IMF 米経済成長率見通し 1%台半ばに下方修正で調整

IMF 米経済成長率見通し 1%台半ばに下方修正で調整
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IMF=国際通貨基金は、ことしのアメリカ経済の成長率の見通しについて、2.2%のプラスから、1%台半ばに下方修正する方向で調整を進めています。IMFは、大統領選挙でクリントン候補とトランプ候補がともに保護主義的な貿易政策を打ち出し、経済政策の先行きが不透明になる中、企業が設備投資を見合わせている可能性があるためとしています。
IMFは、来月アメリカで開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に合わせて、最新の経済見通しの取りまとめを進めています。
関係者によりますと、ことしのアメリカ経済の成長率の見通しについては、7月時点の予想の2.2%のプラスから、1%台半ばに下方修正する方向で調整を進めています。アメリカ経済は去年まで2年連続で2%台の成長が続いていましたが、1%台にとどまれば、3年ぶりとなります。
背景についてIMFは、11月に迫った大統領選挙でクリントン候補とトランプ候補がともに保護主義的な貿易政策を打ち出すなど、経済政策の先行きが不透明となる中、企業が設備投資を見合わせている可能性があるためとしています。
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、年内には追加の利上げを行う可能性があるという考えを示していますが、大統領選挙に伴う企業心理の冷え込みが、今後の経済や金融政策にどう影響するか注目されます。