.


マスター:如月修羅
シナリオ形態:ショート
難易度:やや易
参加人数:4人
サポート:0人
リプレイ完成日時:2016/09/24


みんなの思い出

1
1

オープニング

●ぽこぽん
 たぬきのお腹の音……ではなく、ぽこんととって、ぽんっと投げる。
 そんな感じで杵を背負った兎が白いものをなげていた。
 いつだったか杵を背負ってダンスを踊る兎のサーバントの話があったが、今回はダンスじゃない。
 お月見団子だ!
「ん? あれ、これ本物の……お団子だー?!」
 たまたま居合わせた撃退士が慌てて落ちる前にお団子をキャッチ!
 いや、なんというか、食べ物は粗末にしちゃだめじゃないですか!!
「ちょ、ま、まって、え、まじで」
 ぽこぽんと投げられるお月見団子。
 そして、その中に混じるお団子に似た、いやお団子っていったらお団子に失礼な、ドドメ色をしたお団子の様なものが当たると、小爆発を起こした。
 だがしかし、その威力は驚くほど弱い。
 そんなのよりも寧ろ、これは。
「お団子がもったいないよぉぉぉぉ!!!!!!!」
 まぁ、そういうことである。


●そういう依頼です
「というわけで、お月見団子(味なし)が300個ありますの」
 突然そう言って、宮部静香がとてつもなく神妙な顔をしていた。
「えぇっと、詳しく言いますと、兎型のサーバントが3体、でましたの。
その兎さんたちは、どこからか持ってきたのだろうテーブルに、山もりのお月見団子をのっけて、人間をみたら投げてきますわ。
要は、攻撃のカモフラージュにしたい、ということでしょう」
 ただし、攻撃のお団子はドドメ色のために、ぶっちゃけすぐ分かるそうなのだが。
「お団子が着弾しても、物凄く威力は弱いそうですわ。
そこから考えられるのは、兎さんもそんなに強くはないでしょうね」
 少々、体力が高いかもしれないが、5人もいれば倒すのに苦労はないだろうという。
「問題は、お月見団子のほうですわ。
兎さん達は近くから離れようとしませんので、範囲攻撃もダメですし、ヘタに攻撃するとお月見団子が勿体ない事に……っ!!」
 食べ物は粗末にしてはいけないと静香は強く主張する。
 では一体どうすればいいのだ、という問いかけに、取り出したのは笊だ。
「これで、お月見団子を受けてもらいますわ。お月見団子を救いましょう!」
 ちなみにそのお月見団子はちゃんと食べれるものだという。
 一体どこからかっぱらってきたのだろうか。
「半分も投げれば兎さん達も油断するとおもいますので、そこで一斉にたたいてしまいましょう」
 皆様には150個のお団子をとって貰うことになりますわねという鬼みたいな依頼になっているようだ。
「終わったら、皆様、お月見パーティーをいたしましょう! わたくしはあんこと箸とお皿を皆様分を持っていきますわ!」
 1人、1つずつでも何かかける物を持っていったり、手分けをすればいろんなものが楽しめそうですわね、と微笑むのだった。


プレイング

Dancing on the Edge・陽波 透次(ja0280)
大学部2年9組 男 
(装備の強化費の為に)貧乏を経験して餓えを知った身としては食べ物を粗末にされるのは悲しい
お団子は一つ残らず救ってみせる…!!
そして、お腹一杯頂くんだ…

最近は特に勉強を頑張ってるので…
頭を使うと糖分が、欲しい…


○お団子救出
祖霊符使用

敵は3匹なので手分けして分担対応

ざるでズサーっとしてお団子が地に着く前に掬い救う
シート等敷く場合はシートの外をディフェンス
機動力生かし地面に落ちそうなのを優先して拾って行きたい

手が届かない時は清潔に洗ってあるシルバートレイやスクールジャケットをお団子の落下地点に投げ込み地に落ちる前に救う

閃の領域の静止した時間と鍛え抜いた動体視力(回避力)でドドメ色団子とお月見団子を見分け、ドドメ色団子を回避しつつ、
的確なズサー!!ルートとズサー!!タイミング割り出し縮地法による瞬間移動が如き加速でズサー!!としてお団子を救う
必要で可能なら口でキャッチとかして食べつつ救う

ズサーする必要無い投擲は普通にざるでキャッチして行きたい


○お月見パーティー

皆が持ち寄ったもので食べ合いっこだろうか
僕は砂糖と一つまみの塩で味付けしたきなこでも持ち込もうかな

宮部さんのヒリュウ、良い食べっぷりですね
僕もヒリュウを活性化して呼んでお団子をご馳走

僕は糖分を取りつつ参考書片手に伊達眼鏡を掛けつつ(伊達眼鏡は気分)勉強
目標は主席卒業と外交官の資格を取ることらしく
最近空いた時間があれば兎に角勉強している様子

牛乳神・月乃宮 恋音(jb1221)
高等部3年2組 女 

*準備

・[ビニールシート]:出来る限り大きくて綺麗なもの(出来れば[新品]を購入)/[購入不可]の場合:手続きを踏んで[学園]に申請
・[レジャーシート]:上記の[ビニールシート]が用意できない場合、此方を複数枚用意し、事前に縫い合わせて[大きなもの]にして代用
・[Lサイズのコンビニ袋]複数

・[みたらし]のタレ:[砂糖][醤油][片栗粉]で自作
・[醤油]:[焼き団子]用
・[すりごま]:[塩][砂糖]を混ぜ[甘辛]に仕上げておく
・此方の[調味料系]は[自宅の常備品]を使用


*行動

・[現場]の[比較的開けた所]に[ビニールシート]を「ばさっ」と広げて配置、靴を脱いでその上に乗り、[団子の投擲]に備える
・[シート]:万一落とした場合でも食べられる様にする為の備え/一応、[シートに落ちたもの]が有った場合は分けておき、後程[洗って火を通す]形で食用に
・設置後は[Lサイズの袋]を広げてキャッチ/ある程度の数が入ったら縛って[保管場所(有る筈)]に置き、[次の袋]と入れ替え
・[爆発団子]:[人]は兎も角[保管場所]に当たると[月見団子]が破損する可能性が有る為、[保管場所]を守る形で警戒、危ないものは[魔具]で払う
・[胸]が邪魔で[月見団子]を落としそうになった場合、深い胸の谷間を利用し[ポケットキャッチ]/[爆発団子]が[保管場所]に抜けかけた場合も同様
・相手が[油断した]ら[ライトニング]で討伐

・討伐後は主に[調理]担当
・[キャンプ調理セットLv5]を使用し[焼き団子]他、希望に合わせ調理

*アド/絡/称号◎

食べ神様・蓮城 真緋呂(jb6120)
大学部1年2組 女 
食べ物を粗末にするなんて言語道断!
月に代わってお仕…これ以上は言えない(版権的に(


●持参品
抹茶
ココア
フルーツ缶詰
抹茶とココアはコンビニでも売ってる砂糖入インスタントの物


●お団子救出
救出したお団子を集める容器か場所を決めておきましょうか
救ったお団子が増えていくと零しかねないから

そして取り出しますのは、スケートボード、アンブレラ、ビニール傘
「これに乗って、これを開く!」

スケボーで機動力上げてシャーっとお団子落下地点に駆けつけ
開いた2本の傘で受止める
傘はラッパにするのではなく、通常の開き方でキャッチ
「これだと柄の長さで受止められる距離伸びるし、二刀流も出来て方向的にも範囲広がるでしょ?」
傘骨で少しお団子が変形する可能性はあるけど、何か敷物挟めるといいのかな…

いざ光纏
一応阻霊符も発動
他の人が届かないお団子に駆けつけられるよう頑張るわ
「大丈夫、任せて(スケボーしゃー」
他の人とも声かけ合って1つたりとも無駄にしたくない
傘に溜まったら、タイミングを見て集積場所へ


●戦闘
月の柱で倒す


●お団子
「大丈夫、食べきれない分なんて出ない!(ばーん」
ブラックホール胃袋の出番

私は抹茶やココアを塗したり、フルーツ缶と合せてフルーツポンチ風に作ったり

「焼いた方が良かったら、炎焼で焼き上げるわよ♪」
皆のお団子を手伝ったり貰って食べたり
「んー、美味しい♪ あ、私が作ったのも食べてね」

全部食べても余力はありそう


絡み・アドリブ歓迎

忍者マニア・リベリア(jc2159)
高等部1年88組 女 



リプレイ本文

●兎たち現る
 杵を背負った兎たちが、ばばーんと山盛りのお月見団子を守るかのように立っていた。
 一体どこからそのお月見団子を手に入れたのか。
 誰が用意したのかと疑問は募れど、そのお月見団子は人が食べれるちゃんとしたお月見団子である。
 甘い香りをあたりにまきちらしながら、兎たちはそんなお月見団子を守るかのように立ったまま微動だにしない。
 そんな兎たちを熱いまなざしで見つめる姿があった。
 陽波 透次(ja0280)である。
 彼は装備の強化費のために貧乏を経験したことがあり、飢えをしっていた。
 だからこそ、お月見団子が粗末にされてしまうは悲しく思う。
「お団子は一つ残らず救ってみせる……!!」
(そして、お腹一杯頂くんだ……)
 その決意はとても強い。
 蓮城 真緋呂(jb6120)も決意の強さでいえば同じぐらいだ。
「食べ物を粗末にするなんて言語道断!」
 それに頷く皆に頷き返し、さらに言葉を紡ぐは。
「月に代わってお仕……」
 おっと、これ以上はいけないと真緋呂が口を閉じるその傍らで、リベリア(jc2159)が彼女の持って来ていた荷物をみていた。
 ココアや抹茶、フルーツの缶詰がちらりと覗いてるのを見た後、その近くで今回一番の大荷物だった月乃宮 恋音(jb1221)へと視線をやる。
 彼女は今回、出来るだけお月見団子を救うためにブルーシートを用意していたのだ。
 新品の物をという配慮のお陰でとても綺麗なブルーシートを敷いていた恋音は、漸く持って来ていた全部を敷き終え一息つく。
 これなら落としたとしても食べることができるだろう。
 まだ兎たちも間合いを図っているのか攻撃は仕掛けてこない。
「どこに置きましょうか?」
 ゆえに、その問いに答える形で、どこにお月見団子を置いておくか話し合いをすることが出来た。
 皆で話合った末にでた答えは、やはり兎たちより離れた場所。
 ドドメ色の団子が被弾して爆発されてしまっては、せっかく救っても意味がないからだ。
「じゃぁ、あそこにしましょう」
 真緋呂が示した場所に恋音が頷く。
 大量のお月見団子を確保する場所さえ決まってしまえば、あとはお月見団子を救うだけだ!
 改めて兎たちに向き直る。
 ぽこんととってぽんっと投げる。
 その言葉通り、軽快に投げてくる兎たちはどこか楽しそうであった。
 しかし皆に向かって飛んでくるお月見団子はばばば! と擬音が付きそうな勢いである。
 足元に広げられたブルーシート。
 一体どこまで「ワンチャン」を保てるか……撃退士たちの手にかかっている!


●スタイリッシュとは
 白いのと、ドドメ色。
 皆に向かって飛んでくるお月見団子はその二色だった。
 一番先に動いたのは真緋呂で、そんな彼女からはシャーっと滑る音。
 そう、彼女の足元にはスケートボートがある。
「これに乗って、これを開く!」
 スケートボードに乗り、落下地点で颯爽と開くはビニール傘とアンブレラ。
 ぱっと全開にした二刀流で広範囲をカバーしたそれは、ぽとぽとぽとっと落ちてくるお月見団子を華麗に救う。
「これだと柄の長さで受止められる距離伸びるし、二刀流も出来て方向的にも範囲広がるでしょ?」
 ラッパ型ではなく全開ゆえに、かなりの量が入るのだ。
 伸ばした腕分、遠くのお月見団子を救いながらいわれるその言葉に、透次がなるほどと頷きつつ、自らも落ちてきたお月見団子をザルで救っていく。
 3体居る兎たち。
 全員で同じ方向に向かっても意味がない。
「こっちは任せて!」
 出来るだけばらばらに対応できるように様子を見つつ、真緋呂は恋音やリベリアにも声をかけながら皆が間に合わなそうな場所へと動いていって。
 そのお陰で、かなりの範囲をカバーすることができた。
 スケートボートのお陰もあっただろう。
「ただ、難点はあとがついちゃうことなのよね」
 たまったお月見団子を、皆で決めた集積場所へと持っていく。
 ころんと転がった白いまるっとしたお月見団子には傘の骨の形にあとがついてしまっている。
「でも、沢山救えますのはすごいですわ」 
 宮部静香もヒリュウと共にザルで一生懸命、お月見団子を救っていたのだが、やはり量はそんなに多くはない。
 でしょう? とそんな静香に微笑み、静香が受け止め損ねそうになったお月見団子を救うべく、スケートボートを颯爽と動かす。
 伸ばした傘がくるりと円を描き、ぽとぽとぽとっと収まっていく。
 風を切ってひらりひらりと舞うようなそれは、なんだかとても美しくも見えた。
 

 ひらり、ひらりと傘が舞う中、がさっと音を立てながら開かれる袋。
 がさがさがさっと音を立ててお月見団子たちが袋の中へと入って行く。
 これならそのまま置くことも出来て衛生的にもいいだろう。
 ふっと息を吐いた恋音は、ブルーシートから逸れてしまいそうなお月見団子へと慌てて手を伸ばす。
「あ!」
 Lサイズの袋を構え、今まさにそんなお月見団子を救おうとした恋音。
 されどそれは、袋の中ではなく豊満な胸の方にとバウンドして、その胸の間へと、とどまる。
「セーフ、ですわね!」
 それを見てそういう静香は、じっと恋音の胸元をみて……そして自分の胸元へと視線をやり、真顔になった。
 恋音がその様子を不思議そうに見つめ、何かしてしまっただろうかと首を傾げる。
 そんな静香は、飛んできたドドメ色の団子を避けきれず被弾し、そして。
「あぁ!」
 本物のお月見団子がお盆をそれてしまう! 
「落とさないよ!」
 静香が落としそうなお月見団子を助ける黒い影。
「透次さん!」
 彼が咄嗟に投げたシルバートレイがお月見団子を救う。
 綺麗に磨かれたシルバートレイがきらりと輝き、無事に救いだしたお月見団子を誇らしげに乗せていて。
「ありがとうございましたわ!」
 態勢を立て直した静香とはまた違う方へと機動力を生かし、透次は走り出す。
 この大量のお月見団子をお腹いっぱい食べるためにも、一つとして落とすわけにはいかない。
 閃の領域にて得た集中力により、スローモーションのように周りが見えるのを幸いに、ドドメ色の団子を避け、的確に普通のものを救って行く。
 それに最近は特に勉強を頑張ってるのだ。
(頭を使うと糖分が、欲しい……)
 今日は糖分も沢山とれそうである。
 透次は美味しいお月見団子に思いを馳せ、ぱっとブルーシートを逸れたお月見団子を救うべき、身を躍らせるのだった。


●お月見団子と兎たち
「こちらに寄せておきますね」
 恋音は時折ブルーシートへと落ちてしまったお月見団子を、無事救出できたものとはまた別に置いて行く。
 ブルーシートも清潔ではあるものの、気持ち的な問題もあるだろう。
 その時、飛んできたドドメ色の団子はそのまま柄で、弾き飛ばした。
 せっかくのお月見団子が爆発に巻き込まれてしまったら事だ。
「……」
 そんな風に守られた山をじっと見つめ、数をざっと確認していたリベリアは、今度は兎たちの方へと視線を向ける。
「半分……」
 淡々とした口調で示されたお月見団子は、確かに最初に見たときよりもかなり減っていた。
 それでもとどまることない攻撃。
 ばらばらばらっとふってくるお月見団子をザルで受け止める。
 そんな動作も、最初に比べたら楽になったきもして。
 リベリアはじぃっと飛んでくるお月見団子を見ながらそろそろ終わりだろうかと思うのだった。
 そして、そんな彼女のそばではザルの中にもお月見団子がいっぱい状態の透次。
 ならばここはどうだ! と運よく口でキャッチでできたお月見団子をもぐもぐしながら透次も確認すれば、どうみても半分ぐらい。
 どこか満足げ……というよりは、投げ続けて疲れたのであろう兎たちの動きが明らかに鈍っていた。
「そういえば、飛んでくる速度も遅くなってますよね〜」
 恋音も袋の中に入る量が減っていたことに気が付いて覗き込む。
「いくよ!」
 真緋呂がここが好機と傘を置けば、攻撃へと身を転じ、目があった兎へと白光が迫る!
 月光を収束した武器から放たれたそれは、兎へと被弾し、そのまま大きく吹き飛ばされていく。
 そんな仲間の様子に、慌てて杵をふりあげた兎に、恋音のライトニングが纏わりつく。
 びりびりとしびれたように体を震わせた兎は杵から手を離してしまう。
 また別の兎には透次の連射が襲いかかる。
 さらに静香やリベリアが遊撃に動けば、こちらに被害がでることなく兎たちは地面へと倒れ込んだ。

 無事倒したことを確認した皆が、改めて状況を確認しあう。
 倒れた3体の後ろには、まだまだ沢山のお月見団子。
 その山はまだ残っている分と、撃退士達でわけた二つ分でぱっと見は少なく見える。
 見えるのだが、実際はとてつもない量である。
「全部食べきれますかしら?」
 静香がヒリュウと……そして皆を見渡した後、ぽつりとつぶやく。
 この人数のお腹の中に納まるか否か少々疑問が残る量だというのだけれど、しかし、その山を見て怯むことはない者が1名いた。
「大丈夫、食べきれない分なんて出ない!」
 とても心強い一言を真緋呂が宣言すれば、静香のヒリュウも大きく頷く。
 こんな山なら食べれるよ! とでも言っているようだ。
「むしろ足りなくなりそうだね」
 透次もあちこち動いた分、お腹は空いている。
 自然とお腹をさすれば、今にも腹の虫が聞こえてきそう。
 それは皆もそうだろう。
 持ってきた調理セットを手際よく準備をしつつ、恋音がそんな皆をみて微笑みを浮かべる。
「落ちた分は心配でしょうから、火を通しますねー」
 持ち込んだキャンプ調理セットで火を通すという恋音。
 まずはお汁粉を作るという彼女に頷きつつ、真緋呂も手を挙げる。
「焼いた方が良かったら、炎焼で焼き上げるわよ♪」
 そわそわと手をあげた静香は、どうやら焼き団子が食べたい様子。
 真緋呂がそんな静香のために焼き団子を作り始める。
「じゃぁその間にリベリアさん、一緒にお月見団子移動したりしようか」
「……わかった」
 そうして、沢山あるお月見団子は皆の手分け作業により、瞬く間に美味しい「料理」へと生まれ変わっていくのだった。


●お月見団子を食べよう
 そうして出来上がった料理は、お月見団子のフルコースといってもおかしくはないものであった。
 フルーツポンチにみたらし団子、お汁粉に焼き団子……。
 普通のお月見団子につけるものも、抹茶にココアにきなこにあずきに、と豊富で目移りしそうだ。
「いただきます」
 透次はお汁粉にと手を伸ばし、ゆっくりと味わう。
 ほんのりとした甘さが、疲れた体に癒しと、そして自分の足元に置いてある参考書を見る活力にもなりそうだ。
「んー、美味しい♪ あ、私が作ったのも食べてね」
 真緋呂のココアや抹茶のお月見団子は、また違った味わいだと好評だった。
 もぐもぐと自らも食べつつ、ヒリュウに食べさせていた静香は特にココアが気に入ったようで。
「それにしてもヒリュウさん、いい食べっぷりだね」
 一気に10個ぐらい口の中にほおりこんでは幸せそうなその様子に、透次も召喚するはヒリュウ。
「透次さんのヒリュウさんも、とても幸せそうですわね」
 美味しそうに座ってきな粉のお月見団子を食べる姿は、ちょっと和む瞬間である。
 なんだかうれしいですわ、と微笑む静香に透次も笑みを浮かべたあと、きらりと眼鏡を輝かせ、参考書を手に取るのだった。
 主席卒業と外交官の資格。
 この二つを成し遂げるための勉強。
 こんなに美味しいお月見団子と、のんびりした時間ならば、勉強もきっとはかどるだろう……。
 ぱらりと参考書を広げる彼の傍らで、リベリアはスプーンでお月見団子を掬っていた。
「美味しい……な……」
 フルーツポンチとあんこやきなこの焼き団子をほおばっていたリベリアは、瞳を細めて呟く。
「こちらもどうぞですよぉ」
 目の前には恋音から差し出されたお汁粉もある。
 まだまだお腹にも余力はありそうだとお汁粉に手を伸ばすのだった。
 真緋呂も、手渡された6杯目のお汁粉を食べながらあたりをぐるりと見渡す。
 あんなに沢山あった料理の数々も、今はもう空ばかりが目立つ。
 これなら残ることはないだろうと、真緋呂は最後のひとつまで美味しく食べようとスプーンをすすめるのだった。


 それから暫し後。
 余力を残した真緋呂と、さすがにお腹ががいっぱいで満足そうな透次。
 糖分は存分にいきわたったお蔭だろうか、今日は沢山勉強が進んだ気がする。
 リベリアも恋音も、おいしくたべたようで。
 最後の1個が皿の上から消えると、もうそろそろ帰りの時間。
「「ご馳走様でした!」」
 お腹をさすりさすりみた空は、まぁるい雲が浮かんで居るのが見える。
 それはまるでお月見団子が浮かんでいるみたいで。
 あのお月見団子はどんな味なのだろうかと、片づけをして帰路につきながら思うのだった……。


依頼結果/参加キャラクター

依頼成功度:大成功面白かった!:3人
MVP一覧
 −
重体一覧
 −

Dancing on the Edge・
陽波 透次(ja0280)

大学部2年9組 男 鬼道忍軍
牛乳神・
月乃宮 恋音(jb1221)

高等部3年2組 女 ダアト
食べ神様・
蓮城 真緋呂(jb6120)

大学部1年2組 女 アカシックレコーダー:タイプA
忍者マニア・
リベリア(jc2159)

高等部1年88組 女 アカシックレコーダー:タイプA


依頼相談掲示板

相談卓
陽波 透次(ja0280)|大学部2年9組|男|鬼道
最終発言日時:2016年09月17日 11:42
挨拶表明テーブル
宝井正博(jz0036)|教師0組|男|一般
最終発言日時:2016年09月16日 14:36


リプレイ投票

このリプレイが面白かったと感じた人は下のボタンを押してみましょう!
投票1回につき1ポイントを消費しますが、1回投票する毎に1,000久遠プレゼント!
あなたの投票がマスターの活力につながります。

現在のあなたのポイント:0







推奨環境:Internet Explorer7, FireFox3.6以上のブラウザ