USB-IF(USB Implementers Forum)が、9月30日にUSBオーディオデバイスクラス3.0を発表しました。USBオーディオデバイスクラス3.0は、モバイル機器やイヤホン/ヘッドホン、さらにゲーム機やPCSに至るまでデジタル機器の標準音声端子として「USB-C」ことUSB Type-Cを推進します。規格が普及すれば、デジタルオーディオ機器で3.5mmステレオミニ端子からの置き換えが進むかもしれません。

モトローラMoto Zがヘッドホン端子をなくした先例があり、さらにiPhone 7からの3.5mmイヤホン端子の消滅は、早くからのうわさだったにもかかわらずスマートフォンで音楽を聞く人の大きな反響を呼びました。

春頃から策定が進められていたUSBオーディオデバイスクラス3.0は「USB Audio over USB Type-C」として標準化され、省電力機能の追加や、デバイスの互換性を高めることで標準のオーディオ出力として充分な機能を備えます。USB-IFはスマートフォンだけでなく、PCなどあらゆるデバイスでUSB-C経由でのデジタル音楽再生にこの規格への準拠が必要になるとしています。


 
イヤホン端子がUSB-Cに置き換われば、イヤホンやヘッドホンにデジタルのままオーディオデータを伝送するため、より良い再生環境を提供しやすくなるはずです。またMoto Zのように3.5mmよりも薄いデバイスを作ることも可能となるメリットもあります。さらにUSB-CはこれまでのmicroUSB端子などに比べても物理的に丈夫なため、ユーザーにとっての利便性もその分増すことになりそうです。

とはいえ、USB-Cを採用するからといってヘッドホン端子をなくさないといけないわけでもなく、今後のスマートフォンやその他のデバイスが3.5mmステレオミニ端子をなくすかどうかはメーカーの判断次第です。

ちなみに、USB Type-C規格の策定にはアップルも深く関わっています。またEUでは将来的にモバイル機器の充電端子をUSB-Cに統一するよう定めており、現状ではLighning端子を採用しているiPhoneもいずれはMacBookのようにUSB-Cを採用するかもしれません。

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