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雑誌発売、Instagramは7アカウント運用~スマホ女子の心をつかむ「MERY」の戦略とは

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2016/10/03 10:00

MERYの公式Instagramが、7アカウントもある理由

 MERYのSNSを分析している傾向からお話しすると、Twitterはリツイートなどのアクションを比較的しやすい環境のため、新発売情報や、イベントカレンダーなど、時事性のあるニュース寄りのコンテンツが好まれることが多いです。

 一方、Facebookでは、比較的利用ユーザーの年齢層は高く、シェアなどのアクションに対して慎重な傾向が見受けられており、時事性やニュースというよりは、メイクやヘアのHOWTOなど、具体的な課題解決に繫がるコンテンツが好まれています。最近では、記事型ではなく、動画のコンテンツも話題になることが多いです。

 また、Instagramに関しては、フォトジェニックなコンテンツであるため、アカウントごとの世界観の統一が非常に重要になり、その世界観やテーマへの共感がフォロワー数にも紐付きます。そのため、MERYでは、MERY内で人気のあるカテゴリーを中心に、ヘアアレンジ・ヘアメイク・ネイルデザインなど、シチュエーションごとにテーマを変え、合計7つのアカウントを運用しており、合計74万フォロワーを獲得しています。さらに、最近では、ユーザーがMERYのInstagramに掲載されるために、普段の投稿に「#MERY」をつけて投稿することが増えており、世界観やテーマへの共感が日に日に大きくなっていることを感じております。

MERYが運営するInstagramアカウント:クリックで拡大

 このように、サービス開始から、試行錯誤しながら、Webサイト・アプリ・SNS・雑誌と複数チャネルにまたがったコンテンツ展開が行えるようになりました。

質の高い、かつ幅広いコンテンツが求められている

 これまで、チャネルを限定することなく、各チャネルに最適化したコンテンツが重要であることをお話ししてきましたが、近年は、コンテンツの「質」も重要になってきていると感じております。

 MERYでは、サービス開始当初は、キュレーターによる、読者と等身大の視点で共感性の高いコンテンツを中心に展開しており、その「質」の高さを、評価頂いております。一方で、ユーザーにとっては、雑誌に代表されるような、有名モデルや有名クリエイターが作り出す、「質」の高いコンテンツについても、スマートフォンで見られることはポジティブかと思います。

 そのため、MERYにおいても、自社の編集部が、有名モデルおよびクリエイターをキャスティングし制作する、オリジナルコンテンツを増やしており、読者から人気のコンテンツとなっています。MERYが保有する、人気記事やアクション率といった、豊富なデータから人気テーマや企画を逆算し、制作を進めています。

 MERYの人気コンテンツの傾向からも見てわかる通り、様々なチャネルを通じて最適化し、それぞれのニーズにあった「質」のコンテンツを、ユーザーに届けることが、今、スマートフォン世代の女性から支持を受ける上では、重要な要素の一つだと考えております。

 さて、スマートフォンを利用する女子の心をつかむためのコンテンツの考え方のお話をしてきましたが、次回から担当者別に、より深くコンテンツについてお話できればと思います。

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著者プロフィール

  • 野崎 耕司(ノザキ コウジ)

    株式会社ペロリ コンテンツ事業部 部長。ビルコムで戦略PR全般に従事し、取締役として経営全般に従事。ディー・エヌ・エーに転職後、2015年ペロリにジョイン。コンテンツ事業全体のマネジメントをはじめとする全体戦略、企画・ディレクションなど幅広い業務に関わり、ファッション誌「MERY magazine」...

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