今、最も多く使われているデジカメといえるiPhoneであるが、今回の7系もカメラ機能を強化してきたのである。
iPhone 6sから7へ。iPhone 6s Plusから7 Plusへ。この4台、まとめて画質チェックである。
アウトカメラの画素数はどれも1200万画素。画素数を上げればいいってもんじゃなく、スマホにおさまる「レンズ+イメージセンサー」のサイズを考えると、それほど大きくはできないわけで(まあ分厚くなってもよければ話は別だが)。であれば無理に画素数を上げるよりも、ある程度実用的なサイズの中でクオリティーを上げていく方が道としては正しい。どんな「道」だよといわれても困るけれども。
でもレンズは6s系と7系でちょっと違う。6s系は4.2mmで29mm相当でF2.2。7系は4.0mmで28mm相当でF1.8。要するにほんのちょっと広角になり、少しだけ明るくなった。
ついでにいえば、7 Plusはカメラを2個並べた「デュアルカメラ」である。よく「デュアルレンズ」と呼ばれるけど、異なったカメラを2つ並べているので、「デュアルカメラ」と呼ぶべきじゃないかと思うわけである。
さて、まあ細かい能書きはすっとばして、さっさと作例をどうぞ。
まずは黄色いぞうさんの滑り台。
なぜずっとこれを撮っているかというと、昔のケータイのカメラ(それこそ35万画素とかの時代)は実に性能が低くて、黄色いところに陽射しが当たるとすぐ白飛びしちゃっていたのだ。その辺の性能を見るためのちょっと意地悪な被写体だったのである。今となってはそんなカメラはないんだけど。
でも今でもよく見ると機種による違いは出る。よく見ると7系の方がシャドー部がちょっと持ち上がっていてダイナミックレンジが広く見える、色がややしっかり乗っている感じだ。
続いてあずまや。ここは季節による変動が少ない自然で、松葉でディテールの描写力をチェックできること(松なら冬でもOKだし)と、明暗差が大きいのがポイントだ。
明暗差が大きいため、どのモデルも自動でHDRがかかった。よってHDRで比較する。滑り台同様、7系の方がシャドー部がつぶれずにしっかり出ている。これは大事。空の色も7系の方がナチュラルだ。
定点観測シリーズ3番目はガスタンク。これは最近始めた被写体で、球形ガスタンクのグラデーションはきれいに出ているか(ただ天候に左右されるので今回のように快晴に恵まれないときつい)、青空、そしてディテールがポイントだ。手すりやアンテナ、手前の注意書きの文字がどのくらいつぶれずに出ているかを見るのにいい。もちろん季節による変動もないし。
これを等倍でチェックすると、7系の方がノイズが少なくて滑らかってことが分かるかと思う。分かりやすくするために等倍で並べて見た。
同じ1200万画素でも微妙に改善されているのだ。
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