田原:今のDMM.comの年間売上や従業員数はどのくらいですか?
亀山:海外も入れると年間売上がおよそ1700億円で、従業員数はパートも入れて3000人弱ですかね。正社員は2000人程度ですね。
田原:DMMでいろいろなビジネスを展開していらっしゃるようですが、亀山さんのエネルギー源って何ですか?
亀山:子供のころから商売をやることが好きなんですよ。小さいころは、うどん屋とか海の家とかの手伝いをやっていたんです。昔からお金儲けが好きだったんですよ。使いたいからお金が欲しいというわけじゃないんです。お金を儲けてまた別のことをやりたいということですね。
田原:そういうふうにお金を儲けたいと思う原動力って何ですか?
亀山:好奇心といえば好奇心ですかね。20歳のころは六本木の辺りで道に布を敷いて露天商をやっていたました。そのころに路上から見た風景と、(DMM.comのオフィスがある)こういう高いビルから見える風景は全然違う。いろんな風景が見れるっていう意味でもお金を儲けるのは面白いですね。
田原:亀山さんがそうやって次々にお金儲けをしていこうとするのはどうしてなんですか?
亀山:会社が大きくなる中でいろいろな人に会えるのが楽しいです。僕は若いころからいろいろな人に興味があって、そういう人と一度話をしてみたいと思っていたんです。会いたい人に会うためには、自分が力を付けないと会えないじゃないですか。仕事で結果を出すことで、いろいろな人に会えるようになるのがうれしいですね。
田原:今十数件の事業を抱えておられますが、全部自分でアイディアを出してビジネスを展開するのは無理ですよね。どうやってらっしゃるんですか?
亀山:ここ5年くらいは、若い奴らが考えてきたことをやらせる、というやり方が多いですね。アイディアを持ってくる若い奴と話をしていると、一緒にやりたいと思わせる、何か感じるものがあるんです。その勘が外れたことは何度もありますが…(笑)。
田原:若い人のアイディアを事業として実現するのは、もちろん若い人たちにとっては面白いだろうけど、亀山さんにとってはどこが楽しいんですか?
亀山:今は若い奴に新しいことをやらせること自体が面白いですね。DMM.makeでやっている3Dプリンターは、若い奴らが持ってきた話なんです。みんなが夜遅くまで残業して悩んでいるところへ顔を出して、仕事の予算組みについて「ここはこうしないとショートしちゃうよ」とか言うのが楽しいですね(笑)。
秋葉原のDMM.make ROBOTSでやっているロボットのように、若い奴が考えたものを宣伝したり、海外に売り込みに行ったりして、ビジネスとして展開するのも面白いですね。
DMM.makeは、若いベンチャーが集まってロボットやスマホを作っています。彼らは技術者だからすごいものが作れても、それを量産する手段や資金を持っていない。そこで僕たちが資金を出し、中国の工場で1000台、2000台作ったりする。海外で売るために、アメリカやヨーロッパに営業所を作って、そこで問屋さんに卸したり、Amazonに持っていって売ったりしています。
田原:AmazonとかGoogleとかAppleのようなプラットフォーマーになろうとは思わないんですか?