できるようになると秋本番』

詰め天気

前回(9/19)の出題は、「この日の静岡市は、どんな天気だったでしょうか?」でした。
2007年9月30日。気象庁天気図。
2007年9月30日。気象庁天気図。
正解は「雨」でした。

この日の静岡は、ほぼ一日、しっかりとした雨がサーと降りつづきました。気温は上がらず、9月なのに昼間でも17〜18℃前後。秋雨前線の北側で、日差しがなく、気温が上がりにくかったんですね。

秋雨前線や梅雨前線など、停滞前線の北側300kmくらいは、雨が降ることが多いというのが、一つのセオリー。
しかも、停滞前線なので、動きが遅く、雨が長引きました。

ちなみに、この日は、F1グランプリの決勝が、同じ静岡県内の富士スピードウェイで開催。ひどい雨の中でのレースでした。

「停滞前線からの距離が近いので、天気は雨。(離島民さん)」

その通りです!

「停滞前線ができているため典型的な秋雨前線の天気図と思いました。雨が降っても激しくはないがシトシトと長く降る感じでしょうか。(青風さん)」

そうなんです、教科書に出てくるような天気図ですね。

「豪雨ではない気がします。でもそうだとすると、答えにオチがなさすぎて不正解な気がするんですよねえ…(そばやさん)」

オチがなくて、ごめんなさい…。直球と変化球を織りまぜ、惑わせて難易度をアップする作戦ということで!

今週の定石はこちら。
今週の定石
『秋雨前線の北側300km以内は、雨の可能性が高い』
今回、正解した皆さんはこちら。

130人の東京魂さん、せんばんさん、かずまさん、青風さん、弘樹さん、naraoさん、ゆっきーさん、ベケッツさん、離島民さん、そばやさん、シヤーライン。さん、休みの日に限って雨さん、パンジーさん、スートラさん、じんぐうさん、もくかいさん、メロポンさん、ベルヌーイさん、鯉おとめさん、イシロさん、おさかなマイスターさん、氷雨さん、ゆりまりさん。

△(半分正解):deokmtさん。

おめでとうございます!

今週の問題はこちら。

今週の問題

この時に、どんなことが起こったでしょうか?
気象庁天気図。
気象庁天気図。

(ヒント)

・春か秋の天気図です。

<答えはこの4つのどれかです>

1)島根県で街が真っ白になるほど霜がおりた
2)和歌山県で氷がはるほど寒くなった
3)宮城県でプロ野球が中止になるほどの強風
4)愛媛県で電柱が倒れるほどの暴風

解答はこちらから↓
理由などとともにお願いします。
正解は再来週(10/17)に!
編集部より:増田さんへの質問を募集しています。投稿はこちら。


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