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DJWarpの音楽の旅

テクノやDTM,DJ,Apple Musicなど音楽のアウトプット

DJの基礎!ピッチ合わせ攻略法

最近はPCDJが多く、曲と曲のピッチを合わせるという作業も自動で行われるので特に需要もない話題かと思っていましたが、知らない人も結構いる様なので紹介します。

テクノのDJでの話。他のジャンルは知りません。

 

ピッチを合わせるとは

DJが曲を途切れないように同時に曲がかかった状態でミックスする為には曲と曲の速さ(BPM)を揃えなければなりません。

BPM(Beat Per Minute)とは曲のスピードを表す単位です。簡単に言うと、1分間に何回ビートを刻むかで、BPMが120なら1分間に120拍のビートということです。

例えば今プレイしている曲Aが127BPMで、これからプレイしたい曲Bが125BPMだとすると、Bの曲をプレイするスピードを上げて127BPMに合わせます。Aと同じ速さに揃えた上でミックスする事でスムーズにミックスができるのです。

曲の速さをコントロールするのが、ピッチコントローラーです。

DJ用のアナログプレーヤーやCDJ,Midiコンなどにも付いています。

PCDJであればシンクボタンで自動に合わせてくれるのでBPMが一定の曲をプレイするのであればあまり操作はしませんが、アナログやCDなどでプレイする場合は手動でピッチコントロールを行う必要があります。(CDJの一部の機種にはシンクボタンが付いているものもあります)

 

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ターンテーブルでのピッチコントロール

レコードをプレイするDJがピッチコントロールを行う時はターンテーブル(レコードプレーヤー)のピッチコントローラーを振り子の様に動かして行くと素早く合わせる事ができます。

次にプレイするレコードBを曲の頭を合わせてホールドしておき、現在かかってるAの曲の一拍目に合わせてリリースします。B曲のピッチコントローラーのメモリは現在±0であるとします。

ここからは耳が頼りです。

Aの曲よりスピードが遅ければピッチコントローラーをプラスの方向に動かします。例えばメモリ+3.0%辺りまで動かすとします。

そうするとBの曲が早くなりました。

Bの曲が早くなってAの曲のスピードを超えてしまう場合は逆にマイナス方向に動かさなければなりません。メモリをすこし戻して+1.0%まで下げます。

すると今度は少しずつ遅れて来ました。

今度はまたプラス方向に動かします。+2.0%まで上げます。

しばらくすると少し早すぎる事がわかりました。またマイナスに下げます。今度は+1.5%くらいに下げて…という作業を、繰り返し行いアタリの幅を狭めて見つけて行くのです。

文書で説明するのは難しいですが、ピッチコントローラーを上下に動かして振り子の様に振りながら合わせると素早くピッチを合わせる事ができるのです。

メモリのおおよその数字だけで見るとこんな感じ。

±0→上げる+3.0%→下げる+1.0%→上げる+2.0%→下げる+1.5%→上げる+1.3%→下げる+1.2%・・・

練習を繰り返し行えば15秒くらいあればおおよそミックス出来るレベルまで正確に合わせる事が出来る様になります。

僕もアナログでDJをやっていた昔は10秒位で合わせる練習をしていた事があります。

上手い人は数秒でこの作業を行い瞬時にミックスを行えます。上手いDJほどターンテーブルに触れる時間が短いのは間違いない!

ここは耳が頼りになるのでズレているかどうかが分かる様になる為には自分のミックスを録音して聴く事を繰り返すのがオススメです。 

 

CDJのピッチコントロール

CDJでピッチコントロールを行う場合も、アナログと同じ様にピッチコントローラーを上下に動かして合わせる事が可能ですが、もっと便利で早い方法があります。

計算で合わせる方法です。

以前木村コウさんやQ'heyさんも紹介していました。

BPMが125の曲の場合、BPMを「1」上げる場合に必要なピッチコントロールは+0.8%です。

BPMを126にしたい場合はピッチコントローラーを+0.8%にすればいいのです。

BPMを2上げたい時は0.8+0.8=1.6 なので+1.6%に上げればBPMが127になります。

3上げたいときは0.8+0.8+0.8=2.4なので+2.4%に合わせると125→128になるという訳です。

カンタン!

現在かかってる曲Aが126BPMで、これからかけようとする曲Bが125BPMの場合、BPMを1上げて126に合わせなければなりません。しかし、何も考えずにBのピッチコントローラーを+0.8%に合わせるだけで、あら不思議!ピッチが合う!こりゃあカンタン!

BPMの差×0.8=】の計算を行うだけでピッチコントローラーを何%動かせば良いかが簡単にわかります。

 ピッチコントローラーを上下に動かして合わせるより簡単なのでCDやUSBでプレイする方は参考にして下さい。

まぁ、最近の高いCDJにはシンクボタン付いてるし、CDJのディスプレイに0.1単位でBPMが出るのでこの計算さえ要らない事もありますが、現場によってCDJの型番が低かったりする事もあるので覚えておくと損はないと思います。

しかし!この、0.8という数字は125BPMの場合です。

120BPMの場合は1BPM変えるのに0.83%、130BPMの場合は0.77%と、BPMによって違います。簡易な一覧表を作ってみました。

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 小数点の下の方を四捨五入してるのでBPM違うのに同じ数字が並んでいる個所がありますが、正確に知りたい人は【1÷曲のBPM×100=】を電卓で計算するとBPMを1上げる為の数字が割り出せます。

この表を見れば、例えば130BPMの曲を133BPMにしたいときは130の行の(+3)の列、つまり「+2.31%」に合わせれば良いという事が一目でわかります。

ピッチを遅くしたいときも計算は同じです。125BPMの曲を2下げたい(125→123)時は0.8×2=1.6 つまりー1.6%に合わせればOKです。

自分のプレイするBPM帯の数字を覚えて暗算すれば一瞬でピッチを合わせる事ができますよ。ただし、この方法は曲のBPMが125とか128とか整数である場合に有効ですが、たまにある126.4BPMみたいな変な数字のBPMの場合には計算が「えーっと・・」ってなりますので要注意。

 

僕はいつもDJを交代する時には耳で合わせますが、交代したらBPMをキリの良い数字に合わせています。後は暗算で楽にピッチを合わせられるので楽チン!

とは言っても・・DJしながら暗算をするのは難しいので僕はザックリと・・

①125BPMより早くなると0.8より数字が小さくなる。遅いと数字が大きくなる。

BPMが5変わると0.03%程変わる。125BPMの0.8を起点に考えると簡単。

ex 120BPMで0.83%、125BPMで0.80%、130BPMで0.77%

ということだけ覚えてます。あとはおおよその感覚で合わせて耳で確認、あとはMIXしながら修正しています。

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僕は長くミックスしたいのでズレないよう細かく調整する為にCDJのピッチコントロール幅の設定は±6%に設定しています。±10%だと細かい小数点の調整が難しいです。

 

PCDJのピッチコントロール

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PCではSYNCボタンをオンにするだけで自動でピッチを合わせてくれます!便利!

僕はTraktorしか使って無いので他のソフト事情はよく分かりませんが、PCDJでもピッチをコントロールする為に事前の準備が必要な事があります。

勝手にピッチを合わせてくれるから、、とソフトに任せきりになっていませんか!?

ほとんどの曲ではソフトが上手いこと解析してくれますが、キックのアタックが弱かったりして一拍目の頭がほんの、ほーんの少しだけズレて設定される事があります。ミックスすると微妙にズレて聞こえて(DJにしかわからないレベルかもしれませんが、)気持ち悪い事があります。

ちゃんとマーカーを打ち直して現場で失敗しない様に準備をしっかりと行いましょう。

アナログだとピッチを変えると音程も変わってしまいますが、CDJ やPCDJでは音程を変えずにピッチだけを変える事ができます。

これは画期的な技術ではありますが、あまりにピッチを早くしすぎたり、遅くしすぎると音程補正の限界なのか少し微妙に「無理してる感丸出し」に聞こえる事があります。

曲のジャンルやスタイルによってピッチを大きく変える事はアリだと思いますが、不自然に聞こえていないかどうかは知っておく必要があると思います。録音して自分が聴かせたい様にプレイできているかを確かめると良いですよ。

DJの交代で曲を途切れさせずにBPMを合わせてプレイしたい時は前のDJの曲のBPMを測っておくと、あの表をもとにある程度は計算で合わせる事ができます。前のDJがPCやCDJであればBPMが表示されてますのでチラリと見ればすぐにわかります。

前のDJがアナログの場合はアプリなどでBPMを測っておくか、ミキサーにもBPMカウンターが付いている事も多いので参考にすると良いですね。

しかし結局最後は自分の耳を頼るしかありません。

ドドン・・ドドドドン・・とキックがズレてしまわないようにね!

 

【オマケ】アナログDJのごまかし術

アナログでDJをするとどうしても少しずつズレてきて、プレイ中にターンテーブルのヘリを触って少し遅らせたり、逆にレコードをグイッと押して少し早めたりする事があります。しかしレコードは再生スピードを変えると音程が変わってしまうので曲が「ウネッ」っとなってしまい、不自然に聞えたり、修正してる感じがモロ出しになってしまいます。

そこで・・!その修正のタイミングを4拍目に合わせましょう!

4拍目に合わせるだけで「ウネッ」って音があたかも曲の展開のように聴こえて不自然さがカバー出来ます。理想は8小節目の4拍目ですが、ズレてるのにそのタイミングを待っている訳にはいかないので、4拍目と覚えておけば大丈夫!

4拍目は音が抜けたり、フィルが入ったりと曲が展開する事が多い部分なので「ウネッ」の不自然さをカバー出来るのです。

 

という訳で今回はピッチについてのお話でした。ピッチが合ってなくてミックスの途中でドドン、、ドドンってなると一気に興ざめしてしまいますのてココの基本はしっかりと抑えておきましょー!

 

クラブで踊ってるみんな!DJさんは実はこんなことをしていたのです!

ピッチがズレてドドン・・ドドン・・ってなったら人力でピッチを合わせてるって事です。今後の成長に期待してDJが終わったらテキーラの刑にしてください!!

クラブで大音量で聴くMIXは本当に気持ちがイイ!

さぁ!クラブへ行こう!