シャープは、IoTと人口知能(AI)を掛け合わせることで、人に寄り添う家電を実現する「AIoT」を推進しているが、連携する家電を増やし、スマートホームへとつながる「AIoTスマートホーム」のコンセプトを10月3日に発表。家電とネットワークをつなぐ役割を果たす「ホームアシスタント」を披露した。
AIoTアイテムの拡大により、現在使用している家電でも体験できる機器が必要になる
ホームアシスタントの使用イメージ
同社では、スマートフォン「RoBoHoN(ロボホン)」をはじめ、Android TVとサービスを組み合わせておすすめ番組やVODなどを教えてくれる「AQUOSココロビジョン」、音声対話で何を作るか相談できる「クッキングパートナーHEALSiO(ヘルシオ)」といった「COCORO+(ココロプラス)」製品を発売。一方で、それぞれの家電をつなぎ、より使いやすい環境を整えるAIoTスマートホームへのコンセプトを固めてきた。
シャープ取締役 専務 兼 IoT通信事業本部長の長谷川祥典氏
しかし、家電製品は使用年数が長く、機能や性能がまちまち。AIoTが実現できる家電をそろえるには数年かかるという課題がある。「現在手持ちの家電でもAIoTを体験できる機器が必要。そこで解決策として登場するのが『ホームアシスタント』だ」とシャープ取締役 専務 兼 IoT通信事業本部長の長谷川祥典氏は位置付けを話す。
ホームアシスタントは、テレビ、冷蔵庫、照明、エアコン、オーブンレンジなどの家電、住設機器、サービスを連携させ、家電の新しいカタチを提案する新カテゴリ製品。小型のロボットのような外観で、「今日は暑かったよ」と話しかけると「おかえりなさい。いつもよりも強めに冷やしますね」など、対話の中からユーザーのニーズを読み取り各家電を動作させる、コンシェルジュ的な役割を果たす。
対話できる機器としてはすでにRoBoHoNが登場しているが「RoBoHoNとホームアシスタントの違いは、通信機器と家電ということ。通信機器に慣れていない人でも使えるようなより使いやすい商品が必要だと思っている」と長谷川氏は棲み分けを話した。
2017年前半の商品化を予定しており、価格については「数万円の前半でなんとかしたい」(長谷川氏)とのことだ。ホームアシスタントは10月4〜7日に千葉県の幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN2016」のシャープブースで紹介される。
「ホームアシスタント」